59 / 83
やらかしながら進むのが人生だ
カツ丼は胃もたれする
しおりを挟む
「これがうちが調べた資料だよ」
あの後、完全に放心状態に陥っていた私を、姿が見えないことを知ったお兄さまが探して回収してくれたらしい。ありがとう、そしてありがとう。気がついたらお家でビックリしたよ。
茫然自失していた私を心配したモンペーズ(人数増し増し)から尋問という名の質問を受け、渋々アメリアに会って意味のわからない口撃を受けた事を自白した。
…思わず電気スタンドとカツ丼を探した私は悪くないと思う。そして私に田舎住まいの母はいない(笑)
後、『公爵家に引き取られるのは私だったハズ』発言で尋問部屋(違)は冷凍庫と化した。私にも被害が及ぶのでやめろください。
そして一通りの尋問が終わった後、お父さまが上記の台詞とともに差し出してきた物…
『ボルドウェル子爵令嬢・子女報告書』
調べてたんですね…。
…というか、何か報告書って感じしないんですけど? どっちかってーと日記みたくなってるんですが、この報告書書いた人大丈夫?
…ってお兄さまかよ!
そっと目を逸らす兄の名が小さく報告者欄に書かれた物のその下の紙も同じような感じの内容で、弟の名が刻まれている。もちろん弟も私と目を合わせない。
報告書とは(半笑)
あ、でも日付が古い物はちゃんとした物だった。学園内の報告のみ小学生の日記なので、マイブラザーズの仕業のようだ。
どうやらアメリアは、母親と一緒におとんに離宮から放り出された後は子爵家の持つ領地へ封印(笑)されていたらしい。
当主であるマリアンヌの父親はまともな人で、娘がやらかすたびに尻拭いしてきたようだが、流石にポーラス家を怒らせた事で愛想がつきたようだ。…子爵家が公爵家怒らせたら…そりゃそうなるわな…。
だが、あの頃まだ幼児だったアメリアまで一緒に放り出すのは忍びない…けど、手元に置いておいてうちに何かされるのも怖い…という事での領地封印。その領地自体中央からかなり離れてて交通の便も悪いど田舎らしい。
「領地にいた頃の話はそこまで深く調べていない。まぁ結構わがまま放題してたようだが、他家の事だし、そもそもうちと関係なかったからね。で、数年してほとぼりが冷めたと思ったんだろう。孫だけタウンハウスへ呼び戻したようだ」
娘はアレでも孫は可愛かったんだろう、と、パパンの解説が入る。
「だけど、学園で蔓延した噂は結構長いことうちで働いてた事になってるみたいだけど?」
俺は一度も屋敷内で見たことないけどね、と兄がツッコむ。そりゃそうだ。私が引き取られる頃にはフェードアウトしとったでな。
「それに関しては、うちのセキュリティが強すぎたせいだ。本邸だけでなく、離宮に関しても警備は俺の管轄だからな。下手なヤツを入れることはないし、使用人たちもしっかりしてるから家内の情報を漏らすことはない」
ナイスミドルさん仕事してたんですね!
…しばかれた。何故わかったし。
「ボルドウェル元子爵令嬢を雇ったのはダニエラの連れてきた家令だよ。あの頃とにかく離宮に近づきたく無かったからね…ケルヴィンがあいつらを放り出したのも後から知ったよ…」
パパン…あの頃私と全然関わり無かったもんねー。
「それと、うちには女主人が居ないからね。本来なら軽い茶会程度なら母親が子ども…特に娘を連れて出席して顔繋ぎしたりするんだよ。上手くすればいいところと縁が繋げるからね。でも…」
うち、女手ないからねぇ、とのんびりいう父。
「まぁ、我が家は今はちょっと疎遠だけど元々王家と繋がりもあるし、私も割と有名だから顔繋ぎは必要ないんだよね。で、ノアの属性の事もあるし、ある程度の情報しか出してなかったんだよ。でも…」
そのせいで、ノアの為人を知らないヤツらにこれ以上好き勝手言われるのは…業腹だよねーーー
…あかん、パパン何気にガチギレしとるわ…
あの後、完全に放心状態に陥っていた私を、姿が見えないことを知ったお兄さまが探して回収してくれたらしい。ありがとう、そしてありがとう。気がついたらお家でビックリしたよ。
茫然自失していた私を心配したモンペーズ(人数増し増し)から尋問という名の質問を受け、渋々アメリアに会って意味のわからない口撃を受けた事を自白した。
…思わず電気スタンドとカツ丼を探した私は悪くないと思う。そして私に田舎住まいの母はいない(笑)
後、『公爵家に引き取られるのは私だったハズ』発言で尋問部屋(違)は冷凍庫と化した。私にも被害が及ぶのでやめろください。
そして一通りの尋問が終わった後、お父さまが上記の台詞とともに差し出してきた物…
『ボルドウェル子爵令嬢・子女報告書』
調べてたんですね…。
…というか、何か報告書って感じしないんですけど? どっちかってーと日記みたくなってるんですが、この報告書書いた人大丈夫?
