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櫂のこと信じていいの? 1
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「櫂さん。私がこれで納得すると、本当に思ってるんですか?」
「いいや。でもこれが尚の意思だから。伝えておかなきゃいけないだろう?」
これまで散々わたしのことを放っておいて。
やれることなんてないって思わせておいて。
こんなことになってから『頼む』って。
何考えてるの。
「尚がどこにいるか、櫂さんはわかってるんですよね?」
尚への苛立ちが、私の言葉に棘をつくる。
「多分……仙人島。仙帝のところだろうね」
尚が勝てなかった相手。私じゃあ歯が立たないことぐらいわかってる。
だからって、私に危険が及ばないように?
それで自分が危険な目に遭ってたら意味ないじゃない。
「尚を連れ戻すことはできないんですか?」
「できないことも、ないだろうけど」
尚がここでじっとしてろって言うなら。
連れ戻しに行ってやる。
役に立たないってわかってる。
だからって『はい、そうですか』なんて納得できるわけないじゃない。
連れ戻して、口の中にパンケーキ詰め込んでやるんだから。
「私でもできますか?」
「はるが?! それは、ちょっと……」
「難しいんですよね。私が弱いから」
「いや、そういうわけじゃなくてね。はるはまだ仙力を扱う練習中だから。危ないかなって」
櫂は私のことをかばってこう言ってくれてる。
わかってるよ。足手まといだって。
でもさ、じっとしていられないじゃん。
「桃! 桃を食べれば、強くなるんですよね?」
仙人島に生ってる桃。
強さを求めて食べるって言ってたよね。
それを食べれば、私だって強くなれる。
「その代償が記憶をなくすことだとしても?」
何のために強くなるのかすら忘れちゃうって話だった。
でも、今回のことは櫂が全部教えてくれるよね?
櫂のことを忘れても、尚のことは覚えてるんだもん。
ほら、大丈夫じゃない?
「私の代わりに櫂さんが覚えていてくれればいいじゃないですか。だから、問題無しですよ」
「はる、本気?」
「もちろんです。桃を食べて、強くなって、尚のことを連れ戻しに行きます!」
握りこぶしを作って力を入れた私とは対照的に、櫂ががっくりと項垂れた。
「やめよう。はるにあんなものを食べさせたなんてわかったら、僕が尚に始末されてしまう」
「どうしてですか? 駄目なんですか?」
「桃は、最終手段にしよう。仙人島には一緒に連れて行くよ。それならどう?」
やっぱり。櫂は尚を助けに行く気だ。
こんな風に尚がいなくなること、私と同じぐらいもしかしたらそれ以上に納得してないはず。
「桃を食べずに私が行っても、足を引っ張ることになります」
「ま、まぁね。それはそうなのかもしれないけど。連れて行かないわけにはいかないだろう?」
「その時は何としてでも桃を食べに行きますね」
「そう言うと思ったんだよ」
これまでより更に深く項垂れた櫂が、何やら文句を呟いていたけど。
桃の存在も場所も、私に教えたのは自分だよ?
尚に振り回されるのも、そろそろ我慢の限界なの。
私のこと、勝手に助けておいて。
好き勝手に近寄って離れて。
自分一人が犠牲になれば良いなんて、そんな風に思ったんだとしたら、馬鹿にするにも程がある。
そっちがその気なら、こっちだって好きにさせてもらうから。
「はる。はるの敷物に尚を乗せられるかな?」
「帰り道の話ですか?」
出発前、櫂と私はいくつか確認をした。
木偶だけなら、今の私でも倒すことができるはずだということ。
見張りに仙人がいた時は櫂が相手をすること。
何よりも、敵わないと判断した時は無理をせずに撤退すること。
「もしかしたら、尚は座るのすら厳しい状態かもしれない。僕の天馬には乗せられないからね」
「何とか、したいとは思いますけど」
結局私が作り出した乗り物は絨毯。所謂、空飛ぶ絨毯だ。
日本で見たアニメの中に出てくる、何の変哲もない絨毯。それがスイっと空を飛ぶ光景は、簡単に想像ができた。
「まずはそれに乗せて仙人島を出よう。仙帝はあれでいて忙しい方だ。そうそう席を離れて追いかけてくることはないだろう」
「そうなんですか?」
「あぁ。そもそも尚を攻撃しているのなんて、仙帝の独断だ。他の者にバレる訳にはいかない。だから、尚のことだって近くにはおいておけないんじゃないかな」
仙帝と対峙する可能性が低いことに、流石にホッとする。
できれば強い人となんて会いたくないよね。
「本当に私が行って大丈夫でしょうか」
「何を今更。さっきまで、どうやっても行きますって息を巻いていたくせに」
「それは、そうなんですけど」
でもさ、流石にちょっと不安になるよ。
尚を捕まえて行ったような相手。
そんな奴が居る場所に向かうんだよ?
