軌跡旅行

2キセイセ

文字の大きさ
上 下
76 / 169
第三章 ゼロマジック編

74.喉の違和感

しおりを挟む
「いや……そんなこと言われても……」

俺はそう言った。

「ほら、遠距離攻撃とか」

オッゴーンさんはそう言った。

「俺の中にある力の神の能力は衝撃を出す、それぐらいしか…」

俺はそう答える。

「ふーん……」

オッゴーンさんはそう言うと、少し考えてこう続けた。

「物を押すときって、前に力入るじゃん?」

「え?」

俺はそう答えた。

「だから、衝撃波を放つ時もそれをイメージしてみればいいんじゃない?ぶっちゃけ神は理屈を作ったんだから、理屈関係なく何でもできそうだけどね。」

オッゴーンさんはそう言うと、訓練室を出て行った。

「なるほど……」

俺はそう呟きながら立ち上がり、訓練室を出た。

自室に戻ると、マリンがいた。

「お疲れ様、お茶入れとくね」

「おおっ……ありがと。」

俺は椅子に座ってテーブルの上に置かれたお茶を飲んだ。

なんか…家具増えてるけど気にしないでおこう。

「あ、そういや……」

マリンの位置が常に把握されていることをを話しておくべきか…

「あ、そういや……」

俺は思わずそう言ってしまった。

「ん?どうしたの?」

マリンは私に聞いてきた。

「い、いや、なんでもない……」

俺は慌てて誤魔化した。……言えなな。ずっと監視されてるなんて……。

「……そう。」

そう言って、再び沈黙が流れた。

「……最近、なんか寝てる間に喉のあたりがムズムズする」

マリンはそう言った。

「へ~、回復魔法で治せないのかよ?」

俺はそう聞いた。

「うん……全く……」

マリンはそう答えた。

「うーん……わっかんねぇな。」

確か…マリンの中にはムアンの魔力が入っているんだ、それが出てこようとしているのか?

「……大丈夫か?」

俺は心配になり、そう声をかけた。

「うん………なんとも言えない。」

そう言った後、彼女は下を向いてしまった。

「……」

俺は言葉が出なかった。

「……ごめん、ちょっと外出てくる」

俺はそう言うと、部屋から出て行った。

俺はマダラさんの部屋に行くことにした。

「失礼しまーす」

ドアを開けるとそこには、椅子に座って読書をしているマダラさんがいた。

「おう、どうした?」

彼はそう聞く。

「あの、実は相談したいことがありまして……」

俺はマダラにさっきのことを打ち明けることにした。

「なんだ?話してみろ」

「はい……実は、ラティー関係なく本拠地が…バレている可能性があります」

私はそう言った。

「ほう……」

マダラさんは本を閉じると、俺の方を見た。

「それはどういうことだ?」

彼はそう質問してきた。

「はい……実は、マリンが喉の奥に違和感があると訴えております」

私がそう答えると、

「……詳しく聞かせてくれ」

マダラさんはそう言った。

「はい、マリンの体の中に、ムアンの魔力があるのはラティーから聞いていますよね?」

「ああ、そうだな」

「彼女の体の中で、その魔力が動いているようなんです。」

「……なるほど」

「なので、もしかしたら、どこかで私たちの本拠地を特定しているのかもしれないと思いまして……」

「……わかった。こちらでも調べてみる。」

「ありがとうございます!」

俺はそう言うと、マダラさんは再び本を読み始めた。

「……なんの本を読んでいるんですか?」

俺は彼に聞いた。

「これか?これは、勇者にまつわる本だ」

そう言って本を閉じた。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

ここは貴方の国ではありませんよ

水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。 厄介ごとが多いですね。 裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。 ※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。

処理中です...