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第1部
そんなものない、が正解です
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梛央の滞在している部屋はシアンハウスの中でも高貴な来客が使用する部屋で、部屋自体も広く、使用人のための小部屋もある。
居心地がいいのはもちろんだが、部屋の大窓からテラスに出られるようになっており、テラスにはテーブルとイスが置いてある。
テラスからは庭に出ることができ、晴天の柔らかな日差しのもとで咲いている色とりどりの花を眺めることができた。
梛央が部屋の中からテラスを見ていると、
「ナオ様、今日は暖かくて日差しが気持ちいいです。お昼はテラスで召し上がりませんか?」
テュコが提案して梛央が速攻で承諾しようとした時、ドアがノックされた。
アイナがドアを開けてそこにいた誰かと話をすると、ドアを閉めて梛央たちのもとに歩み寄る。
「ナオ様、ヴァレリラルド殿下が昼食をご一緒してもよろしいでしょうか、とのことです」
「僕、お昼はテラスで食べたい。ヴァルもそれでいいなら喜んで、って言ってもらえる?」
すでに外でご飯を食べる気になっている梛央。
かしこまりました、とアイナはドアを開け、そこで待っていた者に了承の意を伝える。
「セッティングの途中ですが、テラスのテーブル席で待たれますか?」
「うん」
テュコが大窓を開けると爽やかな風が部屋の中に吹き込んだ。
気持ちよい風の中を歩くと草花や土の匂いが鼻をくすぐる。
テーブルの席の椅子を引くテュコ。そこに座ると花だけではなく手入れされた樹木や四阿も見渡すことができた。
「日本は」
「日本?」
「僕が住んでいた国。日本は寒い冬が終わって暖かい春が来たばかりだったんだ。春は植物が芽吹いて花が咲く季節で、今年は桜が咲くのが早くて今が満開だった」
「桜はさぞお綺麗なんでしょうね」
「うん。あ、昨日見つけたあの痣が桜の花に似てるんだけど」
梛央が言うと、テュコはテラスのテーブルに食事のセッティングをしていたドリーンと、食事をワゴンで運んできたアイナを呼び寄せた。
「ナオ様、アイナ、ドリーン」
「なに?」
「はい」
「はい」
「ナオ様の痣のことですが、ここに来る前はなかったということですので、愛し子様の証になるものかどうかはわかりませんが何らかの関係があることが考えられます。あの痣のことは今の段階では誰にも口外無用でお願いしますね」
アイナとドリーンはもちろん、と言いたげに頷く。
「わかった。言っちゃいけないんだね?」
いまいち実感のない梛央。
「ナオ様。もし愛し子様の証の痣を見たいと思う者がいたら、どうなります?」
「見せません」
梛央はきっぱり断言する。
「無理に見ようとする者がいたら?」
無理やり痣を見ようとする者がいたとして、痣のある場所があそこだから、そしたら・・・。
「僕に愛し子様の証なんてないです」
涙目で首を振る梛央。
「はい。愛し子様の証も痣も、そんなものない、が正解です」
よくできました、とにっこり笑うテュコに、本当にこの12歳、こわっ。と思う梛央だった。
テーブルに梛央の食事がセットされると、初めて見る顔のメイドたちがワゴンを運んできた。
梛央に一礼し、素早くヴァレリラルド用の食事をセッティングする。
セッティングが終わると護衛と護衛騎士を従えたヴァレリラルドが入って来た。
「急に押しかけてすみません。午後から叔父上との対面を控えているのはわかっているんですが、どうしても早く顔を見たくて」
「大丈夫だよ。僕も昨日は心配させたままになってたから申し訳ないと思ってたんだ」
「ナオ、体調はいかがですか?」
言いながら梛央の向かい側に座るヴァレリラルド。
昨日の、青白い顔で口元を抑えていた梛央を心配していたが、返事を待つまでもなかった。
梛央の漆黒の髪は美しく艶があり、顔色もよかった。一段と美しさを増している梛央にヴァレリラルドは自分から押しかけておきながら少し落ち着かなかった。
「すごくいいよ」
そう言いながら梛央はヴァレリラルドの後ろを探す。
「シモンでしたら、私がここに滞在している間は侍従不要ということで王城に帰しました。王城で少し頭を冷やすように言ってます。ナオに迷惑をかけることはもうないはずです」
「そうなんだ……。ね、ヴァル?」
「なんでしょう、ナオ」
