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人生山あり谷あり砂丘あり
人には向き不向きがあるんですよ
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「ねえさま! ぼく、あおいいろでした!」
デスヨネー。知ってたー。
三歳になるかならないかの頃、アルノルトは鑑定水晶を青に染めた。
モデルケースでは、アルノルトはポーラス家の後継者であるレイノルトのスペアとして本宅へ引き取られ、教育を受ける事になっていた。
それは、唯一の属性色が青だったからなのが大きいのだろう。
しかも、髪色と瞳の色は勿論だが、顔もお父さまに似ているため、そのまま並んでいたら甥っ子とはわからないほどだ。それこそ知らない人が見たら普通に親子に見えるだろう。
だからこそ、あのオバさんはアルノルトを後継に推したのだ。
正直、他国出身で頭がお花畑なクソババァが、この国の属性についてなどを理解していたかと言われたら自信がない。ただただ見た目がそっくりと言うだけで上手くいくと思ってた気がする。多分ヤツの自国ではこういう場合対外的に騙せる確率が高いんじゃ無いかな。DNA鑑定とか無いからねぇ。
だが、この国では魔力属性である程度わかる。
その辺は、多分実の父が裏で糸を引いていたんじゃないかと思う。
…やっぱ詳しい話聞きたいわー。お父さまに聞いたら教えてくれるかなー。
「よーしいいかーアルー。お水に手をつけてー、よいしょーってつかんでみるんだぞー」
「はい! ねえさま、ちゃんとみててくださいね!」
えーい! という可愛い掛け声とともに、アルノルトの手がバケツの水をロープのように引き伸ばした。
「わー、おみずがひもになりました!」
「うんうん、上手だねー!」
最近のアルノルトは、水があればそれを操る事が出来るようになった。我が子(?)の優秀さに母ちゃん(?)嬉し涙がちょちょぎれるよ☆
まだ何も無いところから水を出すことは出来ないけど、そのうちできるようになるかも知れない。
そろそろ専属の教師を付けようかという話が出ているのだが…ご本人が断固拒否しているので、仕方なく私が教えている状態だ。
…いや、他属性だから難しいんですけど。実演とか出来んし。
だが、薄らぼんやりある前世の記憶のおかげで、イメージ力はこの世界の住人よりあるらしく、上手く伝えられているかは謎だが、それなりに上達してるみたいだからまぁ良いけど。
でも、そろそろ先生つけよう? 姉ちゃん万能じゃ無いヨ?
にこにこしながら見てるお父さま、ご自分が教えたらよろしいのでは? え? 私の方がちゃんと教えられてる?
…面倒くさいだけなんじゃねぇの?
「いや、本当にノアは優秀だぞ。普通は他属性の…しかも自分が持たない色の魔法を相手にイメージさせるのは至難の技だ」
同じ属性持ちでも難しいんだぞーノアは凄いなー、って…いい笑顔だけど何が違うよね!
アルノルトの先生はノアで決まりだなー、って適当すぎませんか! 私これ以上教えられるかわからんのですけど!
アルもキラキラしたお目目で見るんじゃありません! 絆されるでしょ!
「ま、諦めて頑張れ」
黙れナイスミドル! 他人事だと思って!
急募! しっかりした青の魔法使い!
デスヨネー。知ってたー。
三歳になるかならないかの頃、アルノルトは鑑定水晶を青に染めた。
モデルケースでは、アルノルトはポーラス家の後継者であるレイノルトのスペアとして本宅へ引き取られ、教育を受ける事になっていた。
それは、唯一の属性色が青だったからなのが大きいのだろう。
しかも、髪色と瞳の色は勿論だが、顔もお父さまに似ているため、そのまま並んでいたら甥っ子とはわからないほどだ。それこそ知らない人が見たら普通に親子に見えるだろう。
だからこそ、あのオバさんはアルノルトを後継に推したのだ。
正直、他国出身で頭がお花畑なクソババァが、この国の属性についてなどを理解していたかと言われたら自信がない。ただただ見た目がそっくりと言うだけで上手くいくと思ってた気がする。多分ヤツの自国ではこういう場合対外的に騙せる確率が高いんじゃ無いかな。DNA鑑定とか無いからねぇ。
だが、この国では魔力属性である程度わかる。
その辺は、多分実の父が裏で糸を引いていたんじゃないかと思う。
…やっぱ詳しい話聞きたいわー。お父さまに聞いたら教えてくれるかなー。
「よーしいいかーアルー。お水に手をつけてー、よいしょーってつかんでみるんだぞー」
「はい! ねえさま、ちゃんとみててくださいね!」
えーい! という可愛い掛け声とともに、アルノルトの手がバケツの水をロープのように引き伸ばした。
「わー、おみずがひもになりました!」
「うんうん、上手だねー!」
最近のアルノルトは、水があればそれを操る事が出来るようになった。我が子(?)の優秀さに母ちゃん(?)嬉し涙がちょちょぎれるよ☆
まだ何も無いところから水を出すことは出来ないけど、そのうちできるようになるかも知れない。
そろそろ専属の教師を付けようかという話が出ているのだが…ご本人が断固拒否しているので、仕方なく私が教えている状態だ。
…いや、他属性だから難しいんですけど。実演とか出来んし。
だが、薄らぼんやりある前世の記憶のおかげで、イメージ力はこの世界の住人よりあるらしく、上手く伝えられているかは謎だが、それなりに上達してるみたいだからまぁ良いけど。
でも、そろそろ先生つけよう? 姉ちゃん万能じゃ無いヨ?
にこにこしながら見てるお父さま、ご自分が教えたらよろしいのでは? え? 私の方がちゃんと教えられてる?
…面倒くさいだけなんじゃねぇの?
「いや、本当にノアは優秀だぞ。普通は他属性の…しかも自分が持たない色の魔法を相手にイメージさせるのは至難の技だ」
同じ属性持ちでも難しいんだぞーノアは凄いなー、って…いい笑顔だけど何が違うよね!
アルノルトの先生はノアで決まりだなー、って適当すぎませんか! 私これ以上教えられるかわからんのですけど!
アルもキラキラしたお目目で見るんじゃありません! 絆されるでしょ!
「ま、諦めて頑張れ」
黙れナイスミドル! 他人事だと思って!
急募! しっかりした青の魔法使い!
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