他人の人生押し付けられたけど自由に生きます

鳥類

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やらかしながら進むのが人生だ

歴史の授業は眠くなる

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 『魔法』は、プラネタリア王国の貴族にしか使えない特別な力。

 その中でも『白魔法』は王族特有の…伝説の魔法。


 …だから何? そんなんどうでもえぇわい。






 トーレじぃとパパンはまだ話があると言う事で、その他の面々は私の部屋へ移動した。いや、だから何で私の部屋なんだよ?

「お菓子があるからに決まってるだろ」

 兄よ、アレは私の夜食だ! 太る? 聞こえんな!
 私と兄のお菓子をめぐる攻防戦など完スルーして、王子をソファへ誘導し、自分も腰を落ち着けるアルくん。スルースキル上げすぎでは?
 そしてセバスチャンさんも何事もなかったかのようにお茶淹れるのすごいね? 後、目力もすごいね? 座れ? イエッサー!

「…で。一体どう言う状況なんです?」

 ぐったりと俯いて座る王子にアルが問う。はぁぁ…と肺の中の空気を出し切るが如きため息をついた王子が顔を上げ口を開いた。

「…とりあえず…ルデバラン嬢の事は置いておいて…先程のトーレ殿の話からさせてもらおう…。皆、我が国の建国史は知っているだろう?」
「まぁ、歴史の授業で習う程度なら」

 あんま興味ないんで(笑)






 遠い遠い昔…とある人物が、同じ境遇にいた者たちと共にこの地へやってきた。
 彼らは『魔法』という不思議な力を持つ事で、周囲から異端視され、居場所を失った者たちだった。
 長い長い旅の果てに、彼らはついに安息の地となりそうな場所へと辿り着いた。
 そこは深い森の中にぽかりと空いた穴のような空間で、彼らは協力して環境を整えていった。
 そのうち、やはり彼らと同じような扱いを受けていた者たちが集い、それ以外の者たちもやってくるようになり、人が増えればそれをまとめる者が現れ…そこは国として成った。
 そして『魔法』を使える者たちは、その力を使い、繋げ、繁栄していく。

 いつしかここは、『魔法』を持つ者が治める『プラネタリア王国』と呼ばれるようになった。

 険しい山脈と森に外縁の半分を覆われているため、隣接する国は少なく、その頃には『魔法』を扱えるのはプラネタリアで貴族として生きる者たちだけとなっていたために、他国からの干渉を許さず国土は小さくとも豊かな国として『魔法』と共に暮らしているーーー



 説明したったでぇ! とドヤ顔で周りを見渡す。

「…ノア…お子さま用王国史教本持って来ないと説明できないほど覚えてないのか…?」
「いんや、そこまでではない…ハズだけど、正しく説明しようかと!」

 …何ですかその残念な生き物を見る目は! セバスチャンさんまで! 仕方ないんですよ、確か前世でも歴史の授業は寝るものだったような気がしますからね!

「ま…まぁ、ノアの歴史に関する頭が残念な事は置いておいてだな…」

 王子が話を戻した。うるせぇな、私の頭脳に関しての一言はいらんだろが。

「その話で『とある人物』として表現されている人間が、今の王家の祖先と言われているんだ。彼は博識で、カリスマ性のある人物だったと記されている。そして彼こそが…」

 『白魔法』の祖にして…最後の使い手だったと言われているんだーーー



 …えっらいこと昔にしか使えた記録が無いとか…完全にカビ生えたような魔法に成り下がっとるやないかい、『白魔法』…。
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