「この国の慣習に則る?から難しいと思うけど、僕はヴァルと仲良くしたいから、もう少し普通に話してくれると嬉しいな」
「わ、私もナオと仲良くなりたいです」
「うん。じゃあ、普通に話してね」
はい、とヴァレリラルドは嬉しそうに笑う。その顔はやはり幼くて、可愛いなぁ、と梛央は思った。
梛央には姉しかいないが、弟がいたらこんな感じなのだろうか。
いや、僕自身がこんな可愛い弟じゃなかったからなぁ……。
「ナオ?」
家族のことを思い出していた梛央をヴァレリラルドが心配する。
「ううん。じゃあ、いただきますをしよう」
「いただきます?」
「僕のいたところで、食事の前に言う言葉だよ。食事の素材になった命もだけど、食材を作ってくれた人、それを流通させてくれた人、料理を作ってくれた人、こうして目の前に並べてくれた人。すべての人に感謝しておいしく食べます、ありがとう。そんな意味のこもった言葉なんだ」
アイナとドリーンを見ながら梛央が言うと、2人は感激のあまり梛央を抱きしめたくて手をうずうずさせた。
「とてもいい言葉です。私もいただきますをします」
梛央は両手を胸の前で合わせてみせる。ヴァレリラルドも真似をし、一緒に声をそろえて「いただきます」と言うと、仲良く食べ始める。
ヴァレリラルドの前にあるのは前菜の載った皿とパンの盛られた籠で、順にスープやメインディッシュがサーブされていく。
梛央のほうは卵サンドとスープ、ハムのマリネ、フルーツがはじめからすべてセッティングされていた。
「ナオはそれだけしか食べないの?」
おいしそうではあるがどれも少量ずつで、心配そうにヴァレリラルドが尋ねる。
「テュコがね、僕の体調を考えて量や内容を考えてくれているらしいんだけど、量で言うとこれで十分。これ以上増やされると逆に困る」
「私は大きくて強くなるためにはちゃんと食べること、と剣術の先生に言われるんだ」
「そうですよ。たくさん食べないと大きくなれませんよ」
後ろで待機しているイクセルが同意する。
「ナオ様はもうしばらくしたら普通に食事ができますから、そしたら量を増やしましょうね」
テュコが言うが、たくさん食べてたからと言って大きくなるとは思えなかった。
「きっと僕はヴァルやテュコとは体の造りが違うと思う。むしろ二人とも、もっとゆっくり成長して」
切実にそう思う梛央だった。
居心地がいいのはもちろんだが、部屋の大窓からテラスに出られるようになっており、テラスにはテーブルとイスが置いてある。
テラスからは庭に出ることができ、晴天の柔らかな日差しのもとで咲いている色とりどりの花を眺めることができた。
梛央が部屋の中からテラスを見ていると、
「ナオ様、今日は暖かくて日差しが気持ちいいです。お昼はテラスで召し上がりませんか?」
テュコが提案して梛央が速攻で承諾しようとした時、ドアがノックされた。
アイナがドアを開けてそこにいた誰かと話をすると、ドアを閉めて梛央たちのもとに歩み寄る。
「ナオ様、ヴァレリラルド殿下が昼食をご一緒してもよろしいでしょうか、とのことです」
「僕、お昼はテラスで食べたい。ヴァルもそれでいいなら喜んで、って言ってもらえる?」
すでに外でご飯を食べる気になっている梛央。
かしこまりました、とアイナはドアを開け、そこで待っていた者に了承の意を伝える。
「セッティングの途中ですが、テラスのテーブル席で待たれますか?」
「うん」
テュコが大窓を開けると爽やかな風が部屋の中に吹き込んだ。
気持ちよい風の中を歩くと草花や土の匂いが鼻をくすぐる。
テーブルの席の椅子を引くテュコ。そこに座ると花だけではなく手入れされた樹木や四阿も見渡すことができた。
「日本は」
「日本?」
「僕が住んでいた国。日本は寒い冬が終わって暖かい春が来たばかりだったんだ。春は植物が芽吹いて花が咲く季節で、今年は桜が咲くのが早くて今が満開だった」
「桜はさぞお綺麗なんでしょうね」
「うん。あ、昨日見つけたあの痣が桜の花に似てるんだけど」
梛央が言うと、テュコはテラスのテーブルに食事のセッティングをしていたドリーンと、食事をワゴンで運んできたアイナを呼び寄せた。
「ナオ様、アイナ、ドリーン」
「なに?」
「はい」
「はい」
「ナオ様の痣のことですが、ここに来る前はなかったということですので、愛し子様の証になるものかどうかはわかりませんが何らかの関係があることが考えられます。あの痣のことは今の段階では誰にも口外無用でお願いしますね」
