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ACT1:闘技場都市の支配者
タッグ・バトル
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戦闘を続けるうちに、俺はモルドヴォスに対してカイルダインが持つ、大きな優位性に気が付いていた。
格闘用に作られたカイルダインの手は、大きくて重く、分厚い。そのサイズをもってすれば、モルドヴォスの腕そのものをがっちりと掴んで捕えてしまえる――
(そう、こんな風に!)
槌矛を振り下ろしたその腕を、カイルダインが一歩進み出て下から受ける。そのまま右腕を捕えて背中に担ぎ、市壁の外へ――投げ飛ばした。高校の体育でやったきりだった柔道の一本背負いが、見事に決まった。
(こんな大技がいとも簡単に……)
一瞬疑念を抱いたが、理由はすぐに察せられた。
修道僧ヴォルター由来の記憶には、柔道の投げ技に類するものがない。あるのはもっと凶悪なもの、関節や骨格の破壊と地面に倒されることの二択を強いるようなものがほとんどだ。
同門の武術を学んでいるのなら、ロランドも同じであるはず。
つまり、ロランドは人間だった時の記憶にまだ強く影響と制限を受けている。突破口はここにありそうだ。
カイルダインの一本背負いを受けたモルドヴォスが、ゆっくりと立ち上がった。30mサイズのロボットなど、普通に考えれば転倒した時点で自重で大破しそうなものだ。どちらかといえばお伽話めいたこの世界に、なぜこんな突出した工業技術を要するものが存在できるのだろうか?
モルドヴォスを追ってカイルダインを移動させる。赤金色の保存護令械は再び触手を伸ばして突剣を撃ち込んで来たが、カイルダインはそれを難なく裏拳でいなした。
重量のある機械がたてる駆動音が二つ、背後から近づいてくる。
(佩用者。粗悪品と、少しましなものが一体ずつ接近中)
カイルダインの物言いが相変わらずひどいが、アースラたちだろう。映像面にその二械が映し出された。
粗悪品、と評されたのは以前戦ったものによく似た械体、渉猟械というやつだ。細身で俊敏そうな形状、鮮やかな青と黄色で染められた文様布で飾られ、装甲そのものには白い塗料でシンプルな図柄のマーキングが施されている。
もう一械は全面半艶の赤い塗料で塗られたやや背の低いものだった。恐らくは装甲の一部をオミットして軽量化したものらしく、随所に奇妙な不完全さが垣間見える。
その械体の最大の特徴は、後頭部から両側面へ突き出した水牛のような双角。朱い械体の装甲にはこれも同じく黒の塗料で抽象的な模様が描かれ、全体としてはある種の毒虫を思わせた。
カイルダインとモルドヴォスとが対峙する地点へ、二械が接近してくる。甲羅をかぶった蟹のような頭部の下で、モルドヴォスの青い眼球がピクリとそちらを見た。触手先端の突き剣がわずかに震えうごめいたのを、俺は見逃さなかった。
「触手に気を付けろ!」
叫びながら突進。やや下から突き上げるような左フック。モルドヴォスはそれを器用にスウェーして避け、50mほど離れた渉猟械に、恐るべき速度の触手突きを放った。先端の突き剣が、右肘と左膝の二か所で装甲の隙間に潜り込む。
――ブツ……バツン!
何かが切れ弾ける音がこだました。白いマーキングの渉猟械が剣を取り落とし、バランスを失ってよろけた。
「ペイリィィイイス!?」
アースラの叫ぶ声に、渉猟械が転倒した地響きが重なった。
『ふ、不覚……ッ!! 申し訳ありませぬ、絹糸束筒をやられました!」
「怪我はないか? ならばよし。だがこやつ、許せぬッ!」
アースラの赤い械体が斧を構えて部下と敵の間に進み出た。重量級にもかかわらず、時折はじけるような俊敏性をみせて斧をふるい、飛来する触手と突き剣を撃ち返す。
その間にペイリスの乗械は盾を捨て、取り落とした剣に左手を伸ばした。一矢報いるチャンスをうかがっているのだ。
鎚矛を構えるモルドヴォスへ、アースラの赤い乗械が斧を叩き付ける。モルドヴォスがそれを受け止め、両者の武器がぶつかって恐ろしい響きをたてた。
〈おのれ! このサーガラックの戦斧を正面から止めおるか!〉
アースラが憤怒を露わに再度打ち掛かる。その攻防は数合にわたって続き、両者ともに全く互角に見えた。
しかし、アースラの果敢な攻撃は無駄ではなかった。七合目にその黒い鉄塊には亀裂が入り、九合目でアースラの械体――サーガラックの振るった斧が、鎚矛の鎚頭部分を粉砕したのだ。