…ってお兄さまかよ!
そっと目を逸らす兄の名が小さく報告者欄に書かれた物のその下の紙も同じような感じの内容で、弟の名が刻まれている。もちろん弟も私と目を合わせない。
報告書とは(半笑)
あ、でも日付が古い物はちゃんとした物だった。学園内の報告のみ小学生の日記なので、マイブラザーズの仕業のようだ。
どうやらアメリアは、母親と一緒におとんに離宮から放り出された後は子爵家の持つ領地へ封印(笑)されていたらしい。
当主であるマリアンヌの父親はまともな人で、娘がやらかすたびに尻拭いしてきたようだが、流石にポーラス家を怒らせた事で愛想がつきたようだ。…子爵家が公爵家怒らせたら…そりゃそうなるわな…。
だが、あの頃まだ幼児だったアメリアまで一緒に放り出すのは忍びない…けど、手元に置いておいてうちに何かされるのも怖い…という事での領地封印。その領地自体中央からかなり離れてて交通の便も悪いど田舎らしい。
「領地にいた頃の話はそこまで深く調べていない。まぁ結構わがまま放題してたようだが、他家の事だし、そもそもうちと関係なかったからね。で、数年してほとぼりが冷めたと思ったんだろう。孫だけタウンハウスへ呼び戻したようだ」
娘はアレでも孫は可愛かったんだろう、と、パパンの解説が入る。
「だけど、学園で蔓延した噂は結構長いことうちで働いてた事になってるみたいだけど?」
俺は一度も屋敷内で見たことないけどね、と兄がツッコむ。そりゃそうだ。私が引き取られる頃にはフェードアウトしとったでな。
「それに関しては、うちのセキュリティが強すぎたせいだ。本邸だけでなく、離宮に関しても警備は俺の管轄だからな。下手なヤツを入れることはないし、使用人たちもしっかりしてるから家内の情報を漏らすことはない」
ナイスミドルさん仕事してたんですね!
…しばかれた。何故わかったし。
「ボルドウェル元子爵令嬢を雇ったのはダニエラの連れてきた家令だよ。あの頃とにかく離宮に近づきたく無かったからね…ケルヴィンがあいつらを放り出したのも後から知ったよ…」
パパン…あの頃私と全然関わり無かったもんねー。
「それと、うちには女主人が居ないからね。本来なら軽い茶会程度なら母親が子ども…特に娘を連れて出席して顔繋ぎしたりするんだよ。上手くすればいいところと縁が繋げるからね。でも…」
うち、女手ないからねぇ、とのんびりいう父。
「まぁ、我が家は今はちょっと疎遠だけど元々王家と繋がりもあるし、私も割と有名だから顔繋ぎは必要ないんだよね。で、ノアの属性の事もあるし、ある程度の情報しか出してなかったんだよ。でも…」
そのせいで、ノアの為人を知らないヤツらにこれ以上好き勝手言われるのは…業腹だよねーーー
…あかん、パパン何気にガチギレしとるわ…
69
お気に入りに追加
3,228
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪
naturalsoft
ファンタジー
シオン・アクエリアス公爵令嬢は転生者であった。そして、同じく転生者であるヒロインに負けて、北方にある辺境の国内で1番厳しいと呼ばれる修道院へ送られる事となった。
「きぃーーーー!!!!!私は負けておりませんわ!イベントの強制力に負けたのですわ!覚えてらっしゃいーーーー!!!!!」
そして、目的地まで運ばれて着いてみると………
「はて?修道院がありませんわ?」
why!?
えっ、領主が修道院や孤児院が無いのにあると言って、不正に補助金を着服しているって?
どこの現代社会でもある不正をしてんのよーーーーー!!!!!!
※ジャンルをファンタジーに変更しました。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。

投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。


転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる