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優秀な弟 2
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「笠原? 知り合い?」
突然話しかけてきた優斗のことを気にしながらも、早川が静かに僕に尋ねてきてくれた。
以前の時のように、威圧的な態度を取らずにいてくれたのは、優斗と僕が名前を呼び合っていたからかもしれない。
「僕の弟なんだ。優斗、こちらは僕の同僚の……」
「初めまして。隼斗の弟の笠原 優斗です。兄がいつもお世話になってます」
僕の言葉を横から奪い取った優斗が、『本当に』なんて言葉が後ろに続くんじゃないかってぐらい深々と早川に頭を下げる。
出来の悪い弟の代わりに頭を下げる兄貴の様な、昔から変わらない立ち振る舞い。
「初めまして。笠原の同期の早川 翔です。お兄さんにはいつもお世話になってます」
優斗のわざとらしいお辞儀もなんて事のない様な顔で、早川が名乗り出てくれる。
優斗の態度を変に思ってるだろうに。
「早川さんは、今日もお仕事なんですか?」
スーツ姿の早川と、私服の僕の組み合わせを変に感じたんだろう。
優斗の質問は家族といえども踏み込み過ぎで、早川は嫌な思いをしてるはずだ。
「あぁ。月曜日までに仕上げるものが残っててね」
「お休みの日までお仕事なんて、大変ですね」
優斗は僕にしたのと同じように、早川の頭から足の先までを見回した。
僕と一緒に馬鹿にしていい相手かどうかを判断してるに違いない。
優斗のこういう所が、僕は昔から好きじゃない。
姿形で相手をランク付けするような真似、早川相手にしてほしくないのに。
『身につけてるものだって、その人を判断する上で良い基準だろ?』
そんな風に言われたことがある。
見下されないようにまともな格好しろって、そんな文句と一緒に。
ただ、早川は僕とは違う。
仕立ての良いスーツ。高そうな腕時計。磨かれた靴。
係長になってこれまでよりも気にする様になったって、前に話してくれたっけ。
取引相手に侮られないように、部下に夢を見せるように、人から見られることをちゃんと意識してる。
誰からも見られないからって、たかを括った僕とは違う。
「今日が珍しいだけで。普段の休日ならゆっくりしてるよ。きみも今日は仕事?」
不躾な質問を投げかけた優斗に対しても、嫌な顔をせずに付き合ってくれてる早川には感謝しかない。
土曜日の夜、自分と同じようにスーツ姿の優斗のことへと話題を進めていく早川は、あしらいかたも慣れたものだ。
「えぇそうなんです。休日だっていうのに、嫌になりますよ」
優斗の視線が僕に一瞬向いたのは、この場に不釣り合いな私服だからだろう。
お前だけ、仕事じゃないんだなって。
そう言われてる様な気がする。
「お互い大変だけど、仕事なんてのはやれる時にやらないとな」
「そうですよね。今しかやれないこともありますから。チャンスはものにしていかないと」
できる二人と、じゃない方の僕。
心の中に普段から渦巻く劣等感が、ここぞとばかりに頭を出してくる。
明るみにするわけにいかない感情を、表情でバレるわけにはいかない。
二人に顔を見られたくなくて、俯けば地面の上で光る革靴。
早川に負けず劣らずの格好の優斗は、やっぱりどこから見ても優秀な奴で。
この場で出来損ないは、僕だけだ。
「早川さん! このまま飲みに行きません? もう少し話聞かせて下さいよ」
自分の中の感情に意識が囚われていた僕の耳に、突如届いた優斗の声。
誰にでも愛想の良い優斗は、こうやって誰の懐にでも入り込んでいく。
早川も、僕なんかより話の楽しい優斗の方が良いよね。
周りの大人たちも、僕の友達ですら、優斗と知り合えば優斗と親しくなって、僕より優斗が良いって言っていたから。
仕方ない。優斗はできる奴だから。
「今夜? 笠原も行く?」
「ぼ、僕?!」
「あぁ。どうする?」
優斗と早川と、僕?
そんなの、ついていけるわけがない。
ほら、早川の後ろから優斗が苦々しげな顔を見せてる。
「僕は、遠慮しておくよ。二人で行ってきていいから」
「笠原、行かないの?」
「うん。早川、優斗のことよろしく。また月曜日」
自分の伝えたいことだけを一方的に伝えて、僕は早川に背を向けた。
早川には僕と優斗を比べて欲しくない。
比べられたんだって、知りたくもない。
優斗の顔も、早川の顔すら見ることもできずに、その場から逃げ出してしまった。
幸いにも今夜の約束は僕の部屋の近く。
待ち合わせ場所までの道のりを、一直線に部屋へと戻った。
今頃、何あいつ? なんて笑われてるかな。
いつだって逃げ出してしまう僕のこと、早川も呆れてるに違いない。
でも、選ばれないってわかってる。
選んでもらえない瞬間に直面したくなかったから、逃げ出さずにいられなかった。
あっという間に到着する見慣れた建物。
セキュリティなんて考えられてる気配もないような僕の部屋。
それでも、僕が僕らしくいられる唯一の場所だ。
逃げた道中からやっと解放されることに安堵する。
「やっと、追いついた」
その言葉が後ろから聞こえてきた時、僕の心は既に部屋の中にあったみたいで、つかの間の安心感が取り払われる。
「早川?」
聞き慣れた声に後ろを振り向けば、髪を振り乱した早川が、息をあげて立っていた。
「笠原っ。思ったより、歩くの早いっ」
肩で息をしながら話す早川の額には、似合わない汗が滲んでいて、乱れた髪を直しながら手で拭うのがわかる。
「どうしたの?」
「どうした? じゃないっ。また、俺から逃げる」
「逃げて……ない」
「嘘。バレバレなんだよ」
「ゆ、優斗は?」
「もちろん断ってきた。今夜は笠原と約束してるんだし、お前がいなくてどうするんだよ。名刺だけ渡したけど、番号すら書いてないからな。用があれば会社にかけてくるだろ」
「どうして……」
優斗が断られるの?
僕のこと、追いかけてきてくれるの?
「お前が先約だから。それに……」
話をしながら、早川が一歩足を進めて僕との距離を縮める。
「誰よりもお前が良いって言ったよな。伝わってない?」
そして、僕の耳元にそう言葉を落とした。
その瞬間に僕の中から湧き上がる熱が顔まで上がって、頬が熱くなるのが自分でもわかる。
「また、そんな顔して。煽ってるの?」
「そんなことっ、してない」
「あーあ。今夜は俺の家の近くにすれば良かったな。そんな顔してる笠原、どこにも連れて行けない」
「どういうこと?」
「俺の家に来いって連れ込む」
熱がおさまらない僕と目の前の僕の部屋。
「お、お、おれんちに、こいっ」
僕がそう言うのが、正しいってことだ。
突然話しかけてきた優斗のことを気にしながらも、早川が静かに僕に尋ねてきてくれた。
以前の時のように、威圧的な態度を取らずにいてくれたのは、優斗と僕が名前を呼び合っていたからかもしれない。
「僕の弟なんだ。優斗、こちらは僕の同僚の……」
「初めまして。隼斗の弟の笠原 優斗です。兄がいつもお世話になってます」
僕の言葉を横から奪い取った優斗が、『本当に』なんて言葉が後ろに続くんじゃないかってぐらい深々と早川に頭を下げる。
出来の悪い弟の代わりに頭を下げる兄貴の様な、昔から変わらない立ち振る舞い。
「初めまして。笠原の同期の早川 翔です。お兄さんにはいつもお世話になってます」
優斗のわざとらしいお辞儀もなんて事のない様な顔で、早川が名乗り出てくれる。
優斗の態度を変に思ってるだろうに。
「早川さんは、今日もお仕事なんですか?」
スーツ姿の早川と、私服の僕の組み合わせを変に感じたんだろう。
優斗の質問は家族といえども踏み込み過ぎで、早川は嫌な思いをしてるはずだ。
「あぁ。月曜日までに仕上げるものが残っててね」
「お休みの日までお仕事なんて、大変ですね」
優斗は僕にしたのと同じように、早川の頭から足の先までを見回した。
僕と一緒に馬鹿にしていい相手かどうかを判断してるに違いない。
優斗のこういう所が、僕は昔から好きじゃない。
姿形で相手をランク付けするような真似、早川相手にしてほしくないのに。
『身につけてるものだって、その人を判断する上で良い基準だろ?』
そんな風に言われたことがある。
見下されないようにまともな格好しろって、そんな文句と一緒に。
ただ、早川は僕とは違う。
仕立ての良いスーツ。高そうな腕時計。磨かれた靴。
係長になってこれまでよりも気にする様になったって、前に話してくれたっけ。
取引相手に侮られないように、部下に夢を見せるように、人から見られることをちゃんと意識してる。
