他人の人生押し付けられたけど自由に生きます

鳥類

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人生山あり谷あり砂丘あり

はろーお兄ちゃん

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 結局、モルモット生活の中で、私に魔法の使い方を教える必要はない…というか、そもそも私しか使えないので、魔法教育は不要となった。魔力コントロールはすでに完璧だしね。
 なので、令嬢としての教育係と一般教養の教師のみ。

 ただ、私の属性色を公にするかどうかで…モメた。

 そりゃモメるわな。表に出した時点でお父さまの血を引いてない事がモロバレな上、世間的にヤベェ属性として差別されてる色だ。

 公表した時点で炎上だ。この世界にネットは無いけども。

 しかし、『こげんに便利な魔法じゃと知れたら、今みたいに貶められる事は無いなるわい!』とおじいちゃんズが気炎を吐き散らかしているので、そのうち私以外にも使える人が出てきて属性色差別はされなくなるかも知れない。希望的観測だけど。
 ただ、そのせいでモルモット生活が継続される事になったのは悲しむべき事実だ。くそぅ早よ解放されたい…。
 まぁ、定期的におじいちゃんズの誰かが私の元に来る事で、魔法教育を受けているとカムフラージュ出来ると言う点では良かったのかも知れない。

 いや、個人的には良くねぇけども。

 結局、私の属性色の公表は見送りと言う事になった。

「いや、お前ガンガン使ってるから他所でやったら一発でバレるんじゃねぇか?」

 ナイスミドルは黙って。

「パッと見、どんなぞくせいかわかんないからいいんですよ」
「いやいやいやいや、わかるわー。めっちゃわかるわー。こんなん他の属性で見た事ないからわかるわー」

 だからナイスミドルは黙って。

 公爵家は今とっても平和である。






「よっしゃ大根大根ー」

 タネの準備は出来ているのさ!
 そう、私は本邸に迎えてもらっても、畑仕事を続けている。お父さまにお願いしたら、庭園の隅っこの空きスペースをくださった。今では庭師のおじいちゃんとも仲良くなって、色々アドバイスももらっている。
 ただ、令嬢教育係さんからは不評だ。日焼けが許せないらしい。

「えぇい! お前! 僕を無視するなと言ってるだろう!」

 教育係さんには見せていないが、日焼け対策はちゃんとしているのだ。黒魔法ナメんな。

 刮目せよ! 影で作ったサンバイザー! 
 ついでに耕すだけなら影に鍬持たせて(?)遠隔操作出来るようになったんやぞ! 日陰から作業出来るんやぞ!

 ドヤァっ!!

「~~っ! いい加減! 話を! 聞けぇぇぇ!」

 あっ、そろそろ限界みたいですねぇ。



「どーもこんにちは。わたくし、書類上の妹のノアと申しますー」

 ここ最近の教育の賜物で、カーテシーができるようになりましたよ! 今自作のモンペなんで、足の曲がり具合がよく見えるわぁ。完璧!
 ドヤ顔キメてやったのに、あちらさんはポカン顔ですよ。いやいや、褒めろや。

「何ぞ御用でございますかね? レイノルトさま」

 わし、忙しいねん。畑来るたびに物陰からチラッチラ見てる時から気づいてたんやで。面倒くさいから気づいてないフリしてたけど。
 そのうち話しかけて(?)きたけど、やっぱ面倒くさそうだったから無視してたけど。え? 無視したらダメ? 何で?
 だって「お前」としか言われてないもん。私のことじゃないかもしれんやん?

「ぶぁっはははは! レイ、コイツを普通のチビだと思ったら大間違いだぞ!」

 だからナイスミドルは黙って。っつーかあんたもおったんかい。



 何なの? 私が畑仕事してると誰かしら湧くの?
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