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幸せな日々って、多分こういうこと
ロイスナーの市場 1
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「リーゼロッテ。今度、一緒に街へ行かないか?」
夏を目前にした穏やかな天気の続くある日、何の前触れもなくベルンハルトがリーゼロッテに問いかけた。
ベルンハルトの脳内では、きっといくつもの情報が錯綜し、言い出すタイミングやその理由、そういったものがきちんと考えられた末の言葉だろうが、他人と言葉を交わすことを得意としないベルンハルトの言葉は、いつも突然だ。
「街……ですか?」
「あぁ。以前、王都の市場には行ったことがないと言っていたではないか。王都とは比べものにならないかもしれないが、ロイスナーの市場も悪くはない。それにそろそろ、領内を見て回るのもいいだろう」
「わたくしのことなど、お気になさらなくても……」
「嫌、だろうか」
リーゼロッテの言葉に、心が軋むのを感じる。城内では近くに居ることを許していても、やはり仮面をつけたままの男と一緒に居るのを、領民に見られるのは嫌なのかもしれない。
それとも、リーゼロッテの為の様に言っておきながら、本心では一緒に街に出たいという自分勝手な願いを叶える為だということを見透かされているのだろうか。
「そんなことありませんわ。お誘い、ありがとうございます」
ベルンハルトの心はいつだってリーゼロッテの微笑みに救われて、ベルンハルトもホッとしたように笑みを浮かべた。
「よかった。それならば三日後はどうだろうか? その日までに馬車の用意もしておく」
「ふふ。はい。わかりました」
「な、何か可笑しいだろうか?」
「いいえ。楽しそうでいらっしゃるので。市場に行くのが本当に楽しみなんですね」
「あ、あぁ。それでは三日後」
「心待ちにしておりますわ」
リーゼロッテがそう告げて部屋を出ていけば、後頭部に感じるのはアルベルトの何かを含んだ視線。
「何だ? 何が言いたい?」
「いいえ。ベルンハルト様がそれほど領内の視察を楽しみにしているとは思ってもおりませんでした」
アルベルトがそう言いたくなる気持ちもよくわかる。これまで、一度だってそんなものを楽しみに思ったことなどない。
それどころか、アルベルトやヘルムートが何と言おうとも、頑なに外に出るのを嫌がっていた。
「そう言うな。自分がこのような気持ちになるなど、私が一番驚いている」
リーゼロッテがいなければ、市場に行ったことがないなどと聞かなければ、こんなこと思いもしなかった。
他人のために贈り物を選ぶことがあれほど楽しいと、喜んでもらえることがあんなに嬉しいと知りもしなかった。
「奥様とのご結婚は、良いご縁だったのですね」
「あぁ。そうだな」
アルベルトの言葉を肯定する返事が、自然と口から出てきたことにアルベルトはもちろん、ベルンハルト自身が驚いた。
あの日見たリーゼロッテの涙、『一緒に』と言ってもらった言葉、ぎこちないながらも交わした口付け。そのどれもがベルンハルトの心を溶かして、素直に言葉にすることの大切さを実感した。
自分が言葉にしなければ、何も伝わらない。苦労をかけたくない、悲しませたくないと思っていても、自分が招いた出来事はリーゼロッテを悲しませたし、必要のない苦労をかけた。
それでも『一緒に』と言ってくれる大切な人に、自分を支えてくれる人に、伝えなければならないことは山ほどある。言葉を惜しんでなんかいられない。
「三日後、馬車をご用意しておきます」
「頼んだ。御者なんだが……」
「父上に頼んでおきますよ。その方が、奥様もお気楽でしょう。イレーネにも同行するよう指示しておきます」
ベルンハルトの言葉よりも先に、その気持ちを汲んでくれるその様子に、アルベルトの有能さを思い知る。
ロイスナーの地において、ベルンハルトに次ぐ魔力の持ち主。それでいてこの優秀さ。本来であれば、こんな辺境地にいるべき人間ではないのかもしれない。
「アルベルト。其方、国立学院に通ったと話していたが、他家に仕えようとは考えなかったのか?」
「な、何を急に」
「いや、その能力では、欲しがる者も多かったのではないかと思ってな」
「ベルンハルト様は、私がロイエンタール家に仕えるのはお嫌でしょうか」
「そういうことではない。もっといい主人がいたのではないかと思っただけだ」
