他人の人生押し付けられたけど自由に生きます

鳥類

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やらかしながら進むのが人生だ

性格の悪さと顔の関係性とは

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 ガチギレしてるパパンは見なかった事にして、報告書(笑)じゃない報告書を読み進める。
 タウンハウスへ戻ってすぐの頃はこれと言っていって特筆する事は無いようだが…

「…養女…?」
「あぁ。今のあの女はルデバラン侯爵家の令嬢だ」

 記述通りだとすると、学園に入る直前でその家に引き取られている。

「ルデバラン家は嫡子が無く、養子を迎える話はあったようだ。それなりに色々手を打って探していただろうに、どうしてかあの女を引き取った」

「噂程度しか集められませんでしたが、招かれたお茶会でルデバランの先代夫人に取り入ったようです。何でも夫人の危機を救ったそうですよ」

「危機?」

 そう問うた私ににこやかにお茶を差し出しながらセバスチャンさんが口を開く。

「夫人のお茶に異物が混入されていたのを見抜いたそうです」

 ただの痺れ薬だったらしいですがね、と言う彼に震える。え、私のには入ってないよね? 何でお茶出しながら言っちゃうのかな? お茶目?

「表向き養子選びの確執が云々って話で犯人見つけて手打ちになったらしいですが、内情は流石に分かりませんでしたね。実質訳ですから、それ以上探りようがありませんでした。うちと全く関わりのない家系なので、下手に手を出すと不要な誤解を招きますしね」
「まぁとりあえず侯爵令嬢になった事だけ知ってればいいさ」

 私的に、ふーん、くらいしか言う事ないんですけどね。
 そこから先は報告書(笑)になっていて余り得るものが無かった。

「報告書とは(笑)」
「うるさいなぁ。あいつ見てると気持ち悪くてイライラしてくるんだよ。だからついつい愚痴書いちまうんだって」

 …ん?

「んん? あいつ、性格どちゃくそ悪いけど、見た目は可愛くないかね? こう…庇護欲をそそるというか…男は大体あぁ言うのが好きなのかと思ってたわ」

 兄と弟が顔を見合わせる。

「あー…うん? 可愛い…部類には入るんだろう…な?」
「多分…そうですね。確かに僕の周りでも『可愛い』って言う人は多いです。でも…僕はそうは思えませんねぇ」

 そうなん? ちょいビックリ。
 最近直接突撃される事は無くなったけど、色んな人にちやほやされてるの見てた側としては意外だわ。
 まぁ好みは人それぞれやしな。

「今、魔法師養成科はあの女のせいでかなり雰囲気悪くなってますしねぇ」

 …何ですと?






 魔法師養成科で、新しい『技』を発見したとかなり持て囃されてると言う話は聞いていた。一応『前代未聞のすごい魔法師』らしいし、祭り状態なのも確かだそうだ。

「確かに新魔法を開発…と言うか、使えるよう指導出来るのはすごいんですがね。あの女…」

使える人と使えない人との、対応が違いすぎるんですよーーー


 魔法師にも色んな人がいる。そして色んな属性の人がいる。

「満遍なくどの属性でもそれなりに新技提供してますからね。その点では評価されるべきだと思っています」

 彼女の助言でそれが使えた人たちはとにかく彼女を持て囃す。それは当たり前だ。

「ですが、うまく使えなかった人に対して…何と言いますか…『私がうまく伝えられないから…』とか『私のせいでごめんなさい』とか…すごく申し訳なさそうに…自分が悪いから、みたいに謝るんですけど…」

 それ、遠回しに出来なかった人を責めてますよね?

「言われた方はもちろん、あなたのせいじゃ無い、自分の努力が足りなかった、と言ってさらに頑張ろうとするんですけど…それ以上のフォローはしないんですよ」




 …それダメじゃ無い?
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