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陽射しも風も、何もかもが暖かな春
春の行事 5
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「ところで、ロイエンタール伯爵との暮らしはいかが?」
「いかがって?」
「大切に、していただいてる?」
侍女を減らしてまで聞きたいことはこれだったのだろう。
アマーリエの顔にも、らしくない笑顔が浮かぶ。
「ふふ。そうね。この時期に、こちらへ来ることができてるのだから、大切にしていただいてるわ」
「そうよね。まさか、ロイエンタール伯爵から招待を受けるだなんて思ってもみなかったの。お父様もかなり驚いていたわ。それなのに、まさかお断りなさるなんて……本当に失礼なことをしてしまって」
「ベルンハルト様は何も仰ってなかったわ。無理を通したのはこちらよね。準備、大変だったでしょう?」
招待を受けなかった代わりに、リーゼロッテを招待をする様に、もしかしたら脅したのではないかと、正直言うと心配していたのだ。
「わたくしは大丈夫。リーゼが来てくれて、本当に嬉しいの。これからもどんどんお父様に言って欲しいぐらいよ。ロイエンタール伯爵にそうお伝えしておいて」
「あら。ディースブルク伯爵も大変なことね」
「わたくしがロイスナーに行くことを認めてくれれば良いのに。そうしないんだから、仕方ないわね」
アマーリエの顔には、領地から出してもらえない不満がありありと浮かび上がる。
お互いに不満を言い合って、気持ちを落ち着けて。国立学院在学中には何度も開催したお茶会。
(こんな時間、本当に久しぶりだわ)
リーゼロッテはこの幸せな時間を噛み締めていた。
「アマーリエ様。失礼いたします」
二人のお茶会はその後も大いに盛り上がり、思った以上に時間が経ってしまったと、リーゼロッテが傾き始める太陽を気にし始めたところだった。
ディースブルク家の執事が、アマーリエに声をかけた。
「何かしら? 今来客中なのよ。後にしてって伝えたはずよ」
「申し訳ありません。ただ、ローマン様がお見えになっておりまして」
「ローマン? なんで……」
「アマーリエ様! 大切なご友人がお見えになっていると聞きました。婚約者として、是非私にもご挨拶させてください」
アマーリエと執事の話を遮るように、見知らぬ男性の声が聞こえた。
声の方に顔を向けると、アマーリエよりも少し歳上の男性が、大袈裟な身振りで近づいてくるのが見える。
「ローマン。今日は大切なお客様がお見えになっているんです。お会いできないと申し上げたはずです」
「えぇ。ですから私が会いに来たのです。大切なお客様とは? どなたでしょうか?」
ローマンと呼ばれた男性の目線が、リーゼロッテを捕らえた。
「こ、これはこれは。かの有名なリーゼロッテ王女様ではありませんか。はじめまして、アマーリエ様の婚約者のローマンと申します」
ローマンの口調は丁寧だが、その顔に声色にリーゼロッテを小馬鹿にしているのがわかる。
こんな様子の人間と会うのは慣れたもので、リーゼロッテは作りものの笑顔を貼り付けた。
「はじめましてローマン様。リーゼロッテ・ロイエンタールと申します」
「そういえば、ロイエンタール伯爵とご結婚なされたんでしたね」
リーゼロッテの口から『ロイエンタール』の言葉が出てくるやいなや、ローマンの顔はさらに嘲笑を浮かべ、絡みつくような視線がリーゼロッテにまとわりつく。
仮面の伯爵に嫁いだ魔力のない王女。侮られる理由は多分にあって、そんな事態に今更何も思うことはないのだけど。
(この感じ。久しぶりに味わったわ)
ロイスナーでは何ヶ月もの間味わうことのなかった侮蔑的な態度。このような扱われ方が当たり前だった日々が、遥か彼方遠い日のことに思う。
「ローマン。わたくしの交友関係に思うところがおありの様ね」
「いえ。そのようなことは、ございませんよ」
アマーリエの言葉にも、ローマンはニヤニヤと嫌な笑顔を浮かべており、自分の立場に自信を持っているのがわかる。
「もう、何も聞きたくありません。その顔も見たくありませんので、出て行ってくださいませ」
「アマーリエ様、そう仰いましても……」
アマーリエの言葉は怒りを露わにしているのだが、その態度でいられる自信はどこから来るのだろうか。
婚約者と言えども、あんまりな態度に、リーゼロッテはどこか冷えた頭で二人の様子を伺っていた。
アマーリエが怒ってくれるのは自分のため。そんなことは痛いくらいにわかるけれど、ローマンの言動には慣れきっていて今更何も思えない。
そんな環境で育ってきた自分が、こうして他領でお茶会に参加していることに、その差に、改めて心が熱くなる。
「すぐに出て行って下さい! もう二度と、わたくしの前に現れないで!」
リーゼロッテとは反対に、アマーリエの怒りはおさまることを知らず、ついに言葉が怒鳴り声へと変わる。
アマーリエの見たこともない態度に、リーゼロッテは目を見張った。
「アマーリエ、わたくしは大丈夫です」
「リーゼがよくても、わたくしはよくありません! 早く出て行って!」
執事に促されるようにローマンが庭から姿を消したの見届けると、アマーリエがリーゼロッテの前で頭を下げた。
「リーゼ、本当にごめんなさい。まさかあの様な態度を取る人だなんて知らず。嫌な思いをさせてしまって」
「アマーリエ、わたくしは平気です。あんなもの、慣れたものですから。それよりも、あのように追い出してしまって良かったの?」
「慣れたなんて……そのようなこと言わないで。ローマンのことなら平気です。お父様に言って、婚約は破棄していただきますから」
「ええ?! そんなこと、やめてちょうだい!」
自分のせいでアマーリエがそんな決断をしてしまうことが信じられなかった。
アマーリエの瞳は真剣そのもので、決して冗談ではないことがわかる。
リーゼロッテはおろおろと、気持ちをざわつかせていた。
「いかがって?」
「大切に、していただいてる?」
侍女を減らしてまで聞きたいことはこれだったのだろう。
アマーリエの顔にも、らしくない笑顔が浮かぶ。
「ふふ。そうね。この時期に、こちらへ来ることができてるのだから、大切にしていただいてるわ」
「そうよね。まさか、ロイエンタール伯爵から招待を受けるだなんて思ってもみなかったの。お父様もかなり驚いていたわ。それなのに、まさかお断りなさるなんて……本当に失礼なことをしてしまって」
「ベルンハルト様は何も仰ってなかったわ。無理を通したのはこちらよね。準備、大変だったでしょう?」
招待を受けなかった代わりに、リーゼロッテを招待をする様に、もしかしたら脅したのではないかと、正直言うと心配していたのだ。
「わたくしは大丈夫。リーゼが来てくれて、本当に嬉しいの。これからもどんどんお父様に言って欲しいぐらいよ。ロイエンタール伯爵にそうお伝えしておいて」
「あら。ディースブルク伯爵も大変なことね」
「わたくしがロイスナーに行くことを認めてくれれば良いのに。そうしないんだから、仕方ないわね」
アマーリエの顔には、領地から出してもらえない不満がありありと浮かび上がる。
お互いに不満を言い合って、気持ちを落ち着けて。国立学院在学中には何度も開催したお茶会。
(こんな時間、本当に久しぶりだわ)
リーゼロッテはこの幸せな時間を噛み締めていた。
「アマーリエ様。失礼いたします」
二人のお茶会はその後も大いに盛り上がり、思った以上に時間が経ってしまったと、リーゼロッテが傾き始める太陽を気にし始めたところだった。
ディースブルク家の執事が、アマーリエに声をかけた。
「何かしら? 今来客中なのよ。後にしてって伝えたはずよ」
「申し訳ありません。ただ、ローマン様がお見えになっておりまして」
「ローマン? なんで……」
「アマーリエ様! 大切なご友人がお見えになっていると聞きました。婚約者として、是非私にもご挨拶させてください」
アマーリエと執事の話を遮るように、見知らぬ男性の声が聞こえた。
声の方に顔を向けると、アマーリエよりも少し歳上の男性が、大袈裟な身振りで近づいてくるのが見える。
「ローマン。今日は大切なお客様がお見えになっているんです。お会いできないと申し上げたはずです」
「えぇ。ですから私が会いに来たのです。大切なお客様とは? どなたでしょうか?」
ローマンと呼ばれた男性の目線が、リーゼロッテを捕らえた。
「こ、これはこれは。かの有名なリーゼロッテ王女様ではありませんか。はじめまして、アマーリエ様の婚約者のローマンと申します」
ローマンの口調は丁寧だが、その顔に声色にリーゼロッテを小馬鹿にしているのがわかる。
こんな様子の人間と会うのは慣れたもので、リーゼロッテは作りものの笑顔を貼り付けた。
「はじめましてローマン様。リーゼロッテ・ロイエンタールと申します」
「そういえば、ロイエンタール伯爵とご結婚なされたんでしたね」
リーゼロッテの口から『ロイエンタール』の言葉が出てくるやいなや、ローマンの顔はさらに嘲笑を浮かべ、絡みつくような視線がリーゼロッテにまとわりつく。
仮面の伯爵に嫁いだ魔力のない王女。侮られる理由は多分にあって、そんな事態に今更何も思うことはないのだけど。
(この感じ。久しぶりに味わったわ)
ロイスナーでは何ヶ月もの間味わうことのなかった侮蔑的な態度。このような扱われ方が当たり前だった日々が、遥か彼方遠い日のことに思う。
「ローマン。わたくしの交友関係に思うところがおありの様ね」
「いえ。そのようなことは、ございませんよ」
アマーリエの言葉にも、ローマンはニヤニヤと嫌な笑顔を浮かべており、自分の立場に自信を持っているのがわかる。
「もう、何も聞きたくありません。その顔も見たくありませんので、出て行ってくださいませ」
「アマーリエ様、そう仰いましても……」
アマーリエの言葉は怒りを露わにしているのだが、その態度でいられる自信はどこから来るのだろうか。
婚約者と言えども、あんまりな態度に、リーゼロッテはどこか冷えた頭で二人の様子を伺っていた。
アマーリエが怒ってくれるのは自分のため。そんなことは痛いくらいにわかるけれど、ローマンの言動には慣れきっていて今更何も思えない。
そんな環境で育ってきた自分が、こうして他領でお茶会に参加していることに、その差に、改めて心が熱くなる。
「すぐに出て行って下さい! もう二度と、わたくしの前に現れないで!」
リーゼロッテとは反対に、アマーリエの怒りはおさまることを知らず、ついに言葉が怒鳴り声へと変わる。
アマーリエの見たこともない態度に、リーゼロッテは目を見張った。
「アマーリエ、わたくしは大丈夫です」
「リーゼがよくても、わたくしはよくありません! 早く出て行って!」
執事に促されるようにローマンが庭から姿を消したの見届けると、アマーリエがリーゼロッテの前で頭を下げた。
「リーゼ、本当にごめんなさい。まさかあの様な態度を取る人だなんて知らず。嫌な思いをさせてしまって」
「アマーリエ、わたくしは平気です。あんなもの、慣れたものですから。それよりも、あのように追い出してしまって良かったの?」
「慣れたなんて……そのようなこと言わないで。ローマンのことなら平気です。お父様に言って、婚約は破棄していただきますから」
「ええ?! そんなこと、やめてちょうだい!」
自分のせいでアマーリエがそんな決断をしてしまうことが信じられなかった。
アマーリエの瞳は真剣そのもので、決して冗談ではないことがわかる。
リーゼロッテはおろおろと、気持ちをざわつかせていた。
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