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人生山あり谷あり砂丘あり
ご退場されたようです
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クソババァが強制送還され、離宮は閉鎖というか、無人になった。…クソババァは最後までクソババァで…結局騎士団を動かすハメになりましたとさ。
最後通達しに行ったあの後、お父さまはすぐに私たちを本邸へ迎えたかったみたいだけど、お父さまの弟である血縁上の父の事や、私の属性色の事もあり、何やかや面倒なやり取りがあったらしく、しばらくは元の邸にアルノルトと共に生息していた。
そんで、数日後に何かうるさいなぁ、と思ってたら騎士服着てるお兄さんに引き摺られてるオバさんが遠目に見えたよ。
ぐっばいかーちゃんもう二度と現れないでね☆
結局、私とアルノルトが本邸へと入ったのは半年後だった。あ、食料の供給はちゃんとされたし、お世話してくれる使用人さんも二人来てくれたので快適生活でしたよ。ただ、アルは人見知りが凄まじくて基本私の背中にいたけど。
幼児on幼児再び。
理由は私の属性色を知った上で、私の教育係を務めてくれる先生が中々見つからなかったせいらしい。
…いやいや、いくら何でも言い訳として苦しいから。
まぁ確かに教育係が見つからないのもあっただろうけど、本当の理由は…
血縁上の父のせいだ。
私の属性色がわかった時点でお父さまはすぐに彼を捕縛に動いた。ただ、不貞は確実だが、犯罪かと言われたらそうじゃない。身柄を本邸に留めおいて、何故このようなマネをしたのかと尋問していたらしい。
結局のところ、公爵位の簒奪が主な目的だったそうだが、あんまり詳しくは教えてもらえなかった。
頑張ってナイスミドルを脅しつけ…げふんげふん、お願い☆して教えてもらったのにぃ。
幼児に聞かせる話じゃねぇ!って言われちゃったよー。
いやいや、そこまでしゃべったんなら全部しゃべろうよ。チラ見せで終わるなんてそれ何て焦らしプレイ…!って訴えたらまたしばかれた。解せぬ。
何はともあれ、血縁上の父親は、一度も顔を合わせない内に退場した。いや、本当、一回も会わなかったな。私が本邸移ってから重なる時期があったはずなんだが…。まぁいいや、会いたいとかカケラも思わんし。
母親もグッバイしたし、モデルケースから見たらはるかに早い段階で実の両親は退場した。
ーーー少なくとも、ここまでの試練は割といい状態でクリア出来たんじゃないかなぁ。
だって、今、私を必要としてくれる人ができたものーーー
そんなこんなで現在私は五歳になりましたー。わーぱちぱち。
「いい? アルノルト。ここに種を入れるんだよ」
「はいっ!」
おぉうアルくん、そこに乗ると畝が壊れちゃうよー。
そして何か木陰から視線を感じるけどスルー。
「ねえさま、ちゃんといれました!」
「おぉアルは上手だねー! じゃぁお砂かけようかー。ふわっとだよーふわっとねー」
はい! と非常に返事がいい。可愛い。いい子に育ってくれて姉ちゃん嬉しいよ。
しかしめっちゃ上からポンポンしとる。砂山作っとる時と同じだね? 固めすぎぃ。
本邸に移った際、私に専属の侍女がついた。アルノルトには乳母がついたのだが、人見知り大爆発させたために私が大抵の面倒を見る事になった。まぁ、オムツが外れる頃には環境にも慣れてお世話係さんを受け入れるようになっていた。
…でも、私にべったりなのは変わらない。
…あれ、マザコン&シスコン拗らせかけ? やべぇヤツですか?
最後通達しに行ったあの後、お父さまはすぐに私たちを本邸へ迎えたかったみたいだけど、お父さまの弟である血縁上の父の事や、私の属性色の事もあり、何やかや面倒なやり取りがあったらしく、しばらくは元の邸にアルノルトと共に生息していた。
そんで、数日後に何かうるさいなぁ、と思ってたら騎士服着てるお兄さんに引き摺られてるオバさんが遠目に見えたよ。
ぐっばいかーちゃんもう二度と現れないでね☆
結局、私とアルノルトが本邸へと入ったのは半年後だった。あ、食料の供給はちゃんとされたし、お世話してくれる使用人さんも二人来てくれたので快適生活でしたよ。ただ、アルは人見知りが凄まじくて基本私の背中にいたけど。
幼児on幼児再び。
理由は私の属性色を知った上で、私の教育係を務めてくれる先生が中々見つからなかったせいらしい。
…いやいや、いくら何でも言い訳として苦しいから。
まぁ確かに教育係が見つからないのもあっただろうけど、本当の理由は…
血縁上の父のせいだ。
私の属性色がわかった時点でお父さまはすぐに彼を捕縛に動いた。ただ、不貞は確実だが、犯罪かと言われたらそうじゃない。身柄を本邸に留めおいて、何故このようなマネをしたのかと尋問していたらしい。
結局のところ、公爵位の簒奪が主な目的だったそうだが、あんまり詳しくは教えてもらえなかった。
頑張ってナイスミドルを脅しつけ…げふんげふん、お願い☆して教えてもらったのにぃ。
幼児に聞かせる話じゃねぇ!って言われちゃったよー。
いやいや、そこまでしゃべったんなら全部しゃべろうよ。チラ見せで終わるなんてそれ何て焦らしプレイ…!って訴えたらまたしばかれた。解せぬ。
何はともあれ、血縁上の父親は、一度も顔を合わせない内に退場した。いや、本当、一回も会わなかったな。私が本邸移ってから重なる時期があったはずなんだが…。まぁいいや、会いたいとかカケラも思わんし。
母親もグッバイしたし、モデルケースから見たらはるかに早い段階で実の両親は退場した。
ーーー少なくとも、ここまでの試練は割といい状態でクリア出来たんじゃないかなぁ。
だって、今、私を必要としてくれる人ができたものーーー
そんなこんなで現在私は五歳になりましたー。わーぱちぱち。
「いい? アルノルト。ここに種を入れるんだよ」
「はいっ!」
おぉうアルくん、そこに乗ると畝が壊れちゃうよー。
そして何か木陰から視線を感じるけどスルー。
「ねえさま、ちゃんといれました!」
「おぉアルは上手だねー! じゃぁお砂かけようかー。ふわっとだよーふわっとねー」
はい! と非常に返事がいい。可愛い。いい子に育ってくれて姉ちゃん嬉しいよ。
しかしめっちゃ上からポンポンしとる。砂山作っとる時と同じだね? 固めすぎぃ。
本邸に移った際、私に専属の侍女がついた。アルノルトには乳母がついたのだが、人見知り大爆発させたために私が大抵の面倒を見る事になった。まぁ、オムツが外れる頃には環境にも慣れてお世話係さんを受け入れるようになっていた。
…でも、私にべったりなのは変わらない。
…あれ、マザコン&シスコン拗らせかけ? やべぇヤツですか?
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