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第二章:変わる、代わる
157.夢のなかの世界はもういらない
しおりを挟む違和感を覚えたときのことを、いくつも思い出せる。
『──悪いがもう限界だ』
最初に会ったときは最悪だった。この世界に召喚された夜、部屋に突然現れたかと思えば会話もそこそこに突然口づけられ恐怖を覚えた。シェントから自衛する手段をもらって完全な傍観者でいられる保証があったから同じ空間で過ごすことができたが、そうでなければ絶対に一緒に過ごすことも、まして同じベッドで眠ることなどできはしなかっただろう。
『喜んだのなら、なによりだ』
それでも一緒に過ごした時間のおかげでヴィラのことが分かってきた。表情が乏しいせいで分かりにくいが、案外感情豊かなうえまっすぐな性格で、だからこそお互い痛い目を見た。
『どうすればお前は俺を望む』
よくいえば純粋で、自分の気持ちに素直な人。
厭うものを拒絶できる魔法の対象でないと分かった瞬間、許されたのだと、触れても構わないのだと思っていた。
『本心は触れられることは嫌ということか』
率直な物言いに怖気づきながらも同意しても、お互い譲歩しようと話は進み──けれど。
梓は目の前に座るヴィラを見て微笑みを作る。乏しいはずの表情が分かりやすく傷ついていた。不安が傷になり、傷が怒りに、怒りが理由を探そうと梓を見てくる。
「……なぜだ」
重たく吐き出された言葉に説明する必要はないかもしれない。しないほうが、いいのかもしれない。けれどそうしなければヴィラはここから動かず、梓が逃げ出そうとしたら、必ず止めるだろう。
簡単に想像できる光景に梓は手に力をこめる。
言うべき言葉を探して悩むヴィラは無言のまま梓を見続けていた。
愛してはいない、けれど。
そう梓がそう続けてくれたならまだこんなにも焦りと不安を覚えることもなかった。それなのに梓はヴィラの顔を黙って見返しながら、ヴィラと同じように言うべき言葉を探しているのが分かる。それも、最悪な方向で。
「……夫にも、できないということか」
「はい」
一番聞きたくて、聞きたくなかった。
それなのに目の前の女は戸惑うことなくはっきりと口にする。
「なぜ。お前は俺を恋人だといっただろう」
「言いました。だからちゃんと会って伝えておこうと思ったんです……私はあなたを愛せないし、夫にも選べません。どれだけ言葉を重ねようとこの気持ちは変わりません」
聞きたくないと思っていた言葉を続けて言われたうえ取り付く島もない。
ヴィラはたまらず手で口を覆いながらも嗤ってしまいたいような気持になった。梓がヴィラの神子でなくなったあと麗巳と過ごしながら、次に過ごせる梓との時間のことを考えていた。ルールとはいえ半年という時間は長く、共に過ごす神子が麗巳だったおかげでよけいにその理不尽さに不愉快な気持ちにさせられた。けれど麗巳から梓への言伝を預かったときにはうってかわって梓の次の神子が麗巳で良かったと思い、梓の口から恋していると言われたときには舞い上がった。他の夫は誰がいいのかさえ考えたぐらいだ。
だから梓がシェントを夫にしたと聞いたとき、先をこされたという暗い気持ちは確かにあったものの、良かったと思えたのだ。シェントなら安心して任せられるうえ、梓も他の夫の存在を受け入れられるようになったのはいいことだ。
そのはずだった。
それなのに広場で何事かを話していた梓とテイルの姿に、なにか嫌な予感を覚えた。談笑しているようにはみえない──知っている──テイルと梓になにかあったらしいと聞きたくもない噂を聞いた──口づけて──なぜ泣いている。
なぜ。
(梓だと、名前を教えもしない)
逃げもせず手を伸ばせば届く距離にいるというのに、目の前の女がひどく遠い場所にいるような錯覚に陥る。名前も知らない女──樹。馬鹿みたいに本当の名前だと思い込んでいた。それが違うと知ったとき、いつか自分から言ってくれるだろうと思って……なのに。
(俺を愛せもしないらしい)
まっすぐに見つめ返してくる茶色の瞳は、どれだけ見返しても慌てることも戸惑うこともしない。混乱に流れて迂闊なことも言いはしない。
「だが、まだ触れることができる」
「っ」
手を伸ばせば、やはり触れることができた。
確信はあったものの触れることができた小さな手に安堵しつつ、ヴィラは驚きに身をすくませた梓を引き寄せる。机が邪魔だ。けれど前のめりになった身体が近づいてようやくつんとすました顔が変わって──けれどそれは恥じらいや迷いではなく。
「なぜお前は……。お前が、俺に恋をしていると言っただろう。お前の質問に答えられなかったことが原因か」
「質問のことは関係ありません……自分勝手だと、私もそう思います。ヴィラさん。以前あなたは否定するのなら教えろと言っていましたよね。私はもうあのころと違って答えられます。だからもう、あなたの考えを押し通そうと……追い詰めないでください」
「追い詰める……?」
「はい。私はあなたが怖いです」
先ほどみた表情が言葉になる。
以前と立場が逆転して混乱するヴィラは、意味が分からず眉を寄せた。
「前も言いましたが、この世界に連れてこられたあと、私は次の召喚まで最低限の義務をこなしながら無関心でいようとしました。でもあなたたちと過ごすようになって、聖騎士という立場も含めてあなたたちのことが気になったんです。怖いのに気になって」
恋している。
そう続けられたはずの言葉を言わず、自嘲する梓はどうすれば伝わるかと、まるで子供でも分かるようにとでもいうように、何度もヴィラに否定の言葉を告げる。
「……あなたが言ったように、私には恋も愛も分かりませんでした。でも興味はあって……知らないものをまっすぐに向けてくれるあなたたちに、興味を持ったんです。ドキドキしました。異性に触れられることも、触れることも、好きを通り越して愛してるなんて言われるのも初めてで……これが恋だと思いました。だから、恋人と言ったときは逃げるための口実として使っていましたが、あなたに恋していると言ったときは口実じゃなく本当にそうだと思って言いました」
ああ本当に、自分が望むままに物事は進んでくれない。
以前あれほど望んでいたことがいま、叶っている。
表情を歪めながらもこれまでと違って聞くことに徹するヴィラに、梓はもしもを想像してしまう。けれど関係を断とうとしているいまそれはもう意味のないことだ。
梓は間近に見える黒い瞳を消すために目を閉じた。
『私、あなた達に恋しかけてる……です』
テイルと過ごした時間を思い出す。
仲直りしたあと過ごすようになった甘い時間に、それこそ、恋していた。だから同じような時間を過ごしたヴィラもそうなのだと、口づけに再確認して、無責任に恋と言ってしまった。
けれどきっとあれも恋の1つだったのだと思う。気がつかないふりをたくさんした、打算めいた自分勝手な狡い恋。
「……恋人と言ったときでさえ、違っただと」
過去を話す女に募っていたもどかしさが、姿を変え始める。よくない。そう思うのに気がつけば口にしていた。ヴィラは眉を寄せた女に笑みをつりあげる。
あのとき、身体を繋げたわけでも夫になることを許されたわけでもなかったが、触れることのできた唇に、受け入れられた口づけに愛というものが何か分かった。
嬉しくて──けれど、ああ、ずっと気がついていた。あの瞬間でもそうだ。届いた言葉さえ忘れてしまいそうだと思った。
樹……いや、梓だったか。
ずっと考えていた。
どうすれば嫌がられず触れられるか、どこまでなら許すか。
厭う魔法は自分で使っているようだ。範囲は自分が認識しているものに限っていて、厭うという認識も、甘い。一度許してしまえば嫌だろうが、嫌いだろうが、触れることを許してしまう。それで十分だった。触れることができる存在なら、神などというものではなくただの女だ。
『抱かないって言ったぁ』
俺を否定し触れたいとは思ってくれない、緊張していて、変わらない。けれど教えれば、言い続ければ真面目に向き合おうとして悩む。快楽に惑わされて混乱して恐怖して。
『1度だけ……』
メリットを悩んだうえでの選択だ。
『恋人の話でしたよね』
一瞬あてはめただけだ。だが雁字搦めにして身体に教えた快楽で意識させればいい。
逃げてしまうが問いかければ悩んで応えようとする。それでも手をとることはせず、不安と動揺だけでなく否定ばかりだ。いや、違う。続けて言えばそのまま揺れて悩んでまた応えようと、受け入れようとする。
もう少しだ。
怯えているが、考えているのは俺のことだ。それ以外は許せない。
……このまま流されたらいい。
逃がすわけがないだろう。
このまま──
『恋人だったら……追い詰めないでください』
『あなたの考えを押し通そうと……追い詰めないでください』
──ああ、そうか。
つい先ほど言われた言葉がふいに重なって、ヴィラは目を瞬かせる。追い詰めないで?ああ、あのときどう返事をしただろう。そう考えて……嗤ってしまった。
握っていた手が動いて、茶色の瞳が警戒に細められる。
(本当に、俺のことをよく分かっていたらしい)
確かにあれは逃げるための口実だったようだ。
『樹、俺を見ろ』
そういえば日を置いて再会したとき、この女は俺とは正反対で期待したものとはまるで違う表情をしていた。驚きや戸惑い……認めたくはなかったが、俯く瞬間には恐怖さえ浮かべていた。けれど手に触れた頬は徐々に熱くなっていって、その顔を確認すればちゃんと意識しているのが分かった。男だと分かっているようだ。恋や愛を知らないから受け入れられないという女を手に入れるための方法は間違っていなかった。
『一緒にいたくなるっての?触りたくなる感じ。それを私だけ思ってんのは腹立つ感じかな』
確かに、腹が立つ。
確かに、そうだ。今までの神子が言っていた愛ゆえに身体を重ねたいというのは本当だったのだ。どちらも知らず、だから受け入れられないというのならば、まずは。
『こ?!恋人でも駄目です』
それなのにまた逃げてしまう。ああ、また怖がっている──可愛い女だ。
抵抗は飽きないし、諦め悪くあがく姿も好ましい。微笑み作って聞き流すくせに不意をつかれれば弱いのは癖になる。面白い女だ。また懸命に考えているのがよく分かる。
いいことだ。
間違いなく、いま、俺のことだけを考えている。
「私は」
笑みを深めるヴィラを見ながら梓はようやくの思いで声を振り絞る。こうなるとは思っていたが、やはり、駄目だ。
『俺は何度もお前と話そうとしたんだ』
『知らないものを分かれというのが駄目だった』
『知っているぶんお前に教え、そのあとまたお前に許しを請おう。そのうえでお前は俺を否定するといい』
『お前を妻とするのなら安全な家が必要なうえ他にも夫が必要になるな』
『俺はお前が答えるまで何度でも問い詰める』
ヴィラは絶対に譲らない。絶対に自分の目的を、自分が決めたことを必ず突き通そうとする。自分の気持ちに素直で力がある分よけいにたちが悪い。
梓は自分がするのと同じように観察してくる黒い瞳に表情を歪める。
柔らかい言葉を使おうが、それはただ単に梓に合わせて変えて見せているだけでしかない。本人が言うように待ちもしただろう。逃がしてくれた瞬間だってあっただろう。けれど。
( この人が怖い )
ずっと気がつかないふりをしていた。そもそも誘拐した人たちだから怖いのは当たり前、愛とか恋とかよく分からないことをいう人だから、そういう言葉に隠すのは簡単だった。
そうしなければならないと思っていた。
戸惑いに揺れる自分の心に恋という言葉はちょうどよかった。
この世界は怖いのに1人で生きていかなきゃいけない。魔物という恐ろしい存在もいる。だけど魔物は厭う存在でもなく、殺すどころか同情さえしてしまう存在だ。魔法という力があっても対処できる自信がない。
この城を出て生きていく姿が思い描けない。誰一人として関わらず生きていけるわけがない。女性というだけで危ない。魔法も思うようにうまく使えないのに、魔法じたい使えなくなったらどうなるだろう。神子と恐れられて、でも崇められているうちはまだいいかもしれない。異質なものとして扱われたら?怖い。
怖い。
1人で生きていけるわけがない。
私を好きだと言ってくれる人──怖いけれど、いつかきっとそうじゃなくなる。話そうとしてくれたしきっと大丈夫、なんて。
なんて、打算めいた最低な考えだろう。
でもそのまま流されてしまえばいい。そうしたら丸く収まる。だってそうだ。夫にするのなら間違いなくヴィラさんを選んだほうがいい。シェントさんを信頼してるし、守ってくれもするはずだ。その引き換えに出せる数少ない私が渡せるものを、ヴィラさんは欲しがってもいる。
でも。
「私はあなたを愛せません。私が愛するのはこれからを一緒に悩んで考えて、認め合える人です。安心して同じ時間を過ごせる人なんです。弱音を吐くこともできるような、受け入れあえる関係でありたい。支え合って生きていきたいんです」
シェントやテイルと過ごした時間で思い知った。
異性に触れてドキドキと乱れていた心臓が、ただそれだけだったのだと分かってしまった。堕ちてしまうと、欲しくなる。息が苦しいほど切なくなってしまう。自分から触れてもっともっとと、恥ずかしくてたまらないのに、ほかに何が起きても気にならないぐらい甘い時間に溺れてしまう。怖くても欲しいから手を伸ばし続けて、だから、抱きしめ返されたとき嬉しくて幸せで、温かい安全な場所をもう手放せなくなる。
求められることに嬉しさばかり覚えて、いつもの自分じゃいられなくなる衝動を知ってしまった。閉まったドアに湧き上がる切ない感情を、会えない時間に思い浮かべて感じる幸せを、隣にいない寂しさを、自惚れかと思う感情に確信をもてた泣きたくなるほどの幸せを──もう、知っている。
(誰かに抱きしめられて、愛してるって言われるのって、幸せなことなんだ)
分かったからこそ、逃げない。
「私は恐怖で押さえつけられるのは嫌。あなたは譲れと言ったけれど、あなたはいつも私を追い詰める。いつもまずあなたありきで……私はあなたの管理下に置かれたくない」
怖いと思うヴィラの言動がいままで自分がしてきた結果かもしれない。ほしいものを与えれば落ち着いて、望んでいたお互いを認めあえる関係になれるかもしれない。
(でも、私が嫌なんだ)
ヴィラと向き合って分かってしまった。
これからを一緒に生きれるとは思えない。
「ごめんなさい」
意思の固い、突き放す言葉。
それを目の前で突き付けられているヴィラは相変わらずの表情をしていた。テイルのように気持ちを吐露するわけでもなく、もう怒りさえ滲ませていない。ただじっと梓の表情が歪んだのを見ていた。
「そうか」
ヴィラは自分でも驚くほど普通に返したあと、唇を元に戻す。
さあ、どうすればいいだろう。
猫のように警戒しているなとは思っていたが、ここまでちゃんと分かっていたとは思わなかった。梓は流されはしていたものの、フランが言ったように自分の立ち位置を理解しようと周りを観察して、無意識なのか一番問題の少ないだろう態度をとっていたようだ。確かに、思い返してみれば梓のとってきた行動はきっと本人にとって正解だった。こんな結果になったいま選択を間違えてくれていたらよかったと思わざるをえないが、ああ、そこは本当に、よく分かっていたということだろう。
切り捨てようとしてくれたのはよくないが、それはそれでいい。
だが迂闊で気を許しやすいのがいいところだったのに──それさえ無くしたら、俺はどうしたらお前を手に入れられる?
「そういうお前も随分と私ありきだが?」
「人ってそういうものでしょう。ただ、どれだけ摩擦なくちょうどよく譲れるかはお互いの関係によるもので……私とあなたはどちらも譲れない」
「そうだな。どうすればお前は俺のものになる」
「どうすればあなたは私を諦めますか」
梓は握られている手に力をこめるが、やはり動かない。痛みを覚えていることに気がついているんだろうか。いや、どちらでも構わない。
「手を離してください」
「どうすれば諦める」
「離して」
「どうすればお前は俺を許す」
「私はあなたを受け入れられない。これが答えです」
何度も何度も問いかけて返ってきた答えは相変わらず気に食わないものばかりだ。
(どうすれば俺を受け入れる?)
手を離せばすぐに身をひいて、もう席にもつかない。
なにも言わず見上げれば、抱きしめるようにしてブランケットを握って、まるで怯えているようだ。
「さようなら」
別れの挨拶をいって花の間に消えていくが、駆け出すのを堪えようとする気丈な姿は見ていて微笑ましい。
ドアが、閉まる。
梓がドアを開けることはないだろう。いま、ドアの向こうでなにをしているだろうか。震えた声を思い出せば泣いているかもしれない。踏み入ることのできない場所。ああけれど、ドアを作ればいいだけの話だ。
(俺はお前がなにをしようとも言おうとも、いい。受け入れよう)
そう思い、ヴィラは乱れた心を静めたあと立ち上がる。
(あとはお前が譲るだけだ)
それを分かってもらうためにはどうしたらいいだろう。
逃がしたくない。
『きっと樹は飼われるのが大嫌いなんだけどさ、分かる?』
『彼女を苦しめるのなら私は許さない』
思い出した耳障りな声に目を瞑って、ヴィラは花の間に背を向けた。
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