軌跡旅行

2キセイセ

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デージャ編

14.恨みの具現化

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「おお~デカいね~」

「アカリちゃん……あんまりキョロキョロしないほうが……」

「うむ……あまり目立ちたくないからな………」

「よしっ……早速宿探すか……」

「おう!」

俺達は宿を探し始めた……

「ねえ……あれ…何?」

マリンが指差した方向には、演説をするオールバックで灰色髪の目つきが悪い男がいた。何を言っているんだろうと、俺は耳を傾けた

「皆さん!魔族を恨んでいますかぁ!!」

「「「「「オォーーー!!!!」」」」

「魔族は我々人間を苦しめています!!我々は団結するべきなのです!!」

「「そうだ!そうだ!」」

「私は、その一助として、ここに宣言します!我々の手で、この世界を救おうと!」

「「オオオーー!!!」」

「では、私の後に続いてください!せえのっ!」

「「我らは、平和のために戦う!」」

………何が始まったんだぁ~これ。

なんか…やばい予感がする…俺はそこから立ち去ろうとした瞬間!

「そこのお方!お待ちなさい!」

「はいぃぃ!!!」

……見つかったァ~!

「貴方様も共に戦いましょう!」

「いえ!結構です!さよなら!」

全力疾走!だが!回り込まれた!逃げられない!

「ちょっと!なんで逃げるんですか~!」

「はい……すみません……」

あ~~~~捕まった~…めんどくさいやつの始まりだ~


「ふぅー……落ち着きましたか?」

「はい……」

俺達は、先程いた場所に戻ってきていた。

「私は…“ドスラー”と申します。」

この男はドスラーっていうのか。こういうやつは絡まれたら終わりだ。すごくめんどくさい

「俺は……フレインです。」

「私は……マリンです。」

「アカリです。」

「100年に一度の逸材、スペアっていいます。」

「……よろしくお願い致します。それで……お話があるのですが……」

ドスラーはスペアを軽視しながらいった。

「はい、何でしょうか?」

「貴方達も、私たちと一緒に戦ってくれませんか?さっきの演説を聞いてくれたと思います。どうか、協力していただけないですか?」

どうやって退けようか……

「あの~……私達、旅をしている最中なんです。だから無理です」

ナイス、マリン……流石だぜ。

「そうですか……残念です……なら、一つ質問させて下さい!」

「はい、どうぞ」

「どうして、旅をしてるんですか?」

「それぞれの目的のためです。」

「ほう……興味深いですね……」

「あの……そろそろいいすか?」

スペアが言った。

「ああ、ごめん…では、また会う機会があれば会いましょう!」

「はい、ありがとうございます」

「ありがとうございます」

……よかった。なんとかなったな。

「なんか…ヤバい人だったね…」

そうだな…アカリ…
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