「おかしなことを仰いますね。父上が私を国立学院に入学させたのは、ロイエンタール家に仕える人間に必要な素養を身につけさせる為です。他家に仕えるためではないですよ。どこの家でもよければ、わざわざ国立学院に通わなくても、ロイスナー内でも、父上に師事するのでもよかったのです」
「なぜヘルムートはそこまでしたのだろうか」
貴族としても従者としても一流の教育を受けることのできる国立学院。王族であるリーゼロッテが通っていたことからもその地位が知れる。
ただし、通うには難易度の高い試験を通過し、その上高い費用がかかる。王都に近い領地の貴族ならばともかく、遠く離れれば貴族といえども通う者は減るだろう。
ベルンハルトも例外ではない。
「父上のお考えはわかりかねます。何か、意図があったのだろうとは思いますが」
「其方が国立学院に通っていた頃のことをいまいち覚えていなくてな」
「ちょうどその頃先代が逝去されたので、ベルンハルト様もご自身のことで大変だったのでしょう。どうしても気になるのであれば、父上に尋ねるしかありません」
昔のことはいつまでも詳細に覚えているものではないが、ロイエンタールを継いだ頃のことはベルンハルトの記憶から消されたかのように曖昧だ。
日々の仕事に忙殺され、暇ができれば新しいことを覚え、執事長であったヘルムートにしがみついて毎日を過ごしていた。
「大したことではない。皆が国立学院を出ているのに、私だけ違うのでな。少し気になったのだ」
他人がどこを卒業していようが、気にしたことなどなかった。他人は他人、自分は自分。そう思って生きてきたし、そもそもこんな姿で王都の学院など通えるわけもない。
それにロイスナーで暮らしていく分にはそれで十分だったし、他人と比べる必要など感じてもいなかった。
それが今になって、リーゼロッテの隣に立つのに相応しいのか、素顔を隠して、教育も足りてない自分では釣り合わないのではないかと、これまでとは違う不安が込み上げてきていた。
「気にする必要などありません。ベルンハルト様は今のままで十分です」
「だが……」
「そんなことを気にするよりも先に、奥様に素顔をお見せになるべきですよ。奥様なら、きっと受け入れて下さいますから」
「そう、だろうか」
仮面の下に隠した素顔。そこに広がる醜いあざ。それを見たら誰もが顔を歪ませるだろう。
他の誰にその顔をされても構わない。ただ一人リーゼロッテにだけは、そんな顔をされてしまったら、耐えられない。
(まだ、できぬ)
夏を目前にした穏やかな天気の続くある日、何の前触れもなくベルンハルトがリーゼロッテに問いかけた。
ベルンハルトの脳内では、きっといくつもの情報が錯綜し、言い出すタイミングやその理由、そういったものがきちんと考えられた末の言葉だろうが、他人と言葉を交わすことを得意としないベルンハルトの言葉は、いつも突然だ。
「街……ですか?」
「あぁ。以前、王都の市場には行ったことがないと言っていたではないか。王都とは比べものにならないかもしれないが、ロイスナーの市場も悪くはない。それにそろそろ、領内を見て回るのもいいだろう」
「わたくしのことなど、お気になさらなくても……」
「嫌、だろうか」
リーゼロッテの言葉に、心が軋むのを感じる。城内では近くに居ることを許していても、やはり仮面をつけたままの男と一緒に居るのを、領民に見られるのは嫌なのかもしれない。
それとも、リーゼロッテの為の様に言っておきながら、本心では一緒に街に出たいという自分勝手な願いを叶える為だということを見透かされているのだろうか。
「そんなことありませんわ。お誘い、ありがとうございます」
ベルンハルトの心はいつだってリーゼロッテの微笑みに救われて、ベルンハルトもホッとしたように笑みを浮かべた。
「よかった。それならば三日後はどうだろうか? その日までに馬車の用意もしておく」
「ふふ。はい。わかりました」
「な、何か可笑しいだろうか?」
「いいえ。楽しそうでいらっしゃるので。市場に行くのが本当に楽しみなんですね」
「あ、あぁ。それでは三日後」
「心待ちにしておりますわ」
リーゼロッテがそう告げて部屋を出ていけば、後頭部に感じるのはアルベルトの何かを含んだ視線。
「何だ? 何が言いたい?」
「いいえ。ベルンハルト様がそれほど領内の視察を楽しみにしているとは思ってもおりませんでした」
アルベルトがそう言いたくなる気持ちもよくわかる。これまで、一度だってそんなものを楽しみに思ったことなどない。
それどころか、アルベルトやヘルムートが何と言おうとも、頑なに外に出るのを嫌がっていた。
「そう言うな。自分がこのような気持ちになるなど、私が一番驚いている」
