他人の人生押し付けられたけど自由に生きます

鳥類

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試練の多い人生を歩むらしい

ナイスミドルが撃沈したよ

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 こうして、ナイスミドルから魔力講義やコントロールの仕方を習いつつ、私の餓死阻止作戦(畑づくり)を手伝ってもらい、餌付けも継続でやっとこさまともな幼児に見えるようになった今日この頃。

「…お前の場合…そろそろ魔力に色が付くハズだ」

 私の属性が明らかになりそうです。


「本来であれば、3歳頃から徐々に魔力を感じさせてからコントロールを覚えさせ、鑑定用の水晶に触れさせる事で魔力属性を調べるんだ」

 普通は何もせずに使いこなせないんだよ…と、ちょっとお疲れ気味のナイスミドル。大丈夫? キュウリ食べる?

「そんで、属性を調べた上で、その属性にあった魔法を教えて、それを使うことで初めて魔力に色がつく。一度色が付けばその感覚を覚えられるから、それからはある程度自由に属性魔法を使う事が出来るようになる」

 なるほど。そう言う手順か。

「多属性の場合、それぞれにあった魔法を使うんだが、不思議とどちらかに力が偏るんだ。まぁ弱くたって多数使えるのは羨ましいがな」

 …一種類ないしは身体強化しか使えないんですね。さすが脳筋…。

「だが…全てにおいて規格外なお前は…恐らく放っておいても勝手に持っている属性が発現するハズだ」

 基本的に上手くコントロール出来るようになると、水晶使う前に何となくわかるそうだ。まぁ、どっちみち親が持ってる属性のどれかだろうから、ある程度候補は限られるしな。

「…お前…自分の魔力の色…わかるか…?」

「…くろ」

 ナイスミドルが目の前で崩れ落ちたーーー






「私の属性で、父親の血を引いてないってバレちゃうんですか」

 所長さんが別の資料を見ながら説明してくれる。

「そうです。ポーラス公爵の属性色は青と緑。強いのは青の方です。そもそも、公爵家は青の魔法の第一人者の家系です」

 属性は基本的に親が持つモノが受け継がれていくが、稀にそれ以外の属性が発現する事もあるそうだ。まぁ、遡っていけばご先祖の誰かが持ってた因子が出てくるってだけだろう。いわゆる隔世遺伝ってヤツだ。

「へぇー。でも、本当の父親もポーラス家の人間ですよね? なら、もちろん青持ちでしょう?」
「えぇ。本当の父親…公爵の弟の属性色は青…青のみだと周囲には言っています」
「一つしか受け継がなかった、と言う事ですか?」

「いいえ。もう一つ持っています。そして、それは余り対外的に公表したくない色だったんです」


 プラネタリア王国において、主たる属性色は赤・青・緑・黄の四色。それに王族のみが行使できる白。

「対外的にはこの五色です。ですが、これ以外に実はもう一色あるんです」

 それが…『黒』

「実は、この黒、何で無いものとされてるかと言うと、滅多に受け継がれない上、主色として発現する確率がめちゃくちゃ低くて、どう言った系統の魔法なのかわからないんですよ」

 要はレアすぎて嫌厭されてるらしい。

「後、水晶に現れる感じもおどろおどろしいらしく、黒が出た場合は速やかに見なかったフリをして、もう一つ受け継いでいればそちらを猛練習してモノにするか、身体強化特化で腕っ節勝負に賭けるようです」

 必死かよ(大笑)

「…と、言う事はもしかして…?」
「お察しの通りです。弟は青と黒。さらに他国の姫は属性を持たない。そして…あなたに受け継がれるのは…」





 どうも、皆びっくり黒の魔法使いです☆
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