軌跡旅行

襲撃編

95.理不尽

「核を出したぞ、攻撃してみな。」

ムアンはそう言った。
ムアンが上に投げた核はどんどん魔力を纏い巨大化していく。

「死ぬなよ！！フレインっ！！」

マダラさんはそう叫んだ。
あのマダラさんがここまで焦るものだ、相当な大技だろう。

「もちろんです！！」

俺はそう答えた。

「よくここまで戦った！お前らの健闘は称えてやろう！！」

ムアンはそう言った。
その時っ！！上に投げて魔力を纏い、巨大化したムアンの核が、破裂し、魔力が四方八方に飛び散った。

そして、その魔力は落ちていく。

その魔力はもう火を纏っていた。

「ーーーッ！！！！」

俺は降ってくる火を見て死を覚悟した。
迫ってくる、火が落ちてくる。

「ぉぉおおおお！！！！」

ッぶねぇ！！何とか衝撃波を出すのが間に合った！！助かった！！

だが、マダラさんの方はどうなっている！？

「………」

マダラさんは氷で球体を作り、その中に入ることで助かったようだ。

「しぶといな…………さすが」

しっかし、周りが燃えすぎて移動もできない。
とりあえず、核が落ちているはずだそれを見つけなければっ！！

「とりあえず火を消した！！核！核は見つかったか？！」
 
火が消えたあと、マダラさんは俺にそう言った。

「見つかりません！！」

俺はそう答えた。そして、俺は探していると。核が落ちてくるのが見えた。

なにかに吸い寄せられてるようだ…………

「そんなバカみたいに探し回って。対策ぐらいしてなきゃ。」

吸い寄せられるように落ちた先にはムアンがいた。
………一方的なリターンを押し付ける超広範囲技。理不尽とはこの事か………

「これを見たか？諦めな、俺たちだって犠牲を負いたくない。いい交渉と思わんか？」

ムアンは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。

「………お前は俺の父の仇だ。絶対的な実力差があろうと、あんたみたいなクソ野郎の支配から、命を守るのは諦められない！！」

俺は言った。ほとんど反射的に出た言葉だった。
そのぐらい俺はこのムアンに勝って全ての人……命を救うことに熱くなっているんだ。

「フッフッフ。いいだろう、その威勢。教えてやる今回の襲撃の目的は"人魔"の回収。分かりやすく言うならばマリンを元の場所に戻すことだ。さあ、お前に守り切れるか？！マリンを！」

っ！なるほど、確かに人類滅亡を目的とするならば手っ取り早いのはそれか！！

なら俺は、絶対に守らなければいけない！！

「まあ、ほとんど達成したがな。」

ムアンそうは言った。

は？達成した？突然の事で理解が追いつかない

「後ろ」

ムアンは俺の頭の上を指を指した。
おそらく後ろを見ろということだろう。

俺はその通り後ろを見て見た。

「なっ！！」

俺は驚愕した。完全にやられたっ！！