軌跡旅行

2キセイセ

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襲撃編

92.到来

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……………さあ、来るまで何をしよう。今俺は究極の暇を体験しているのかもしれない。

「暇だね」

マリンはそう言った。いつにも増して、つまらなそうだ。

「なんかしとくか?」

俺はそう提案した。いや提案と言えるのか……………?

「うん!何する!?」

マリンは思ったよりいい反応をしてくれた。
余程暇だったのだろう。

「いっせーのでとか?」

俺はそう提案した。
世の中には手だけでできる遊びがある。暇を持て余した時に最適な遊びがあるのがいい。

「んーーーー、やっぱ寝ときたいかな。」

そうマリンは言った。
そうだ俺ら、ドスラーに起こされたんだった。
ドスラー非はないから腹立ちをぶつけるところがないのが難点だ。

「そうか、ならおやすみ。俺は今もう目が完全に覚めちまったんだ」

俺はそう答えた。寝起きが悪く、寝にもつけない。そう、2度寝すらさせてくれないのだ。
最悪の朝を迎えた。

「そっか、そりゃきっついね。よく起こされてるし気持ちわかるよ。」

うっ………ごめん、ほんとごめん。旅を始めた朝もそうだったな。ごめん。

…………………もう寝についてるし。


マジで何しよ?
1人でトレーニングでもしとくか?衝撃波出す練習とか。

そう思って俺は自主トレーニングを開始した。

確か、オッゴーンが言っていた、前に力を出す方法。
どうやるんだ、と思い。色々試してみた。

まずは、衝撃波を衝撃波で飛ばす方法。
こんなガキじみたこと出来るわけがなかった。

次に、前に前に衝撃波を出す方法。
結果は手を伸ばした地点が最高記録だった。

最後に、できるだけ大きな衝撃波を出す方法。
結果は前には届いた、だが………反動が大きくて、自分も吹っ飛んでしまう。結構うるさいし、マジで起こしてないかな?

……………てか今思った。衝撃波で遠距離攻撃って。もの飛ばすだけでよくね?

それを練習してみた、そこら辺のちょうどいい石を結構、小さめの木にできるだけ早い速度で投げる。

明後日の方向にホームランした。

それから俺はその衝撃波の練習を続けた。

狙い通り命中する時もあれば、ぜんっぜん違う方向の時もあった。特にヒヤリとしたのは、本拠地の隣の家に当たったことだ。マジで死んだかと思った。

そして2時間ぐらいが経過しそうになった。

「ふう、アップはこんなもんかな。」

俺は独り言を呟いた。

「頑張ってるねぇー」

マリンはそう言った。
マリンは30分前ぐらいから俺の自主練を見ていた。

「そろそろ来るんじゃねえの?」

俺はそう言った。期待もあるかもしれないがそろそろな感じがしていた。

「うん!そうだといいね!!………ほらっ、誰か来たっぽい」

マリンは俺の後ろを指さしていた。
俺は指を指した方を向いた。

そこには…………3人組がいた。

鎧のやつと獣みたいなやつと、単眼の男!?!?
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