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ACT1:闘技場都市の支配者
街道上のカイルダイン
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「暑い……お風呂入りたい」
「うん、暑いな」
今日四回目のやり取り。白い日よけ布をかぶっていても、やはりこの土地の陽射しは暑い。
パキラは輜重械フェルディナンドのデッキ上にべったりと尻をつき、上を向いてあえいでいた。
俺も暑さで頭がくらくらしていた。だが、パキラがいる日よけ布の下には入れない。入ってもあまり変わらないだろうが。
街道は地形の関係で曲がりくねっていて、俺はフェルディナンドの操向装置から手が離せないのだった。全高30mの巨人を引き連れているのだ。うかつな場所を歩かせれば崩落や陥没が起きるかもしれない。
だが街道の上ならまず問題ない。この国の主要街道は護令械の重量を考量して整備されているという。驚くべきことだ。
それにしても、こうも何日も、街道沿いに集落一つ現れないとはどうしたことか。
「やっぱり道を間違えたかも」
パキラが不安そうにつぶやいた。同じようなことを考えていたらしい。
「――三日前のあの標識か」
俺は無意味と知りつつも、はるか後方を仰いだ。
三日前の朝方、俺たちは岩山の間の狭く険しい道に差し掛かった。その途中、崖の下に広がった谷間で道が二またに分かれていた。
落石でも受けたのか、その場所に立っていたはずの標識は、柱の中ほどからぼっきりと折れ、道路を半ば塞ぐように横たわっていた。
ダンバーへ向かうつもりだった俺たちは、パキラのおぼろげな記憶に従ってその方向へ向かった――そのはずだった。
「水はあとどのくらいある?」
パキラがキャビンに駆け込んでデッキ下の収納をのぞき込み、ややあってこっちへ振り返った。
「フェルディナンドの冷却用に大樽一つと、私たちの飲み水用に水瓶一つ。どこかで補給しないと」
「まずいな……」
この乾燥した土地で、人間が飲む分以上の水を潤沢に供給するのはかなり困難そうだ。だが、護令械は巨体に見合った量の水を必要とするのだ。
護令械の動力は『熱晶石』と呼ばれる特殊な鉱物に、短い『卦』を刻んだものによって生み出される。
石から持続的に発する熱を冷却水で循環させ、白玉巨蚕の繭から取った糸を束ねて収めた管『絹糸束筒』を温める。
械体中枢部に収められた『令呪錦』から発した法術信号を受けることで、その温められた糸が収縮を繰り返す。
パキラからここまでの説明を受けても全く分からないのだが、とにかく、そういうものらしい。熱晶石は数年に一度の交換、冷却水は週に一度程度の頻度で減った分の水を補充してやらなければならないそうだ。
カイルダインはやや事情が異なる。そもそも厳密には『護令械』ではない。
駆動に『絹糸束筒』を用いるところは変わらないが、動力源と思考中枢は完全なブラックボックス。
その内部には恐らく、太古の強力な精霊だったものが力の一部を奪われた状態で封じ込められているのだろう、とパキラは言うのだった。
冷却水の交換も通常は必要ないらしい。ほぼ完全なメンテナンスフリーだ。械匠としての経験を積みたいパキラとしては、あて外れもいいところだった。
「原型を見られるなんて奇跡かと思ったんだけど、触りようがないのよね……それはそうとして、補給するにもお金が必要だわ」
街道に出て七日目。予想ではもう少し余裕のある旅になるはずだった。流賊の野営地からは穀物の粉や調理用の油なども持ってきている。だが、煮炊き用の薪が最初になくなった。そして水が底をつきかけている。
「親方の荘園では石炭をふんだんに使えたから、わからなかった……燃料って、買わなきゃいけないのねぇ」
「おいおい……俺は君にこの世界の常識を教えてもらうつもりだったんだがな」
「拾われる前は、路地裏で暮らしてたのよ……燃料は盗んでたわ。親方に拾われたのも、石炭を盗もうとしたのがきっかけ」
「それは拾われたっていわないんじゃないのか」
「運搬用の輜重械が動き出しちゃってね」
ああ、なるほど。
「逃げるに逃げられなくなったわけか」
「うん」
文字通り乾いた笑いがどちらからともなく漏れた。唇がひび割れて痛みを覚える。
「とりあえず、水を一口飲みたい。この先、まっすぐな道に差し掛かったら頼む」
「私も飲む!」
パキラが首をまっすぐに起こして手を上げた。一口でも少なくなってはたまらない。そういいたそうな感じだ。
(このままじゃ、二人とも長く持たないぞ)
問題はいくつかあった。そもそも俺はともかく、パキラも元いた荘園の周辺以外はほとんど土地勘がない。
どこまで行けば補給できるのかが予測できない、洋上で漂流するのと変わらない状況。おまけにこの七日、水や燃料を売る行商人の類は全く見かけなかった。
「そもそも、行商人が来ても、何も買えないかも」
パキラが目を伏せて足元の床を見た。
「どういうことだ? 流賊の野営地から金目のものを持ってきたじゃないか。銀器とか宝石とか、服とか」
「私も出発してしばらくして気が付いたのよね……私はとにかく、械匠としてやっていくことを念頭に置いて荷造りしたわけ。親方の荘園にあった道具は、ほとんど余さず積み込んだわ。炉や大型のふいごは別としてもね。そういうのは町で工房のものを借りればいいし」
何かを数えるように、パキラが顔の前で指を折り、右手の人差指で左手の指の付け根をつついていく。
「ああ。自立心が強いなと思って、感心したものだった」
「その分、お金になりそうなものは、かさばらないように特に価値のありそうなものだけを見つくろってきたのよ。ところが、これが大間違いだったわけ」
パキラの説明は俺にもなるほどと納得のいくものだった。一定以上の値打ちのものを、換金、もしくは物々交換しようとすれば、盗品の疑いをもたれるというのだ。
盗品には場合によっては捜索願が出ており、権力者のものだったりすると厄介なことになるため取引が厳しく忌避される。
「持ってきたものは正真正銘『盗品』だしね。盗んだのが私たちじゃないってだけで」
「笑えない」
「銀貨なんかがあればよかったんだけど、分配しやすいから真っ先に手下たちに行っちゃってたみたいなのよねえ」
さらに悪いことに、俺の外観は今のところ『メレグの修道僧』だ。清貧を旨とし、背負子に載せられる物だけを持って旅をする求道者。一般的には間違っても護令械二台を連ね、少女を帯同して旅をしたりはしない。
華美な服飾品や貴金属を売ろうとすれば違和感が極大すぎる。
「服だけでも、騎士っぽく整えたほうがいいかも」
俺が自分の風体のことに言及すると、パキラはそう提案してきた。そうは言われてもこの世界の『騎士』がどんな格好をするものかがよくわからない。
「騎士っぽいってどんな感じだ?」
「親方のところには時々渉猟械に乗った騎士が来てたから、ある程度のことはわかるわ。まず、足には長ズボン。できるだけ上等のものね」
ふむふむ。
「それから、髪は後ろに流して、三つ編みか少し短めに切って馬の尻尾風に……あ、ヴォルターの髪じゃまだ無理か」
「むむ」
思わず頭に手をやる。もともとは剃りあげてあったらしく、ようやく5㎝ばかりに伸びた短い頭髪が手に触れた。
「今は仕方ないわ。鉢型のフェルト帽までは許容範囲だから、それで何とかしましょう。変わり者だと思われるでしょうけど」
キャビンに運び込んだ積荷の中から、ゆったりした黒いズボンとフェルト地の長靴、それに鳥の羽を模した金の飾りのついた赤い帽子を見つけだして身に着けた。
「よさそうなシャツがないわね。でもとにかくその修道僧の革帯装束は人に見せない方がいいと思う。修道僧に対する世間の尊敬と、こうだろうっていう思い込みは表裏一体だから。そのままだととても身動きしにくくなると思うわ」
「事細かに、ありがたいな」
時ならぬ着せ替えごっこにいくらか喉の渇きを忘れた。空気が乾燥しているためか、体を洗っていなくてもそれほど不潔感はなく、服がひどく汚れることもない。だがまあ、一度着た服はもう換金することは考えない方がいいだろう。
「生きて街にたどり着けたら……まずは盗品故買をやってるような後ろ暗い連中に接触すべきか」
「その時は私が何とか渡りをつけてみる。10歳まで路地裏で暮らしたから、盗賊や物乞いの間のしきたりはある程度分かるのよ」
「俺、だんだんヒモみたいな気分になってきた」
「ヒモって何?」
「えっと、女性の……」
あ、いや。さすがに説明しにくい。
と、その時。カイルダインから思念が伝わってきた。
(佩用者ヴォルター。会話をお楽しみのところですが、前方から接近するものがあります。状況を変えるきっかけになるかもしれません)
「む?」
「誰か来る?」
