軌跡旅行

2キセイセ

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カッテス編

12,平和の訪れ

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ーーーーーフレイン視点・現在ーーーーー


ああ…このまま布団にいればどれだけ幸せか、この布団から出ると、朝のぬくぬくタイムが…終わってしまうっ!!

でも、そろそろ出ないと……俺は覚悟を決めた、この布団という世界から体を起こす覚悟を。すると、隣にいたマリンが起きてしまった。

「ふわ~……フレインおはよぉ~」

「おはよう…」

「どうしたの?」

「いや、なんでもない……」

「変なの……」

俺はベッドから出た。その時だった。部屋の扉が開いた。そこにはアカリがいた。

「おはようございまーす!朝食ですよー!あれ?二人とも、もう起きましたか?!」

…………………?…………昨日から何があった?いやマジで?アカリってこんなテンション高かったっけ?俺は疑問に思った。

「あっ、マリンちゃんも起きたんですね!」

「うん……」

俺達4人は部屋を出た。食堂に向かうと、村長が待っていた。

「おお、おはようございます」

「おはよ……」

「おはようです……」

アカリだけ返事がない。すると、アカリは食堂の奥に行った。

「アカリ?どこ行くの?」

マリンが聞く。アカリは振り返りながら答えた。

「よくぞ聞いてくれた。今日は…」

アカリが奥から戻ってきた。
手には大きな鍋を持っていた。アカリはドヤ顔をしながら言った。

「今日は村の脅威が去ったってことで、スープ作ってきました、みんなで飲みましょう!」

アカリがテーブルに鍋を置いた。蓋を開けると、白い湯気とともに、野菜がたくさん入った味噌汁のような匂いが漂ってきた。

「「おおっ!!」」

俺達は一斉に声を上げる。

「村長…アカリってこんな感じのやつだったか?」

俺は小さな声で聞いた。

「村の脅威が去った日じゃ、このぐらいはしゃがないとな」

「へぇー……」

………なるほどね…。

「じゃあ、いただきます!」

「おう」

アカリが勢いよく言う。

「いただきます……」

「ふっ…女子の手料理を食べれるときが来るとは…俺に料理を振る舞ってくれた女の人、これで2人になったな」

「黙れスペア、あとそのうちの一人おかんだろ」

「いただいております……」

「おいしいですね!」

「うまい!」

俺たちが食べていると、村長とアカリの話し声が聞こえた。

「悲劇は…終わったね。」

「やっと…この村に平和が訪れたんじゃな。」

「村長…私、罪滅ぼしできたかな?」

「何を言うとる、お主に罪なんてない」

「でも……私はあの時……」

「気にするでない。アカリは理不尽な物に対抗しただけじゃ。それでも気にするなら晴れる方法を探せ。わしはアカリの気持ちは完璧にはわからん、だからアカリ、やりたいことをやればいい。」

「ありがとう……」

何があったのかは分からないけど…人それぞれ、つらいことってあるんだな…

「おいしかった!ごちそうさま!」

「お粗末様でした!」

俺たちは、スープを飲み終え、次の目的地を決めていた。

「次はどこに行こうか……」

「とりあえず…ウィーダムに近づくためには…“デージャ”なんてどうだ?時間的にもいい感じだ」

スペアが言った。

「“鉄の街”デージャか、そこにするか……」

「よっしゃ!」

こうして、次の行き先が決まった。その時、村長が俺に向かって大金を出してきた。

「これ…エビルプラント討伐の報酬です。」

「えっ……?」

「あなた方のおかげで村は救われました。この村からのお礼です。」

「いや、そんな……」

「遠慮しないでください。受け取って下さい。」

すっっっっごい………マダラさんに渡したい…
これでもらうのすっごい罪悪感ある。

まあでも!!俺たちも?戦いましたしぃ!?そんな感じで自分を言い聞かせ、報酬をもらった

「分かった……ありがたく受け取るよ。」

「はい、それではまたいつでも来てください。」

「ああ、色々世話になったな……」

「いえ、こちらこそ。」 

……なんか……この村の人たちいい人だったな。俺は改めて思った

「そろそろ出発するんですか?」

「はい、そのつもりです。」

「そうですか……」

村長は少し寂しげだった。すると、アカリが前に出た。

「村長、元気出してください!私たち、きっとここに帰ってきます!」

「アカリ……」

「村長……この村の役に立てなくてごめんなさい…私決めたの、村のみんなの無念を晴らすって………だからっーーー」

村長はアカリの言葉を遮り、明るく話した

「旅に出るのか~そんちょアカリの冒険話楽しみにしとくね!」

「……うん!期待してて!」

村長は笑って見届けた。

「さようなら」

「はいっ……お気をつけて……」

そして、俺達は歩き出した……。
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