リーゼロッテがいなければ、市場に行ったことがないなどと聞かなければ、こんなこと思いもしなかった。
他人のために贈り物を選ぶことがあれほど楽しいと、喜んでもらえることがあんなに嬉しいと知りもしなかった。
「奥様とのご結婚は、良いご縁だったのですね」
「あぁ。そうだな」
アルベルトの言葉を肯定する返事が、自然と口から出てきたことにアルベルトはもちろん、ベルンハルト自身が驚いた。
あの日見たリーゼロッテの涙、『一緒に』と言ってもらった言葉、ぎこちないながらも交わした口付け。そのどれもがベルンハルトの心を溶かして、素直に言葉にすることの大切さを実感した。
自分が言葉にしなければ、何も伝わらない。苦労をかけたくない、悲しませたくないと思っていても、自分が招いた出来事はリーゼロッテを悲しませたし、必要のない苦労をかけた。
それでも『一緒に』と言ってくれる大切な人に、自分を支えてくれる人に、伝えなければならないことは山ほどある。言葉を惜しんでなんかいられない。
「三日後、馬車をご用意しておきます」
「頼んだ。御者なんだが……」
「父上に頼んでおきますよ。その方が、奥様もお気楽でしょう。イレーネにも同行するよう指示しておきます」
ベルンハルトの言葉よりも先に、その気持ちを汲んでくれるその様子に、アルベルトの有能さを思い知る。
ロイスナーの地において、ベルンハルトに次ぐ魔力の持ち主。それでいてこの優秀さ。本来であれば、こんな辺境地にいるべき人間ではないのかもしれない。
「アルベルト。其方、国立学院に通ったと話していたが、他家に仕えようとは考えなかったのか?」
「な、何を急に」
「いや、その能力では、欲しがる者も多かったのではないかと思ってな」
「ベルンハルト様は、私がロイエンタール家に仕えるのはお嫌でしょうか」
「そういうことではない。もっといい主人がいたのではないかと思っただけだ」
「おかしなことを仰いますね。父上が私を国立学院に入学させたのは、ロイエンタール家に仕える人間に必要な素養を身につけさせる為です。他家に仕えるためではないですよ。どこの家でもよければ、わざわざ国立学院に通わなくても、ロイスナー内でも、父上に師事するのでもよかったのです」
「なぜヘルムートはそこまでしたのだろうか」
貴族としても従者としても一流の教育を受けることのできる国立学院。王族であるリーゼロッテが通っていたことからもその地位が知れる。
ただし、通うには難易度の高い試験を通過し、その上高い費用がかかる。王都に近い領地の貴族ならばともかく、遠く離れれば貴族といえども通う者は減るだろう。
ベルンハルトも例外ではない。
「父上のお考えはわかりかねます。何か、意図があったのだろうとは思いますが」
「其方が国立学院に通っていた頃のことをいまいち覚えていなくてな」
「ちょうどその頃先代が逝去されたので、ベルンハルト様もご自身のことで大変だったのでしょう。どうしても気になるのであれば、父上に尋ねるしかありません」
昔のことはいつまでも詳細に覚えているものではないが、ロイエンタールを継いだ頃のことはベルンハルトの記憶から消されたかのように曖昧だ。
日々の仕事に忙殺され、暇ができれば新しいことを覚え、執事長であったヘルムートにしがみついて毎日を過ごしていた。
「大したことではない。皆が国立学院を出ているのに、私だけ違うのでな。少し気になったのだ」
他人がどこを卒業していようが、気にしたことなどなかった。他人は他人、自分は自分。そう思って生きてきたし、そもそもこんな姿で王都の学院など通えるわけもない。
それにロイスナーで暮らしていく分にはそれで十分だったし、他人と比べる必要など感じてもいなかった。
それが今になって、リーゼロッテの隣に立つのに相応しいのか、素顔を隠して、教育も足りてない自分では釣り合わないのではないかと、これまでとは違う不安が込み上げてきていた。
「気にする必要などありません。ベルンハルト様は今のままで十分です」
「だが……」
「そんなことを気にするよりも先に、奥様に素顔をお見せになるべきですよ。奥様なら、きっと受け入れて下さいますから」
「そう、だろうか」
仮面の下に隠した素顔。そこに広がる醜いあざ。それを見たら誰もが顔を歪ませるだろう。
他の誰にその顔をされても構わない。ただ一人リーゼロッテにだけは、そんな顔をされてしまったら、耐えられない。
(まだ、できぬ)
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