8 / 54
7、スープ作りはまだ続く
しおりを挟む
仕事をしながら煮込み続けて、昼食を終えた客達が居なくなったころ、やっとブイヨンが煮込み終えた。ブイヨンの様子を見に行くたびに、「出来たか?」「まだか」と一喜一憂されて非常にやりにくかった。
「よし、やっと出来た」
「出来たか!味……」
「まだだよ」
味見をさせてくれとは言わせない。まだ何も終わっちゃいないのだ、今から煮だした後の食材を濾すための作業がある。ザルに布巾を敷いて濾していく。
「あー、気の遠くなる作業だよ」
業務用の馬鹿でかい鍋で作ったのだ、食材と旨味がたっぷり溶け出たブイヨンは大量にある。ひたすら濾していかなければならない。
今日も今日とて賄いを作らされているトムが、一瞥して「うわぁ」と言う声を漏らした。代わってやろうか?というか、これが食堂で出されるようになったらあんたが作るんだからね?
「終わったー、気合入れていこうね」
「気合?終わったんじゃないのか?」
終わった頃を見計らってやってきたトムに、にやりと口の端を上げる。
「いいや、今からだよ」
そう言うと「ああ、夜の仕込みがあるんだった」と踵を返そうとする。逃がすか。
「トーム、私は君の力が頼りだと言ったじゃないか。君はこのスープを口にしたい、私は休憩がしたい。分かるね?」
賄いを食べてくるから、牛肉をひたすら叩いてミンチを作っておいてくれと言って有無を言わせず去って行く。
そこまで量は多くなかったんだが、ちょっと可哀そうだっただろうか。出来上がったら一番に飲ませてあげよう。ちなみにライラは何かを嗅ぎつけたのか、今日は一歩も厨房に入ってこない。
◇ ◇ ◇
賄いを食べてすぐにトムの所に行くと、頼んでおいた量の牛肉を丁度ミンチにし終えたようで、終わったぞと声を掛けてきた。少し疲れた様子のトムに申し訳なかったと思いつつ、私は今からまだ作業があるんだ許してくれと心の中で謝罪する。
「あ、あの。ユキさん」
「ん?ジュリアじゃないか。どうしたんだい?」
「私、私も。お客様がいらっしゃるまで、手伝います」
「ジュリア……」
疲れの色を滲ませていたトムが、感嘆の声を上げる。内気なジュリアが、自分から手伝うと言ったのが嬉しかったのだろう。鍋をジュリアに任せておけば、ユキを仕込みに仕えるという打算かもしれないが。
確かにしばらくはライラ一人が居れば何とかなるだろう、手伝ってもらおうか。
「ありがとうジュリア。たすかるよ」
「はい、頑張ります」
コンソメスープを寸胴鍋で作ろうかと思ったのだが、あれは馬鹿みたいに原価が高い。二リットルを作るのに二万円近くかかったりするのだ。一杯二千円ほどするそれを、ただの大衆食堂が提供して誰が食べるのって感じだ。わりに合わなさすぎる。
ぶっちゃけブイヨンと、コンソメ何が違うのって感じだが。ブイヨンは出汁でコンソメは完成されたという意味を持っているらしい。
ブイヨンをさらに同じような材料でもう一度煮込み、味を調えることで出来上がるのがコンソメスープだ。なるほど、完成されたスープと言いたくなる気持ちもわかる。肉や野菜の旨味がこれでもかと凝縮されたスープは想像するだけで涎ものというものだ。
「原価が高いから、店に出す気はないんだが。トムには旨味というものを知って欲しいからね。少しだけコンソメスープも作るよ」
ブイヨンが冷えることによって、肉の油とゼラチン質が浮いて固まっている。それを丁寧に掬い取るとブイヨンを小柄な鍋に移し、トムの作ってくれたミンチと細かく切った玉ねぎや人参、トマト達を卵白と混ぜ合わせ、分けておいたブイヨンにそれらを入れて中火で煮ていく。
「よし、後はジュリアに頼むよ。鍋の中身をかき混ぜてくれ」
「は、はい。任せてください」
ジュリアは手渡された柄の長い木べらを握りしめる。丁寧にかき混ぜ始めたのを見て、仕込みをしているトムのもとに戻る。
「なあ、トム。仕込みの手伝いと、新作スープとどちらがいい?」
パンはまだ出来ないが、スープは早めに作り上げたい。とはいえ大至急というほどでもないし、トムに決めてもらおう。
「そりゃあ勿論、新作スープよ!!」
勢いよく開かれた扉から厨房に入ってきたライラが、トムの代わりに返事をする。
「ねーラナ。ラナも新作のスープの方が良いわよね?」
「あー、ふへへ」
「だって!」
一体全体、何がだってなのだろうか。私はトムに話しかけていたはずなんだが。それよりも今まで姿の一つも見せなかったくせに、面倒ごとが無くなった途端に入ってきたな。素晴らしい嗅覚だ。
まあ、トムが良いと言うなら、別にどっちでもいいが。
「分かった」
やっぱりライラには勝てなかったか、御愁傷様。
「今回は、オニオンスープでも作ろうかね」
「オニョン!私好きよ」
(オニョンだの、メロだの混乱するね。私が分かりやすいように翻訳して欲しいよ)
神様はユキにはきちんとオニオンに聞こえて、話すときには他の人はオニョンに聞こえる。そういう風にスキルを付けることは出来なかったのだろうか。そこまで考えてないだけか。
繊維を断ち切るように薄めに切った玉ねぎを、熱したフライパンにオリーブオイルと一緒に強火で火にかける。フライパンに均等に広げ、塩をかけてしばらく放置だ。
「焦げたりしないの?」
「焦がしてるんだよ」
炒め続けることによって、温度が下がり食材に火が通りにくくなる。少し放置して炒める、放置して炒めるを繰り返すことによって、炒め続けるよりもはるかに時短になるらしい。勿論そのままでは焦げていく一方なので、少しずつ水を足してやる必要があるのだが。夜までに間に合わせるには時間はかけていられない。
「よし飴色になったね、そしたらブイヨンを足して塩で味を調えて終わりだね」
「食べていい?」
「どうぞ」
スープを小皿に入れてライラに手渡す。一口で飲みきると、すっと小皿を返してくる。おかわりだ。
「自分で入れて、飲みつくさないでおくれよ」
「分かってるわよ。ほどほどに、でしょ」
いうが早いかスープ椀を持ってきて注ぎ始めた。飲みつくさないよな?ジュリアにもスープを持って行く。
「ジュリアも飲んでみて、後は代わるよ。ありがとう、助かった」
「……いえ、お役に立てたなら良かったです」
混ぜるのを止めると、卵白の力で固まって浮いてくる。なんだか食材でスープに蓋をしたようになっている。真ん中の食材を少しずつ掬って穴をあけ、焦がし玉ねぎと塩を少し入れる。ここまでくればあと少しだ。
「わぁ……甘くて、美味しい」
片手で口を押えて、ぽそりと呟く。喜んでもらえて何よりだ、こういうのを女子力というのだろうか。
(後でコンソメスープも飲ませてあげよう)
ドアベルが鳴ったのに気が付いたライラが接客のために出ていく。おそらくこの時間帯なら宿泊客だろうが、もう少しすれば混雑してくるだろう。
やっと出来上がった、後はもう一度濾すだけだ。まだドアベルは一回しか鳴っていない、ジュリアは行かなくても何とかなるだろう。
「ジュリア、一緒にスープを濾すのを手伝ってくれないかい?」
「……もちろん、です」
ジュリアは快諾してくれる、二人で手分けするととても早く出来上がった。
「終わりましたね」
「ああ、飲んでみよう。トム!こっちに来てくれ」
近くに寄ってきたトムにコンソメスープを手渡す。澄んだ琥珀色のスープを口に運ぶと、ぴたりと止まってしまった。そんなトムを見て、自分も飲もうとしていたジュリアまで止まる。
「美味い!美味すぎるぞ!!」
美味いといきなり叫びだしたトムに、ジュリアがびくりと肩を震わせる。
「……美味しい。ただのオレンジ色のスープなのに、肉や野菜の味がしますね」
ジュリアが嘆息する、その隣でトムが全力で頷いていた。
「これが旨味というやつだよ。ほとんどの食材には旨味と呼ばれるものが存在するんだ、例えば玉ねぎにはグルタミン酸、肉にはイノシン酸なんかが含まれている」
「グルタミン?なんだ?」
「それはとりあえず忘れていい。とにかくこれが旨味だよ」
少しでも旨味が分かってくれただろうか?微笑むジュリアと反対にトムはがっくりと肩を落とす。
「俺が作ったスープは薄すぎるな、煮たスープを捨てたのがいけなかったのか?」
「捨てたのか?なんのために」
「苦くてまずかったんだ」
トムは灰汁の存在を知らなかった。灰汁は食材自身が持つ苦みやえぐみの事だ、それを取らなかったせいでまずさを感じたんだろう。そしてそれを軽減するために一度スープをすて、もう一度水を足して塩で味を調えていたと。味のしない薄すぎるスープはこれが原因か。
「灰汁は、食材が持つ嫌な味の事だ。それを今日みたいにきちんと取り除いていれば、美味しくなっていたと思うよ」
「そうかー、ユキは色々知ってて凄いな」
「トムにも教えてあげるよ。さ、そろそろ忙しくなる。仕事にしようか」
落ち込むトムを励まして仕事を開始した。
「よし、やっと出来た」
「出来たか!味……」
「まだだよ」
味見をさせてくれとは言わせない。まだ何も終わっちゃいないのだ、今から煮だした後の食材を濾すための作業がある。ザルに布巾を敷いて濾していく。
「あー、気の遠くなる作業だよ」
業務用の馬鹿でかい鍋で作ったのだ、食材と旨味がたっぷり溶け出たブイヨンは大量にある。ひたすら濾していかなければならない。
今日も今日とて賄いを作らされているトムが、一瞥して「うわぁ」と言う声を漏らした。代わってやろうか?というか、これが食堂で出されるようになったらあんたが作るんだからね?
「終わったー、気合入れていこうね」
「気合?終わったんじゃないのか?」
終わった頃を見計らってやってきたトムに、にやりと口の端を上げる。
「いいや、今からだよ」
そう言うと「ああ、夜の仕込みがあるんだった」と踵を返そうとする。逃がすか。
「トーム、私は君の力が頼りだと言ったじゃないか。君はこのスープを口にしたい、私は休憩がしたい。分かるね?」
賄いを食べてくるから、牛肉をひたすら叩いてミンチを作っておいてくれと言って有無を言わせず去って行く。
そこまで量は多くなかったんだが、ちょっと可哀そうだっただろうか。出来上がったら一番に飲ませてあげよう。ちなみにライラは何かを嗅ぎつけたのか、今日は一歩も厨房に入ってこない。
◇ ◇ ◇
賄いを食べてすぐにトムの所に行くと、頼んでおいた量の牛肉を丁度ミンチにし終えたようで、終わったぞと声を掛けてきた。少し疲れた様子のトムに申し訳なかったと思いつつ、私は今からまだ作業があるんだ許してくれと心の中で謝罪する。
「あ、あの。ユキさん」
「ん?ジュリアじゃないか。どうしたんだい?」
「私、私も。お客様がいらっしゃるまで、手伝います」
「ジュリア……」
疲れの色を滲ませていたトムが、感嘆の声を上げる。内気なジュリアが、自分から手伝うと言ったのが嬉しかったのだろう。鍋をジュリアに任せておけば、ユキを仕込みに仕えるという打算かもしれないが。
確かにしばらくはライラ一人が居れば何とかなるだろう、手伝ってもらおうか。
「ありがとうジュリア。たすかるよ」
「はい、頑張ります」
コンソメスープを寸胴鍋で作ろうかと思ったのだが、あれは馬鹿みたいに原価が高い。二リットルを作るのに二万円近くかかったりするのだ。一杯二千円ほどするそれを、ただの大衆食堂が提供して誰が食べるのって感じだ。わりに合わなさすぎる。
ぶっちゃけブイヨンと、コンソメ何が違うのって感じだが。ブイヨンは出汁でコンソメは完成されたという意味を持っているらしい。
ブイヨンをさらに同じような材料でもう一度煮込み、味を調えることで出来上がるのがコンソメスープだ。なるほど、完成されたスープと言いたくなる気持ちもわかる。肉や野菜の旨味がこれでもかと凝縮されたスープは想像するだけで涎ものというものだ。
「原価が高いから、店に出す気はないんだが。トムには旨味というものを知って欲しいからね。少しだけコンソメスープも作るよ」
ブイヨンが冷えることによって、肉の油とゼラチン質が浮いて固まっている。それを丁寧に掬い取るとブイヨンを小柄な鍋に移し、トムの作ってくれたミンチと細かく切った玉ねぎや人参、トマト達を卵白と混ぜ合わせ、分けておいたブイヨンにそれらを入れて中火で煮ていく。
「よし、後はジュリアに頼むよ。鍋の中身をかき混ぜてくれ」
「は、はい。任せてください」
ジュリアは手渡された柄の長い木べらを握りしめる。丁寧にかき混ぜ始めたのを見て、仕込みをしているトムのもとに戻る。
「なあ、トム。仕込みの手伝いと、新作スープとどちらがいい?」
パンはまだ出来ないが、スープは早めに作り上げたい。とはいえ大至急というほどでもないし、トムに決めてもらおう。
「そりゃあ勿論、新作スープよ!!」
勢いよく開かれた扉から厨房に入ってきたライラが、トムの代わりに返事をする。
「ねーラナ。ラナも新作のスープの方が良いわよね?」
「あー、ふへへ」
「だって!」
一体全体、何がだってなのだろうか。私はトムに話しかけていたはずなんだが。それよりも今まで姿の一つも見せなかったくせに、面倒ごとが無くなった途端に入ってきたな。素晴らしい嗅覚だ。
まあ、トムが良いと言うなら、別にどっちでもいいが。
「分かった」
やっぱりライラには勝てなかったか、御愁傷様。
「今回は、オニオンスープでも作ろうかね」
「オニョン!私好きよ」
(オニョンだの、メロだの混乱するね。私が分かりやすいように翻訳して欲しいよ)
神様はユキにはきちんとオニオンに聞こえて、話すときには他の人はオニョンに聞こえる。そういう風にスキルを付けることは出来なかったのだろうか。そこまで考えてないだけか。
繊維を断ち切るように薄めに切った玉ねぎを、熱したフライパンにオリーブオイルと一緒に強火で火にかける。フライパンに均等に広げ、塩をかけてしばらく放置だ。
「焦げたりしないの?」
「焦がしてるんだよ」
炒め続けることによって、温度が下がり食材に火が通りにくくなる。少し放置して炒める、放置して炒めるを繰り返すことによって、炒め続けるよりもはるかに時短になるらしい。勿論そのままでは焦げていく一方なので、少しずつ水を足してやる必要があるのだが。夜までに間に合わせるには時間はかけていられない。
「よし飴色になったね、そしたらブイヨンを足して塩で味を調えて終わりだね」
「食べていい?」
「どうぞ」
スープを小皿に入れてライラに手渡す。一口で飲みきると、すっと小皿を返してくる。おかわりだ。
「自分で入れて、飲みつくさないでおくれよ」
「分かってるわよ。ほどほどに、でしょ」
いうが早いかスープ椀を持ってきて注ぎ始めた。飲みつくさないよな?ジュリアにもスープを持って行く。
「ジュリアも飲んでみて、後は代わるよ。ありがとう、助かった」
「……いえ、お役に立てたなら良かったです」
混ぜるのを止めると、卵白の力で固まって浮いてくる。なんだか食材でスープに蓋をしたようになっている。真ん中の食材を少しずつ掬って穴をあけ、焦がし玉ねぎと塩を少し入れる。ここまでくればあと少しだ。
「わぁ……甘くて、美味しい」
片手で口を押えて、ぽそりと呟く。喜んでもらえて何よりだ、こういうのを女子力というのだろうか。
(後でコンソメスープも飲ませてあげよう)
ドアベルが鳴ったのに気が付いたライラが接客のために出ていく。おそらくこの時間帯なら宿泊客だろうが、もう少しすれば混雑してくるだろう。
やっと出来上がった、後はもう一度濾すだけだ。まだドアベルは一回しか鳴っていない、ジュリアは行かなくても何とかなるだろう。
「ジュリア、一緒にスープを濾すのを手伝ってくれないかい?」
「……もちろん、です」
ジュリアは快諾してくれる、二人で手分けするととても早く出来上がった。
「終わりましたね」
「ああ、飲んでみよう。トム!こっちに来てくれ」
近くに寄ってきたトムにコンソメスープを手渡す。澄んだ琥珀色のスープを口に運ぶと、ぴたりと止まってしまった。そんなトムを見て、自分も飲もうとしていたジュリアまで止まる。
「美味い!美味すぎるぞ!!」
美味いといきなり叫びだしたトムに、ジュリアがびくりと肩を震わせる。
「……美味しい。ただのオレンジ色のスープなのに、肉や野菜の味がしますね」
ジュリアが嘆息する、その隣でトムが全力で頷いていた。
「これが旨味というやつだよ。ほとんどの食材には旨味と呼ばれるものが存在するんだ、例えば玉ねぎにはグルタミン酸、肉にはイノシン酸なんかが含まれている」
「グルタミン?なんだ?」
「それはとりあえず忘れていい。とにかくこれが旨味だよ」
少しでも旨味が分かってくれただろうか?微笑むジュリアと反対にトムはがっくりと肩を落とす。
「俺が作ったスープは薄すぎるな、煮たスープを捨てたのがいけなかったのか?」
