軌跡旅行

2キセイセ

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第2章 エルフ編

51.エルフの街

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しばらく歩いていると…何やら街が見えてきた…さっきの街だ。

「お前ら!止まれ!!!」

急に前から声が聞こえた、どうやら俺たちに向かって叫んでいたようだ。

俺達は一斉に止まった。そして街の入口を見るとそこには男が立っていた。

「門番か、ついたな。」

「お前たち……どこから来たんだ?」

男は警戒しながら言った。

「結界、人間の大陸にある結界だ」

俺は答えた。

「人間!?なぜ人間がここに……」

「おいおっさん、おらぁーゼロマジックだ。ほらこれ。」

ドスラーはそう言うと、一つの手帳を見せた。

「なるほど、通って良し!」

門番はあっさり通った。……こんなんで良いのかよ!

「ここでゼロマジックの大幹部の3人を探す。もうすでに着いているはずだ」

マダラが言った。

「幹部?なんで?」

俺は疑問をぶつける。

「本拠地に帰るためだ。さっきみたいに奇襲にあった時、戦力は多い方がいい。」

「……確かにそうっすね。」

俺は納得した。

その幹部を探して歩いているだけで、エルフから白い目で見られる。魔族連れてるもんな…当然か。

「なあ、なんか俺達めっちゃ見られてないか?」

スペアは周りをキョロキョロ見ながら言う。

「下に見られてんだ、堂々とするぞ。」

「おう……」

「あ、ああ……」

私達は街の中を歩いていくと、目の前に一人の男が見えた。

「おっ!ドスラー君!マダラ副団長!探していたよ」

「よお、サッチャー」

「ドスラー、またこの人たちに手を出していないか?」

「マダラさんの前でそんなに動けるかよ。」

ドスラーは笑っていた。

「……そうなのか?マダラ副団長」

「ああ、落ち着いてるよ。それより、あとの2人は?」

「それが、探す気すらない様子だ…。」

「またか……」

「えっと……俺たちは立ち去ったほうがいいですか?」

スペアが言う。

「いや、大丈夫だ。」

マダラはそう言い、スペアを見た。

「というか、むしろに会ってもらいたいぐらいだ。」

「分かった。」

「では、行こう」

マダラは歩き出した。

俺達は、マダラの後について行くと、ある酒場の前にたどり着いた。

「ここだ。」

そう言って、扉を開けると、中には誰もいなかった。……昼だしな…

「マスター、ハンバーグ700g、7割お焦げ」

「はいよー」

そう言うと、マスターは厨房に入らせてくれた。

「えっ、入っちゃって大丈夫なんすか?」

俺がそう言うと、マスターは笑顔でこういった

「隠しメニューを言ったからですね。」

「ん?」

「ハンバーグ700g…それも7割お焦げ。頼む人います?」

俺は聞いた。

「だから暗号なんですよ。隠しメニューと言う名の」

「なるほど……」

「ハンバーグとか、お焦げとか……どんな意味が……」

スペアが言った。

「そんなもんはありません。」

マスターは笑顔で言う。しばらく歩くと、ある部屋に入らせてもらった。

「ここがゼロマジック、エルフ領です」
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