軌跡旅行

2キセイセ

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ダーハッド編

131.殺水

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サキーラの顔面を殴って!
そのまま!魔力を濃縮した光で貫こうとした。

しかし、それに気が付かれ、腰をひねり、回避されかけた。

「あっ!」

それを何とか魔力の使用量を抑え!
体力の消耗を少なくできた。

ピカッ!と光が出てきてこの武器庫全体に眩しい光が乱反射した。

「あぶねえじゃねえか………」

サキーラは俺を睨んで………あ死んだな、これ。

バンッ!!
首が吹っ飛ぶぐらいの顔面パンチが俺を襲う!

ダンッ……床に倒れ込んだ俺を強大な水圧の水が襲う
ゴロゴロっ!

俺は回転しながら、水を回避した。

「だが………私も考えたんだよ!」

そう言ってサキーラは人が入るぐらいの、水の玉を作って、俺を襲ってきた。

「皆!恐れずに行け!」

俺が顔面パンチをして士気が上がったのか、ウィーダムの人達がサキーラのもとに向かっていった。

「「うおおおおおお!!」」

そう突撃を仕掛けた。もちろん俺も合わせて突撃した。

「なっ!なんだ!」

1人の男が、先程、サキーラが出したあの水の玉に引っかかってしまった。

サキーラはニヤッと笑い、その水の玉を振り回した。
ドンッ……ドンっ!

その水の玉は、その人を連れ去ったまま、壁や床、天井を引きずり回してミンチ状態にして殺した。

「あっ……あっ……」

ラキさんはその人を見て、震えた。
俺も、ほとんど全員が震えている。

「動けよ……やれよ、ここまで来て、英雄とかヒーローになりたんだろ?!俺!!」

俺は自分の目標や夢をもう一度振り返り、サキーラに向かって歩いていった。

「ゼェ………ゼェ………」

さっきの圧縮した光を撃つ直前に消耗を抑えたものの、きつい………例えるなら3km走った感じだ。

「まだ来るか……ふんっ!」

ビュンっ!
と、水玉が飛んできた。

「!?」

まずい!このままじゃ!

ダメだ!引き込まれて………引きずり回されるっ!

ドン!ガンッ!バンッ!
と何度かぶつかった、意識が吹き飛びそうだ……

5回目にぶつかる時!なんと抜け出せたのだ!

「えっ!」

どうやって?俺はその水玉を見た。
そしたら小柄な男が、俺を押しのけて、代わりに入っていた!

グチャという音が鳴ったあと、水玉が赤く染まった。

「むぅ……私にダメージを与えれるのはこの光を出すやつ1人か……ならっ!周りから殺す!」

そう言って、サキーラは俺以外の全員の顔面に水の玉をつけた。

「たすっ…ごぶぁ……」

ブクブクブクと、みんな溺れている。



…………俺にしか、俺にしかサキーラは倒せない!
やらなきゃ!早くやらなきゃ!また死んじまうぞ!
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