俺たちが前方を見ると、確かにこちらへ向かって駆けてくる者がある。騎雉にまたがった男が一人。何やら紋章らしきものが入った旗を持っていた。
「うん、暑いな」
今日四回目のやり取り。白い日よけ布をかぶっていても、やはりこの土地の陽射しは暑い。
パキラは輜重械フェルディナンドのデッキ上にべったりと尻をつき、上を向いてあえいでいた。
俺も暑さで頭がくらくらしていた。だが、パキラがいる日よけ布の下には入れない。入ってもあまり変わらないだろうが。
街道は地形の関係で曲がりくねっていて、俺はフェルディナンドの操向装置から手が離せないのだった。全高30mの巨人を引き連れているのだ。うかつな場所を歩かせれば崩落や陥没が起きるかもしれない。
だが街道の上ならまず問題ない。この国の主要街道は護令械の重量を考量して整備されているという。驚くべきことだ。
それにしても、こうも何日も、街道沿いに集落一つ現れないとはどうしたことか。
「やっぱり道を間違えたかも」
パキラが不安そうにつぶやいた。同じようなことを考えていたらしい。
「――三日前のあの標識か」
俺は無意味と知りつつも、はるか後方を仰いだ。
三日前の朝方、俺たちは岩山の間の狭く険しい道に差し掛かった。その途中、崖の下に広がった谷間で道が二またに分かれていた。
落石でも受けたのか、その場所に立っていたはずの標識は、柱の中ほどからぼっきりと折れ、道路を半ば塞ぐように横たわっていた。
ダンバーへ向かうつもりだった俺たちは、パキラのおぼろげな記憶に従ってその方向へ向かった――そのはずだった。
「水はあとどのくらいある?」
パキラがキャビンに駆け込んでデッキ下の収納をのぞき込み、ややあってこっちへ振り返った。
「フェルディナンドの冷却用に大樽一つと、私たちの飲み水用に水瓶一つ。どこかで補給しないと」
「まずいな……」
この乾燥した土地で、人間が飲む分以上の水を潤沢に供給するのはかなり困難そうだ。だが、護令械は巨体に見合った量の水を必要とするのだ。
護令械の動力は『熱晶石』と呼ばれる特殊な鉱物に、短い『卦』を刻んだものによって生み出される。
石から持続的に発する熱を冷却水で循環させ、白玉巨蚕の繭から取った糸を束ねて収めた管『絹糸束筒』を温める。
械体中枢部に収められた『令呪錦』から発した法術信号を受けることで、その温められた糸が収縮を繰り返す。
パキラからここまでの説明を受けても全く分からないのだが、とにかく、そういうものらしい。熱晶石は数年に一度の交換、冷却水は週に一度程度の頻度で減った分の水を補充してやらなければならないそうだ。
カイルダインはやや事情が異なる。そもそも厳密には『護令械』ではない。
駆動に『絹糸束筒』を用いるところは変わらないが、動力源と思考中枢は完全なブラックボックス。
その内部には恐らく、太古の強力な精霊だったものが力の一部を奪われた状態で封じ込められているのだろう、とパキラは言うのだった。
冷却水の交換も通常は必要ないらしい。ほぼ完全なメンテナンスフリーだ。械匠としての経験を積みたいパキラとしては、あて外れもいいところだった。
「原型を見られるなんて奇跡かと思ったんだけど、触りようがないのよね……それはそうとして、補給するにもお金が必要だわ」
街道に出て七日目。予想ではもう少し余裕のある旅になるはずだった。流賊の野営地からは穀物の粉や調理用の油なども持ってきている。だが、煮炊き用の薪が最初になくなった。そして水が底をつきかけている。
「親方の荘園では石炭をふんだんに使えたから、わからなかった……燃料って、買わなきゃいけないのねぇ」
「おいおい……俺は君にこの世界の常識を教えてもらうつもりだったんだがな」
「拾われる前は、路地裏で暮らしてたのよ……燃料は盗んでたわ。親方に拾われたのも、石炭を盗もうとしたのがきっかけ」
「それは拾われたっていわないんじゃないのか」
「運搬用の輜重械が動き出しちゃってね」
ああ、なるほど。
「逃げるに逃げられなくなったわけか」
「うん」
文字通り乾いた笑いがどちらからともなく漏れた。唇がひび割れて痛みを覚える。
「とりあえず、水を一口飲みたい。この先、まっすぐな道に差し掛かったら頼む」
「私も飲む!」
パキラが首をまっすぐに起こして手を上げた。一口でも少なくなってはたまらない。そういいたそうな感じだ。
(このままじゃ、二人とも長く持たないぞ)
問題はいくつかあった。そもそも俺はともかく、パキラも元いた荘園の周辺以外はほとんど土地勘がない。