「捨てたのか?なんのために」
「苦くてまずかったんだ」
トムは灰汁の存在を知らなかった。灰汁は食材自身が持つ苦みやえぐみの事だ、それを取らなかったせいでまずさを感じたんだろう。そしてそれを軽減するために一度スープをすて、もう一度水を足して塩で味を調えていたと。味のしない薄すぎるスープはこれが原因か。
「灰汁は、食材が持つ嫌な味の事だ。それを今日みたいにきちんと取り除いていれば、美味しくなっていたと思うよ」
「そうかー、ユキは色々知ってて凄いな」
「トムにも教えてあげるよ。さ、そろそろ忙しくなる。仕事にしようか」
落ち込むトムを励まして仕事を開始した。
42
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました
土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。
この野菜は悪役令嬢がつくりました!
真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。
花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。
だけどレティシアの力には秘密があって……?
せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……!
レティシアの力を巡って動き出す陰謀……?
色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい!
毎日2〜3回更新予定
だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
男爵令嬢が『無能』だなんて一体誰か言ったのか。 〜誰も無視できない小国を作りましょう。〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「たかが一男爵家の分際で、一々口を挟むなよ?」
そんな言葉を皮切りに、王太子殿下から色々と言われました。
曰く、「我が家は王族の温情で、辛うじて貴族をやれている」のだとか。
当然の事を言っただけだと思いますが、どうやら『でしゃばるな』という事らしいです。
そうですか。
ならばそのような温情、賜らなくとも結構ですよ?
私達、『領』から『国』になりますね?
これは、そんな感じで始まった異世界領地改革……ならぬ、建国&急成長物語。
※現在、3日に一回更新です。
放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~
桜もふ
恋愛
家族を事故で亡くしたルルナ・エメルロ侯爵令嬢は男爵家である叔父家族に引き取られたが、何をするにも平手打ちやムチ打ち、物を投げつけられる暴力・暴言の【虐待】だ。衣服も与えて貰えず、食事は食べ残しの少ないスープと一欠片のパンだけだった。私の味方はお兄様の従魔であった女神様の眷属の【マロン】だけだが、そのマロンは私の従魔に。
そして5歳になり、スキル鑑定でゴミ以下のスキルだと判断された私は王宮の広間で大勢の貴族連中に笑われ罵倒の嵐の中、男爵家の叔父夫婦に【侯爵家】を乗っ取られ私は、縁切りされ平民へと堕とされた。
頭空っぽアホ第2王子には婚約破棄された挙句に、国王に【無一文】で国外追放を命じられ、放り出された後、頭を打った衝撃で前世(地球)の記憶が蘇り【賢者】【草集め】【特殊想像生成】のスキルを使い国境を目指すが、ある日たどり着いた街で、優しい人達に出会い。ギルマスの養女になり、私が3人組に誘拐された時に神獣のスオウに再開することに! そして、今日も周りのみんなから溺愛されながら、日銭を稼ぐ為に頑張ります!
エメルロ一族には重大な秘密があり……。
そして、隣国の騎士団参謀(元ローバル国の第1王子)との甘々な恋愛は至福のひとときなのです。ギルマス(パパ)に邪魔されながら楽しい日々を過ごします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる