自然律

関谷俊博

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自然律

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七歳になった長男が
泣きながら宿題をしている
朝食はまだ


目をこすりながら
鼻をすすりながら
学校へ行くのかもしれない

学校へ行っても
まだ泣いているのかもしれない

生まれてきた哀しみ

の片鱗を
おまえも感じる
年頃になった

父にはどうすることもできない

哀しみを与えたのは私だ
父であるこの私だ
小さな死をわかち与えたのも
父であるこの私だ

父であるこの私は
おまえから幸せしか
もらっていない

おまえに全てを与えたいが
自然律はそれを許さない
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