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やらかしながら進むのが人生だ

信じる者は救われ…る…のか?

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 と、言う事で、現在クソ女の信者(?)と成り果てている、騎士養成科所属(ちなみに同じ学年)の…えっと…名前…はいいや、チベスナくんに連れられて、奴が待機しているであろう旧寮館へと連行されておりますノアちゃんです!

 現場からは以上です! 何ちゃって☆






 爬虫類はどうしても視覚的にも集音的にも微妙(多分私の固定概念のせいだろうな…)だったので、影カラスを偵察機として連日アメリアの元へと送り込んだんだけど…

 …あいつヤバくね?

 いや、ヤバいのはわかってた。わかってたけどわかってなかった。


 奴らの集会場所は基本的に学園の端に残されたままになってる旧寮館付近である。ちなみに旧寮館は鍵がないと入れない。管理人さんが倉庫として使っていたらしい小屋を利用しているようだ。
 そこで連日、『青い炎』を見せびらかし、たまに何か変な文字が書いてあるお札的なモノを括り付けた枝を燃やしてみたりしている。

 …完全にやべぇ宗教の様相を呈している。

 しかし、高威力の炎であるのは確かで、普通の炎より見事に燃え尽きちゃうモンだから…信者は完全に『浄化』を信じちゃってる感じだ。…いやいや、ただ単に高火力なだけだから。しっかりして。とは言えない悲しさよ…。



 とは言え、新興宗教(笑)なだけで特に実害ない日々を過ごしていたある日…見覚えのある人物が、奴にコンタクトを取った。

「…何でまた…と繋がり持とうとするかなぁ…」

 影カラスが今日も狂信者の集会に見える奴らを目に写していたが…しばらくすると騎士養成科で、部分的な身体強化は割と早く出来たが、全体に一気に満遍なく…と言うのに苦労した…常に半眼に見える、あまり表情の変わらない彼の姿を捉えた。

 私は眉間をぐりぐりと抑えると…影ネズミを一匹手のひらに出し、彼…チベスナくんの後を追わせた。


 結果、何とも微妙な事がわかった。
 チベスナくん、普段無口だけど一人でいる時に独り言すげぇ(笑)いや、わからんでもないけど…人と話そう…?

「えぇ…コレ、どうしたらいいの…?」
「どうしたノア? クラインが何でアレに近づいたかわかったのか?」

 …私も学習しました! クラインってチベスナくんだよね? うんうん、了解☆

「…姉さま、何て呼んでるんです…?」

 何故わかったアルくん…。最近読心術に磨きがかかってるようだね…?

「チ…クラインくんの事、わかったよ!」
「『チ』から始まるあだ名か…」

 くっ…! どいつもこいつも!
 とりあえず、あだ名の事はスルーして、彼の事を話した。
 どうやら、チベスナくんが『黒持ち』…しかも発現している事。それにより、実家から追い出された事。

 『浄化』という…『悪しきモノ』のみ焼き尽くす炎が…己の『黒』を消し去ってくれると…信じこもうとしている事ーーー

「…何というか…いや…何て言えば良いんだろうな…?」
「うぅーん…溺れる者は藁をもつかむってヤツですかね…」
「…いやぁ…完全にヤバい宗教にハマった人だよ…」

 『クソメリア教』恐るべし…。

 何はともあれ、今のところこちらからは動けない。いや、積極的に関わり持ちたく無いし。

 とか思っていたら…本当、何で私に絡んでくるかなぁ…。面倒くさいなぁ…。

「…何か…クソ女が私を呼び出すようにチベスナくんに頼んでます…」
「そうか…クラインはチベスナか…。チベスナとは…?」

 聞いて欲しいのはそっちじゃ無いんですよねぇ!(怒)


「とりあえず…もう何か…怖いとか腹立つとかしんどいとか…全部『面倒くさい』が上回っちゃったんで…直接対決して来ますわ…」


 でっかいため息と共にそう言う私に、周りの全員が温い視線をよこす。


 呼び出しには、こっそり兄弟が護衛としてつく事、いざと言うときには黒魔法を使ってもいい事、最悪…

 何があっても揉み消して見せるから☆

 と言う…笑顔のパパンに見送られて…作戦会議(?)は終了した。




 そして、そんな会議からそう日を置かずして…チベスナくんの背中を追っている訳である。
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