軌跡旅行

進攻編

78.馬車

「えっ……他のメンバーは来なかったんですか？」
俺は少し驚いた様子で言うと、

「あとから来たんだ。」

そう言って、彼は話を戻した。

「……そうだったんですね……」

俺はそう返事をした。

「ああ、1人は金目当て、1人は寝てるだけで生きていけるとか言ってたな」

マダラさんはそう言った。

「えっ……なんかダメな人多くないですか？」

俺は少し呆れた表情で言った。

「ああ、タイラドとオッゴーン以外は素晴らしいのだが…」

マダラさんはそう言った。

「……そうですか」

俺はそう返事をした。

「俺とそいつらは3年の付き合いだ、世話はドスラーに一任している」

マダラさんはそう言った。

「へぇ～、仲良さそうなんですか？」

俺はそう返した。

「ああ、信頼もしてる。尊敬もしてる。」

マダラさんはそう言った。

「へぇ～、どんなところが？」

俺はそう聞いた。そしたらドスラーが

「俺の尊敬ポイントが見つからねぇのか？」

ドスラーはそう言った。

「うーん……殺意？」

俺は思いついたように言った。

「ふざけてんのかぁ！…って言いたいよ、でも実際殺意だけでここまで来れたみたいなもんだしな…」

ドスラーはそう言った。

「まあ、そうだろうな」

マダラさんはそう言った。

「でも……なんで、そこまで魔族を憎んでるんですか？過去に何
かあったとか……」

俺はそう質問した。すると、

「ああ、実はだな……」

マダラさんがそう言って話し始めた時、

「おい、ついたぞ」

ドスラーはそう言って馬車を止めようとした。

「これが…キャンダ」

俺達はキャンダについた。その街は魔族が暮らしている、至って普通の街だった。

「ああ、そうだな。」

ドスラーがそう言った。

「ここが……」

俺はそう呟いて、辺りを見渡した。

「魔族側の都市だ。ここを落とす」

マダラさんがそう言った。

「………了解です」

俺はそう答えた。

「ああ、わかったっす」

ドスラーはそう言って、門番の所へ向かった。

「なんだ、貴様ら！」

「今すぐ立ち去れ！」

二人の門番がそう言った。

「悪いけど……そういうわけにゃ行かなくてね…」ドスラーがそ
う言うと、

「こいつ…よく見たらゼロマジックのドスラーじゃねぇか！！」

一人の門番がそう言った。するともう一人の門番が

「やっちまえ！平和を守るんだ！！」

そう叫んで、武器を構えた。

「……クソ野郎どもがっ」

ドスラーがそう言って、門番が構えた剣を魔法で収納した。

「……」

俺は黙ってそれを見ていた。

「うっ…うわぁぁ！！」

一人は腰を抜かして座り込んだ。

「ちっ……これだから雑魚は」

ドスラーさんはそう言って、もう一人に近づき、

「邪魔だ、どけ」

と言って、門番を蹴り飛ばした。

「ぐっ……強い……！！」

もう一人の門番は怯えた様子でそう言った。