「大丈夫。はるが居たって問題無いよ。はると一緒に尚を連れ戻す。それぐらいの力、僕にだってあるからね」
「尚を連れて行った相手ですよ?」
「わかってるよ。それでも、今回は必ず助けてあげる。僕は普段仙人島に住んでいるんだ。尚にはない秘策も用意してある」
秘策……櫂が言うのなら、その策の効果は疑う必要はないだろう。
「それなら、安心ですね」
「おや? 僕のこと、そんなに簡単に信頼して大丈夫?」
そんな風に意地悪な顔をしたって、櫂が優しいこと、ちゃんとわかってる。
櫂のことを信頼して、それで何か起きたって、それは私の責任。
今は何としてでも尚を助けに行く。
待ってるだけじゃなくて、私も助ける手伝いがしたい。
その為にも櫂と一緒に行くことが、最善だ。
「信頼してますよ。残ってろって言われた私が、櫂さんと一緒に仙人島に行って何か起これば、尚はきっと櫂さんを責めるだろうなぁって」
「そんな風に考えてたのか」
「ふふん。間違ってないですよね」
得意気な私の声に被さるように聞こえる櫂のため息。
こんなくだらないやり取りをしてる最中にでも、あっさり作り上がる天馬。
「僕は尚に嫌われるようなことはしたくないんだけどな」
天馬に座った櫂の膝の間。もう五歳児の体じゃないのに、相変わらず定位置はここだ。
「本当に、尚が好きなんですね」
「そうだね。でも、はるのことも好きだよ」
耳元で囁かれる王子声。
甘い囁きに顔が熱くなる。
「さぁ、出発しよう」
顔を赤くして俯いた私を放って、櫂が大きく声を上げる。
途端に天馬が飛び上がった。
目指すは仙人島。尚の居場所だ。
「いいや。でもこれが尚の意思だから。伝えておかなきゃいけないだろう?」
これまで散々わたしのことを放っておいて。
やれることなんてないって思わせておいて。
こんなことになってから『頼む』って。
何考えてるの。
「尚がどこにいるか、櫂さんはわかってるんですよね?」
尚への苛立ちが、私の言葉に棘をつくる。
「多分……仙人島。仙帝のところだろうね」
尚が勝てなかった相手。私じゃあ歯が立たないことぐらいわかってる。
だからって、私に危険が及ばないように?
それで自分が危険な目に遭ってたら意味ないじゃない。
「尚を連れ戻すことはできないんですか?」
「できないことも、ないだろうけど」
尚がここでじっとしてろって言うなら。
連れ戻しに行ってやる。
役に立たないってわかってる。
だからって『はい、そうですか』なんて納得できるわけないじゃない。
連れ戻して、口の中にパンケーキ詰め込んでやるんだから。
「私でもできますか?」
「はるが?! それは、ちょっと……」
「難しいんですよね。私が弱いから」
「いや、そういうわけじゃなくてね。はるはまだ仙力を扱う練習中だから。危ないかなって」
櫂は私のことをかばってこう言ってくれてる。
わかってるよ。足手まといだって。
でもさ、じっとしていられないじゃん。
「桃! 桃を食べれば、強くなるんですよね?」
仙人島に生ってる桃。
強さを求めて食べるって言ってたよね。
それを食べれば、私だって強くなれる。
「その代償が記憶をなくすことだとしても?」
何のために強くなるのかすら忘れちゃうって話だった。
でも、今回のことは櫂が全部教えてくれるよね?
櫂のことを忘れても、尚のことは覚えてるんだもん。
ほら、大丈夫じゃない?