どこまで行けば補給できるのかが予測できない、洋上で漂流するのと変わらない状況。おまけにこの七日、水や燃料を売る行商人の類は全く見かけなかった。
「そもそも、行商人が来ても、何も買えないかも」
パキラが目を伏せて足元の床を見た。
「どういうことだ? 流賊の野営地から金目のものを持ってきたじゃないか。銀器とか宝石とか、服とか」
「私も出発してしばらくして気が付いたのよね……私はとにかく、械匠としてやっていくことを念頭に置いて荷造りしたわけ。親方の荘園にあった道具は、ほとんど余さず積み込んだわ。炉や大型のふいごは別としてもね。そういうのは町で工房のものを借りればいいし」
何かを数えるように、パキラが顔の前で指を折り、右手の人差指で左手の指の付け根をつついていく。
「ああ。自立心が強いなと思って、感心したものだった」
「その分、お金になりそうなものは、かさばらないように特に価値のありそうなものだけを見つくろってきたのよ。ところが、これが大間違いだったわけ」
パキラの説明は俺にもなるほどと納得のいくものだった。一定以上の値打ちのものを、換金、もしくは物々交換しようとすれば、盗品の疑いをもたれるというのだ。
盗品には場合によっては捜索願が出ており、権力者のものだったりすると厄介なことになるため取引が厳しく忌避される。
「持ってきたものは正真正銘『盗品』だしね。盗んだのが私たちじゃないってだけで」
「笑えない」
「銀貨なんかがあればよかったんだけど、分配しやすいから真っ先に手下たちに行っちゃってたみたいなのよねえ」
さらに悪いことに、俺の外観は今のところ『メレグの修道僧』だ。清貧を旨とし、背負子に載せられる物だけを持って旅をする求道者。一般的には間違っても護令械二台を連ね、少女を帯同して旅をしたりはしない。
華美な服飾品や貴金属を売ろうとすれば違和感が極大すぎる。
「服だけでも、騎士っぽく整えたほうがいいかも」
俺が自分の風体のことに言及すると、パキラはそう提案してきた。そうは言われてもこの世界の『騎士』がどんな格好をするものかがよくわからない。
「騎士っぽいってどんな感じだ?」
「親方のところには時々渉猟械に乗った騎士が来てたから、ある程度のことはわかるわ。まず、足には長ズボン。できるだけ上等のものね」
ふむふむ。
「それから、髪は後ろに流して、三つ編みか少し短めに切って馬の尻尾風に……あ、ヴォルターの髪じゃまだ無理か」
「むむ」
思わず頭に手をやる。もともとは剃りあげてあったらしく、ようやく5㎝ばかりに伸びた短い頭髪が手に触れた。
「今は仕方ないわ。鉢型のフェルト帽までは許容範囲だから、それで何とかしましょう。変わり者だと思われるでしょうけど」
キャビンに運び込んだ積荷の中から、ゆったりした黒いズボンとフェルト地の長靴、それに鳥の羽を模した金の飾りのついた赤い帽子を見つけだして身に着けた。
「よさそうなシャツがないわね。でもとにかくその修道僧の革帯装束は人に見せない方がいいと思う。修道僧に対する世間の尊敬と、こうだろうっていう思い込みは表裏一体だから。そのままだととても身動きしにくくなると思うわ」
「事細かに、ありがたいな」
時ならぬ着せ替えごっこにいくらか喉の渇きを忘れた。空気が乾燥しているためか、体を洗っていなくてもそれほど不潔感はなく、服がひどく汚れることもない。だがまあ、一度着た服はもう換金することは考えない方がいいだろう。
「生きて街にたどり着けたら……まずは盗品故買をやってるような後ろ暗い連中に接触すべきか」
「その時は私が何とか渡りをつけてみる。10歳まで路地裏で暮らしたから、盗賊や物乞いの間のしきたりはある程度分かるのよ」
「俺、だんだんヒモみたいな気分になってきた」
「ヒモって何?」
「えっと、女性の……」
あ、いや。さすがに説明しにくい。
と、その時。カイルダインから思念が伝わってきた。
(佩用者ヴォルター。会話をお楽しみのところですが、前方から接近するものがあります。状況を変えるきっかけになるかもしれません)
「む?」
「誰か来る?」
俺たちが前方を見ると、確かにこちらへ向かって駆けてくる者がある。騎雉にまたがった男が一人。何やら紋章らしきものが入った旗を持っていた。
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