モルドヴォスの装甲はカイルダインに匹敵する堅牢なものだとしても、鎚矛はそうではなかったようだ。保存されていた長い年月の間に酸化が進行し、腐食してしまっていたのだろう。
青い単眼が鎚矛の残骸をしばし見つめ、人間でいえば困惑したようなそぶりを見せた。
〈思い知ったか!〉
快哉を叫ぶアースラに、再び触手と突き剣が襲い掛かる。だがその攻撃にはどこか、先ほどのような鋭さが欠けているように思えた。
「よくやってくれた。いいぞ……この状況なら」
(何をする気です? 佩用者ヴォルター)
カイルダインが不思議そうな思念を送ってきた。相当に人間臭い思考と反応を見せるこいつだが、それでも分からないことはあるというわけだ。
「アースラ姫! あとは俺が引き受ける。下がってくれ」
〈なッ?! 何を言っておるのじゃお主――〉
「カイルダイン。俺の声を増幅して出せ」
(了解)
アースラの抗弁をよそに、俺はカイルダインをモルドヴォスに正対させ、呼びかけた。
「ロランド! ロランド・ナジ! 俺の声がまだ聞こえるか!?」
――ソノ声ハ……修道僧こんらっど……イヤ、ヴぉるたーか。ソウカ、コレハオ前ガ動カシテイルノカ。
モルドヴォスが、あの泥沼のあぶくを思わせる声で応えた。
「そうだ! そしてお前の言う通りだ。俺はメレグ山からお前を討ち取りに来た!」
――グッグッグ……ヨウヤク覚悟ヲキメタカ。ダガ神械トナッタ私ニ勝ツコトハデキヌ。
「ふん。ロランド、貴様も拳士なら技で勝負だ。壊れた鎚矛なんぞ捨てて、堂々とかかって来い!」
――ホザイタナ……良カロウ!
モルドヴォスがゆっくりと鎚矛の残骸を投げ捨て、次の瞬間、特徴的な構えをとった。
修道僧ヴォルターと統合された俺には、それがメレグの修道僧が使う心合拳のスタンダードな構えであると解った。
半身に構えて体重の七分を後ろ足にかけ、正中線上の急所をかばいつつ右腕は捻り上げて顔面の前に置き、引き絞った弓のように力を溜めている。
(なるほど。アレに宿った人格の自己意識と、モルドヴォスの械体との食い違いに付け込むのですね)
「そういう事!」
一呼吸おいて、モルドヴォスとカイルダインが同時に相手に向かって踏み出した。
モルドヴォスの捻り上げた右腕から中段突きが繰り出され、カイルダインがそれを捌いて下段へ巻き落とす。がら空きになったカイルダインの胸部を狙ったモルドヴォスの左拳に、カウンター気味に右拳を合わせ――
カイルダインの巨大な鉄拳がモルドヴォスの拳に正面から激突し、砕いた。
――グオオオオッ!?
手首から先が消し飛んだ左腕をあらぬ方向へ振り回し、モルドヴォス――ロランドが混乱した叫びをあげる。
「残念だったな、ロランド! その護令械の手は、単なるマニピュレーターだ! カイルダインと違って、直接殴り合うようには作られてないのさ!」
ダメ押しに、巻き落としたモルドヴォスの右腕をカイルダインがつかみ、その手首から先をむしり取った。
――貴様ァ! 謀ッタナ!
「狙い通り! これで、やつの攻撃手段は触手と突き剣だけだ」
(お見事! ですが、鎚矛に続いて拳――余りにも自身の武器や械体の損壊を予測できない、そのうかつさが逆に気になります)
「ふむ――邪神とやらの本来の肉体が、それだけ頑強だってことか」
(おそらく)
カイルダインのその懸念はすぐに現実のものとなった。宙を舞う触手と同様の、肉質の物体がモルドヴォスの手首から盛り上がり、カイルダインのものに匹敵する大きさの、新たな拳を形成したのだ。それは弾力に富んで、ちょうどボクシングのグローブのように見えた。
モルドヴォスがその再生した拳で殴りかかってくる。操縦籠に強烈な衝撃が加わり、俺は床に打ち倒された。
(佩用者!!)
「ぐはッ……」
頭を振って立ち上がる。カイルダインも俺の動きをなぞるように起き上がろうとしていたが、何やら言葉にならないどす黒い思念が伝わってきて、ひどく怒っているらしいと分かった。
〈ヴォルター! 大丈夫か!〉
アースラがサーガラックを駆ってカバーに入ってくれた。だが彼女の乗械は触手の攻撃を弾くのに忙殺され、決定打を加えることができない。
〈くっ……こやつ、先程よりも力が増しておるぞ!〉
そして、モルドヴォスの出現と同時に赤紫に染まっていた上空に、何かの花か、あるいはクラゲを真下から見上げたような光の文様が出現していた。
格闘用に作られたカイルダインの手は、大きくて重く、分厚い。そのサイズをもってすれば、モルドヴォスの腕そのものをがっちりと掴んで捕えてしまえる――
(そう、こんな風に!)
槌矛を振り下ろしたその腕を、カイルダインが一歩進み出て下から受ける。そのまま右腕を捕えて背中に担ぎ、市壁の外へ――投げ飛ばした。高校の体育でやったきりだった柔道の一本背負いが、見事に決まった。
(こんな大技がいとも簡単に……)
一瞬疑念を抱いたが、理由はすぐに察せられた。
修道僧ヴォルター由来の記憶には、柔道の投げ技に類するものがない。あるのはもっと凶悪なもの、関節や骨格の破壊と地面に倒されることの二択を強いるようなものがほとんどだ。
同門の武術を学んでいるのなら、ロランドも同じであるはず。
つまり、ロランドは人間だった時の記憶にまだ強く影響と制限を受けている。突破口はここにありそうだ。
カイルダインの一本背負いを受けたモルドヴォスが、ゆっくりと立ち上がった。30mサイズのロボットなど、普通に考えれば転倒した時点で自重で大破しそうなものだ。どちらかといえばお伽話めいたこの世界に、なぜこんな突出した工業技術を要するものが存在できるのだろうか?
モルドヴォスを追ってカイルダインを移動させる。赤金色の保存護令械は再び触手を伸ばして突剣を撃ち込んで来たが、カイルダインはそれを難なく裏拳でいなした。
重量のある機械がたてる駆動音が二つ、背後から近づいてくる。
(佩用者。粗悪品と、少しましなものが一体ずつ接近中)
カイルダインの物言いが相変わらずひどいが、アースラたちだろう。映像面にその二械が映し出された。
粗悪品、と評されたのは以前戦ったものによく似た械体、渉猟械というやつだ。細身で俊敏そうな形状、鮮やかな青と黄色で染められた文様布で飾られ、装甲そのものには白い塗料でシンプルな図柄のマーキングが施されている。
もう一械は全面半艶の赤い塗料で塗られたやや背の低いものだった。恐らくは装甲の一部をオミットして軽量化したものらしく、随所に奇妙な不完全さが垣間見える。
その械体の最大の特徴は、後頭部から両側面へ突き出した水牛のような双角。朱い械体の装甲にはこれも同じく黒の塗料で抽象的な模様が描かれ、全体としてはある種の毒虫を思わせた。
カイルダインとモルドヴォスとが対峙する地点へ、二械が接近してくる。甲羅をかぶった蟹のような頭部の下で、モルドヴォスの青い眼球がピクリとそちらを見た。触手先端の突き剣がわずかに震えうごめいたのを、俺は見逃さなかった。
「触手に気を付けろ!」
叫びながら突進。やや下から突き上げるような左フック。モルドヴォスはそれを器用にスウェーして避け、50mほど離れた渉猟械に、恐るべき速度の触手突きを放った。先端の突き剣が、右肘と左膝の二か所で装甲の隙間に潜り込む。
――ブツ……バツン!
何かが切れ弾ける音がこだました。白いマーキングの渉猟械が剣を取り落とし、バランスを失ってよろけた。
「ペイリィィイイス!?」
アースラの叫ぶ声に、渉猟械が転倒した地響きが重なった。
『ふ、不覚……ッ!! 申し訳ありませぬ、絹糸束筒をやられました!」
「怪我はないか? ならばよし。だがこやつ、許せぬッ!」
アースラの赤い械体が斧を構えて部下と敵の間に進み出た。重量級にもかかわらず、時折はじけるような俊敏性をみせて斧をふるい、飛来する触手と突き剣を撃ち返す。
その間にペイリスの乗械は盾を捨て、取り落とした剣に左手を伸ばした。一矢報いるチャンスをうかがっているのだ。
鎚矛を構えるモルドヴォスへ、アースラの赤い乗械が斧を叩き付ける。モルドヴォスがそれを受け止め、両者の武器がぶつかって恐ろしい響きをたてた。
〈おのれ! このサーガラックの戦斧を正面から止めおるか!〉
アースラが憤怒を露わに再度打ち掛かる。その攻防は数合にわたって続き、両者ともに全く互角に見えた。
しかし、アースラの果敢な攻撃は無駄ではなかった。七合目にその黒い鉄塊には亀裂が入り、九合目でアースラの械体――サーガラックの振るった斧が、鎚矛の鎚頭部分を粉砕したのだ。
モルドヴォスの装甲はカイルダインに匹敵する堅牢なものだとしても、鎚矛はそうではなかったようだ。保存されていた長い年月の間に酸化が進行し、腐食してしまっていたのだろう。
青い単眼が鎚矛の残骸をしばし見つめ、人間でいえば困惑したようなそぶりを見せた。