「私の代わりに櫂さんが覚えていてくれればいいじゃないですか。だから、問題無しですよ」
「はる、本気?」
「もちろんです。桃を食べて、強くなって、尚のことを連れ戻しに行きます!」
握りこぶしを作って力を入れた私とは対照的に、櫂ががっくりと項垂れた。
「やめよう。はるにあんなものを食べさせたなんてわかったら、僕が尚に始末されてしまう」
「どうしてですか? 駄目なんですか?」
「桃は、最終手段にしよう。仙人島には一緒に連れて行くよ。それならどう?」
やっぱり。櫂は尚を助けに行く気だ。
こんな風に尚がいなくなること、私と同じぐらいもしかしたらそれ以上に納得してないはず。
「桃を食べずに私が行っても、足を引っ張ることになります」
「ま、まぁね。それはそうなのかもしれないけど。連れて行かないわけにはいかないだろう?」
「その時は何としてでも桃を食べに行きますね」
「そう言うと思ったんだよ」
これまでより更に深く項垂れた櫂が、何やら文句を呟いていたけど。
桃の存在も場所も、私に教えたのは自分だよ?
尚に振り回されるのも、そろそろ我慢の限界なの。
私のこと、勝手に助けておいて。
好き勝手に近寄って離れて。
自分一人が犠牲になれば良いなんて、そんな風に思ったんだとしたら、馬鹿にするにも程がある。
そっちがその気なら、こっちだって好きにさせてもらうから。
「はる。はるの敷物に尚を乗せられるかな?」
「帰り道の話ですか?」
出発前、櫂と私はいくつか確認をした。
木偶だけなら、今の私でも倒すことができるはずだということ。
見張りに仙人がいた時は櫂が相手をすること。
何よりも、敵わないと判断した時は無理をせずに撤退すること。
「もしかしたら、尚は座るのすら厳しい状態かもしれない。僕の天馬には乗せられないからね」
「何とか、したいとは思いますけど」
結局私が作り出した乗り物は絨毯。所謂、空飛ぶ絨毯だ。
日本で見たアニメの中に出てくる、何の変哲もない絨毯。それがスイっと空を飛ぶ光景は、簡単に想像ができた。
「まずはそれに乗せて仙人島を出よう。仙帝はあれでいて忙しい方だ。そうそう席を離れて追いかけてくることはないだろう」
「そうなんですか?」
「あぁ。そもそも尚を攻撃しているのなんて、仙帝の独断だ。他の者にバレる訳にはいかない。だから、尚のことだって近くにはおいておけないんじゃないかな」
仙帝と対峙する可能性が低いことに、流石にホッとする。
できれば強い人となんて会いたくないよね。
「本当に私が行って大丈夫でしょうか」
「何を今更。さっきまで、どうやっても行きますって息を巻いていたくせに」
「それは、そうなんですけど」
でもさ、流石にちょっと不安になるよ。
尚を捕まえて行ったような相手。
そんな奴が居る場所に向かうんだよ?
「大丈夫。はるが居たって問題無いよ。はると一緒に尚を連れ戻す。それぐらいの力、僕にだってあるからね」
「尚を連れて行った相手ですよ?」
「わかってるよ。それでも、今回は必ず助けてあげる。僕は普段仙人島に住んでいるんだ。尚にはない秘策も用意してある」
秘策……櫂が言うのなら、その策の効果は疑う必要はないだろう。
「それなら、安心ですね」
「おや? 僕のこと、そんなに簡単に信頼して大丈夫?」
そんな風に意地悪な顔をしたって、櫂が優しいこと、ちゃんとわかってる。
櫂のことを信頼して、それで何か起きたって、それは私の責任。
今は何としてでも尚を助けに行く。
待ってるだけじゃなくて、私も助ける手伝いがしたい。
その為にも櫂と一緒に行くことが、最善だ。
「信頼してますよ。残ってろって言われた私が、櫂さんと一緒に仙人島に行って何か起これば、尚はきっと櫂さんを責めるだろうなぁって」
「そんな風に考えてたのか」
「ふふん。間違ってないですよね」
得意気な私の声に被さるように聞こえる櫂のため息。
こんなくだらないやり取りをしてる最中にでも、あっさり作り上がる天馬。
「僕は尚に嫌われるようなことはしたくないんだけどな」
天馬に座った櫂の膝の間。もう五歳児の体じゃないのに、相変わらず定位置はここだ。
「本当に、尚が好きなんですね」
「そうだね。でも、はるのことも好きだよ」
耳元で囁かれる王子声。
甘い囁きに顔が熱くなる。
「さぁ、出発しよう」
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