軌跡旅行

2キセイセ

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第三章 ゼロマジック編

69.聞き手

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「え?あ、はい……」

俺はそう答えた。

「じゃあ行こうか」

タイラドさんはそう言って、歩き出した。

「あ、はい……」

俺はそう言ってついて行った。

「どこに行くんですか?」

俺が聞くと、タイラドさんは

「ああ、ついてきたらわかるよ」

と言って笑った。

「わかりました……」

俺はそう答えた。

そして少し歩いたところで、タイラドさんは立ち止まった。

「ついた」

タイラドさんはそう言った。

ここは……草原?

「俺ここで日向ぼっこするのが好きなんだよね」

タイラドさんはそう言って、地面に座る。

「そうなんですか……」

俺はそう答えた。

「まあまあ、座りなって」

タイラドさんはそう言い、隣をポンポンする。

「はい……」

俺はそう答えて、タイラドさんの隣に座る。

「聞いたよ、結界から色々なところ冒険したんでしょ?どんな冒険してきたの?」

タイラドさんは聞いてくる。

「はい、色々ありましたよ!まずですね……」

俺はそう言って話し始めた。


ーーーーーー


「……ってな感じで、すっごいしんどい冒険だったんよ」

タイラドさんは俺の話を聞き終わると、俺をまじまじと見つめて言った。

「君……すごいね。よくそんな歩けるね。」

タイラドさんはそう言う。

「え?」

俺はそう聞き返した。

「面倒くさくね?そんなに歩くの」

タイランドさんはそう言う。

「まあ確かに疲れますけど、しっかり目的があるので続けれたって感じです」

俺はそう答える。

「へぇ~……俺には無理だなぁ~」

タイラドさんはそう答える。

「てか、タイラドさんって面倒くさがりなんですよね?これはめんどくさくないってやつあるんですか?」

俺はそう質問してみた。

「うーん……人の話を聞くことかな?自分が話すのは面倒だけど」

タイラドさんはそう答えた。

「そうですか……」

俺はそう答えた。

「てか、フレインは硬いね。もっと柔らかく、敬語抜いて話そ」

タイラドはそう言う。

「はいっ!」

俺はそう返事をする。

「で…俺をここに呼んだ訳って…?」

俺はそう尋ねる。

「ああ……話聞きたかっただけ。」

タイラドさんはそう答える。

「そっか……さっきも言ったように色々あったんだよ」

俺はそう答える。

「ふぅーん……例えば?」

タイラドさんはそう尋ねてくる。

「うーん……あっ!そうだ!俺の友人の話とか?」

俺はそう提案する。

「おっ!いいねぇ」

タイラドさんはそう答える。

俺は友人…もといスペアの話をした。

タイラドはどうやら寝転びながら聞いているらしい。

「……って言う迷言残してるからな、あいつは。」

俺はそう言って、一息つく。

「ん……誰かいる」

タイラドは誰かが来ていることを察知したようだ。
その……魔族はこちらを向いた。その顔を見た。

「っ!ビンゴっ!」

その魔族は思わず叫んでいるようだ。

「ん?あれ……まさかっ!」

タイラドはそう言い、立ち上がった。

「お前は……!?」
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