〈思い知ったか!〉
快哉を叫ぶアースラに、再び触手と突き剣が襲い掛かる。だがその攻撃にはどこか、先ほどのような鋭さが欠けているように思えた。
「よくやってくれた。いいぞ……この状況なら」
(何をする気です? 佩用者ヴォルター)
カイルダインが不思議そうな思念を送ってきた。相当に人間臭い思考と反応を見せるこいつだが、それでも分からないことはあるというわけだ。
「アースラ姫! あとは俺が引き受ける。下がってくれ」
〈なッ?! 何を言っておるのじゃお主――〉
「カイルダイン。俺の声を増幅して出せ」
(了解)
アースラの抗弁をよそに、俺はカイルダインをモルドヴォスに正対させ、呼びかけた。
「ロランド! ロランド・ナジ! 俺の声がまだ聞こえるか!?」
――ソノ声ハ……修道僧こんらっど……イヤ、ヴぉるたーか。ソウカ、コレハオ前ガ動カシテイルノカ。
モルドヴォスが、あの泥沼のあぶくを思わせる声で応えた。
「そうだ! そしてお前の言う通りだ。俺はメレグ山からお前を討ち取りに来た!」
――グッグッグ……ヨウヤク覚悟ヲキメタカ。ダガ神械トナッタ私ニ勝ツコトハデキヌ。
「ふん。ロランド、貴様も拳士なら技で勝負だ。壊れた鎚矛なんぞ捨てて、堂々とかかって来い!」
――ホザイタナ……良カロウ!
モルドヴォスがゆっくりと鎚矛の残骸を投げ捨て、次の瞬間、特徴的な構えをとった。
修道僧ヴォルターと統合された俺には、それがメレグの修道僧が使う心合拳のスタンダードな構えであると解った。
半身に構えて体重の七分を後ろ足にかけ、正中線上の急所をかばいつつ右腕は捻り上げて顔面の前に置き、引き絞った弓のように力を溜めている。
(なるほど。アレに宿った人格の自己意識と、モルドヴォスの械体との食い違いに付け込むのですね)
「そういう事!」
一呼吸おいて、モルドヴォスとカイルダインが同時に相手に向かって踏み出した。
モルドヴォスの捻り上げた右腕から中段突きが繰り出され、カイルダインがそれを捌いて下段へ巻き落とす。がら空きになったカイルダインの胸部を狙ったモルドヴォスの左拳に、カウンター気味に右拳を合わせ――
カイルダインの巨大な鉄拳がモルドヴォスの拳に正面から激突し、砕いた。
――グオオオオッ!?
手首から先が消し飛んだ左腕をあらぬ方向へ振り回し、モルドヴォス――ロランドが混乱した叫びをあげる。
「残念だったな、ロランド! その護令械の手は、単なるマニピュレーターだ! カイルダインと違って、直接殴り合うようには作られてないのさ!」
ダメ押しに、巻き落としたモルドヴォスの右腕をカイルダインがつかみ、その手首から先をむしり取った。
――貴様ァ! 謀ッタナ!
「狙い通り! これで、やつの攻撃手段は触手と突き剣だけだ」
(お見事! ですが、鎚矛に続いて拳――余りにも自身の武器や械体の損壊を予測できない、そのうかつさが逆に気になります)
「ふむ――邪神とやらの本来の肉体が、それだけ頑強だってことか」
(おそらく)
カイルダインのその懸念はすぐに現実のものとなった。宙を舞う触手と同様の、肉質の物体がモルドヴォスの手首から盛り上がり、カイルダインのものに匹敵する大きさの、新たな拳を形成したのだ。それは弾力に富んで、ちょうどボクシングのグローブのように見えた。
モルドヴォスがその再生した拳で殴りかかってくる。操縦籠に強烈な衝撃が加わり、俺は床に打ち倒された。
(佩用者!!)
「ぐはッ……」
頭を振って立ち上がる。カイルダインも俺の動きをなぞるように起き上がろうとしていたが、何やら言葉にならないどす黒い思念が伝わってきて、ひどく怒っているらしいと分かった。
〈ヴォルター! 大丈夫か!〉
アースラがサーガラックを駆ってカバーに入ってくれた。だが彼女の乗械は触手の攻撃を弾くのに忙殺され、決定打を加えることができない。
〈くっ……こやつ、先程よりも力が増しておるぞ!〉
そして、モルドヴォスの出現と同時に赤紫に染まっていた上空に、何かの花か、あるいはクラゲを真下から見上げたような光の文様が出現していた。
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