誰からも見られないからって、たかを括った僕とは違う。
「今日が珍しいだけで。普段の休日ならゆっくりしてるよ。きみも今日は仕事?」
不躾な質問を投げかけた優斗に対しても、嫌な顔をせずに付き合ってくれてる早川には感謝しかない。
土曜日の夜、自分と同じようにスーツ姿の優斗のことへと話題を進めていく早川は、あしらいかたも慣れたものだ。
「えぇそうなんです。休日だっていうのに、嫌になりますよ」
優斗の視線が僕に一瞬向いたのは、この場に不釣り合いな私服だからだろう。
お前だけ、仕事じゃないんだなって。
そう言われてる様な気がする。
「お互い大変だけど、仕事なんてのはやれる時にやらないとな」
「そうですよね。今しかやれないこともありますから。チャンスはものにしていかないと」
できる二人と、じゃない方の僕。
心の中に普段から渦巻く劣等感が、ここぞとばかりに頭を出してくる。
明るみにするわけにいかない感情を、表情でバレるわけにはいかない。
二人に顔を見られたくなくて、俯けば地面の上で光る革靴。
早川に負けず劣らずの格好の優斗は、やっぱりどこから見ても優秀な奴で。
この場で出来損ないは、僕だけだ。
「早川さん! このまま飲みに行きません? もう少し話聞かせて下さいよ」
自分の中の感情に意識が囚われていた僕の耳に、突如届いた優斗の声。
誰にでも愛想の良い優斗は、こうやって誰の懐にでも入り込んでいく。
早川も、僕なんかより話の楽しい優斗の方が良いよね。
周りの大人たちも、僕の友達ですら、優斗と知り合えば優斗と親しくなって、僕より優斗が良いって言っていたから。
仕方ない。優斗はできる奴だから。
「今夜? 笠原も行く?」
「ぼ、僕?!」
「あぁ。どうする?」
優斗と早川と、僕?
そんなの、ついていけるわけがない。
ほら、早川の後ろから優斗が苦々しげな顔を見せてる。
「僕は、遠慮しておくよ。二人で行ってきていいから」
「笠原、行かないの?」
「うん。早川、優斗のことよろしく。また月曜日」
自分の伝えたいことだけを一方的に伝えて、僕は早川に背を向けた。
早川には僕と優斗を比べて欲しくない。
比べられたんだって、知りたくもない。
優斗の顔も、早川の顔すら見ることもできずに、その場から逃げ出してしまった。
幸いにも今夜の約束は僕の部屋の近く。
待ち合わせ場所までの道のりを、一直線に部屋へと戻った。
今頃、何あいつ? なんて笑われてるかな。
いつだって逃げ出してしまう僕のこと、早川も呆れてるに違いない。
でも、選ばれないってわかってる。
選んでもらえない瞬間に直面したくなかったから、逃げ出さずにいられなかった。
あっという間に到着する見慣れた建物。
セキュリティなんて考えられてる気配もないような僕の部屋。
それでも、僕が僕らしくいられる唯一の場所だ。
逃げた道中からやっと解放されることに安堵する。
「やっと、追いついた」
その言葉が後ろから聞こえてきた時、僕の心は既に部屋の中にあったみたいで、つかの間の安心感が取り払われる。
「早川?」
聞き慣れた声に後ろを振り向けば、髪を振り乱した早川が、息をあげて立っていた。
「笠原っ。思ったより、歩くの早いっ」
肩で息をしながら話す早川の額には、似合わない汗が滲んでいて、乱れた髪を直しながら手で拭うのがわかる。
「どうしたの?」
「どうした? じゃないっ。また、俺から逃げる」
「逃げて……ない」
「嘘。バレバレなんだよ」
「ゆ、優斗は?」
「もちろん断ってきた。今夜は笠原と約束してるんだし、お前がいなくてどうするんだよ。名刺だけ渡したけど、番号すら書いてないからな。用があれば会社にかけてくるだろ」
「どうして……」
優斗が断られるの?
僕のこと、追いかけてきてくれるの?
「お前が先約だから。それに……」
話をしながら、早川が一歩足を進めて僕との距離を縮める。
「誰よりもお前が良いって言ったよな。伝わってない?」
そして、僕の耳元にそう言葉を落とした。
その瞬間に僕の中から湧き上がる熱が顔まで上がって、頬が熱くなるのが自分でもわかる。
「また、そんな顔して。煽ってるの?」
「そんなことっ、してない」
「あーあ。今夜は俺の家の近くにすれば良かったな。そんな顔してる笠原、どこにも連れて行けない」
「どういうこと?」
「俺の家に来いって連れ込む」
熱がおさまらない僕と目の前の僕の部屋。
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僕がそう言うのが、正しいってことだ。
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