アイナとドリーンはもちろん、と言いたげに頷く。
「わかった。言っちゃいけないんだね?」
いまいち実感のない梛央。
「ナオ様。もし愛し子様の証の痣を見たいと思う者がいたら、どうなります?」
「見せません」
梛央はきっぱり断言する。
「無理に見ようとする者がいたら?」
無理やり痣を見ようとする者がいたとして、痣のある場所があそこだから、そしたら・・・。
「僕に愛し子様の証なんてないです」
涙目で首を振る梛央。
「はい。愛し子様の証も痣も、そんなものない、が正解です」
よくできました、とにっこり笑うテュコに、本当にこの12歳、こわっ。と思う梛央だった。
テーブルに梛央の食事がセットされると、初めて見る顔のメイドたちがワゴンを運んできた。
梛央に一礼し、素早くヴァレリラルド用の食事をセッティングする。
セッティングが終わると護衛と護衛騎士を従えたヴァレリラルドが入って来た。
「急に押しかけてすみません。午後から叔父上との対面を控えているのはわかっているんですが、どうしても早く顔を見たくて」
「大丈夫だよ。僕も昨日は心配させたままになってたから申し訳ないと思ってたんだ」
「ナオ、体調はいかがですか?」
言いながら梛央の向かい側に座るヴァレリラルド。
昨日の、青白い顔で口元を抑えていた梛央を心配していたが、返事を待つまでもなかった。
梛央の漆黒の髪は美しく艶があり、顔色もよかった。一段と美しさを増している梛央にヴァレリラルドは自分から押しかけておきながら少し落ち着かなかった。
「すごくいいよ」
そう言いながら梛央はヴァレリラルドの後ろを探す。
「シモンでしたら、私がここに滞在している間は侍従不要ということで王城に帰しました。王城で少し頭を冷やすように言ってます。ナオに迷惑をかけることはもうないはずです」
「そうなんだ……。ね、ヴァル?」
「なんでしょう、ナオ」
「この国の慣習に則る?から難しいと思うけど、僕はヴァルと仲良くしたいから、もう少し普通に話してくれると嬉しいな」
「わ、私もナオと仲良くなりたいです」
「うん。じゃあ、普通に話してね」
はい、とヴァレリラルドは嬉しそうに笑う。その顔はやはり幼くて、可愛いなぁ、と梛央は思った。
梛央には姉しかいないが、弟がいたらこんな感じなのだろうか。
いや、僕自身がこんな可愛い弟じゃなかったからなぁ……。
「ナオ?」
家族のことを思い出していた梛央をヴァレリラルドが心配する。
「ううん。じゃあ、いただきますをしよう」
「いただきます?」
「僕のいたところで、食事の前に言う言葉だよ。食事の素材になった命もだけど、食材を作ってくれた人、それを流通させてくれた人、料理を作ってくれた人、こうして目の前に並べてくれた人。すべての人に感謝しておいしく食べます、ありがとう。そんな意味のこもった言葉なんだ」
アイナとドリーンを見ながら梛央が言うと、2人は感激のあまり梛央を抱きしめたくて手をうずうずさせた。
「とてもいい言葉です。私もいただきますをします」
梛央は両手を胸の前で合わせてみせる。ヴァレリラルドも真似をし、一緒に声をそろえて「いただきます」と言うと、仲良く食べ始める。
ヴァレリラルドの前にあるのは前菜の載った皿とパンの盛られた籠で、順にスープやメインディッシュがサーブされていく。
梛央のほうは卵サンドとスープ、ハムのマリネ、フルーツがはじめからすべてセッティングされていた。
「ナオはそれだけしか食べないの?」
おいしそうではあるがどれも少量ずつで、心配そうにヴァレリラルドが尋ねる。
「テュコがね、僕の体調を考えて量や内容を考えてくれているらしいんだけど、量で言うとこれで十分。これ以上増やされると逆に困る」
「私は大きくて強くなるためにはちゃんと食べること、と剣術の先生に言われるんだ」
「そうですよ。たくさん食べないと大きくなれませんよ」
後ろで待機しているイクセルが同意する。
「ナオ様はもうしばらくしたら普通に食事ができますから、そしたら量を増やしましょうね」
テュコが言うが、たくさん食べてたからと言って大きくなるとは思えなかった。
「きっと僕はヴァルやテュコとは体の造りが違うと思う。むしろ二人とも、もっとゆっくり成長して」
切実にそう思う梛央だった。
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