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「なぁ、一つ聞いてもいいか?」
俺は菊池のベッドの上で横になりながら声をかける。
菊池からの消毒という名のお仕置きを朝から受けて、足腰立たなくて寝たままなんだよ。
「何をだ?」
俺用に準備してくれた朝食兼昼食を片付けながら返事をしてくれる。
「なんで鍋屋と二村は俺が侑司を殴ろうとすると止めるんだ?」
これはずっと気になってたことだ。
あの二人がこの男を守るのは納得がいかない。こいつは守る必要ないはずなんだ。俺よりも強いんだし、俺の拳は簡単に止めれるはずだから…。
「別にあれは俺を守ってるわけじゃねぇぞあいつら」
「はっ?」
菊池の返事に変な声がでた。
「あれは、どっちかつうとお前を守るために止めてるんだ」
溜め息交じりの言葉に首をかしげた。
「どういう意味だ?」
本当に意味がわからない。
「どっかの誰かさんは自分の感情のままに俺に殴りかかってくるからあの二人はそれを止めてるんだ。俺が機嫌悪いのも気にせずにお前が殴りかかるから」
確かに俺は自分の感情任せに菊池に殴りかかってる。菊池の機嫌とか気にしてない。
「えっと…それってやっぱりまずいのか?」
それってヤバイことなんだろうか?
「まぁ、よかねぇわ。あいつらが止める理由は機嫌の悪い俺がお前を壊さねぇためだよ」
「えっ?」
その言葉にえって思った。
俺を壊すって?
「壊すって…どういう意味で?」
それってどういう意味での壊すなんだろうか?
「そのまんまだ。病院送りですめばいいけどな。その命さえ亡くなるかもな」
その言葉にサーッと血の気が引いた。
「ってことは、あいつらが止めてるのはマジで俺を守るためってことなのか?」
そんなの聞いてねぇんだけど?
「そういうことだ。お前より風紀でいる時間が長いからな、ヤバイ時とヤバくない時の判断はあいつらの方が上だ。まぁ、実際にお前を傷つけることはしねぇけど、そういう危険なリスクもあるってことだ」
菊池の言葉に小さく頷いた。
イヤ、この男を怒らすと大変なことになるのは身に染みてわかってるからいい。
記憶のないときにこれまた散々やらかしたからな俺。
「まぁ、後は会長と委員長がやりあってたら流石に止めるだろ。他の生徒に示しがつかねぇからな」
溜め息交じりの言葉に
「あっ…確かに」
納得した俺だった。
確かに生徒会長と風紀委員長が殴り合ってたら他のやつに示しがつかないな。
「そう言うことだから今度からは言動には注意しろや。今度こそ本気で立てなくなるようにしちまうぞ」
そう言いながら腕の中に引き寄せ首筋を舐め噛まれる。
「っ、ゆぅ、じ」
驚いて声を上げれば
「陽葵は俺にどれだけ惚れられてるかってのを自覚しろ。お前が俺に依存してるように俺はお前に執着してんだからよ」
じっと目を見ながら言われる言葉。
何となくわかってはいたけど、改めて言葉で言われると恥ずかしい。
「はずっ、そんな素振り見せねぇくせに!」
恥ずかしくてそう叫んだら
「言わなくてもわかってんだろうがお前。じゃなきゃ、6年も離れてる間もあいつらに守らせてねぇよ」
なんて、とんでもない言葉を落としやがる。
「くそぉ」
悔しくて、でも嬉しくて、俺は侑司の胸に顔を埋めた。
結局、俺はこの男がくれる愛情から抜け出せないのだ。
くそぉ、どんだけ溺れさせれば気が済むんだこいつは!!!
Fin
俺は菊池のベッドの上で横になりながら声をかける。
菊池からの消毒という名のお仕置きを朝から受けて、足腰立たなくて寝たままなんだよ。
「何をだ?」
俺用に準備してくれた朝食兼昼食を片付けながら返事をしてくれる。
「なんで鍋屋と二村は俺が侑司を殴ろうとすると止めるんだ?」
これはずっと気になってたことだ。
あの二人がこの男を守るのは納得がいかない。こいつは守る必要ないはずなんだ。俺よりも強いんだし、俺の拳は簡単に止めれるはずだから…。
「別にあれは俺を守ってるわけじゃねぇぞあいつら」
「はっ?」
菊池の返事に変な声がでた。
「あれは、どっちかつうとお前を守るために止めてるんだ」
溜め息交じりの言葉に首をかしげた。
「どういう意味だ?」
本当に意味がわからない。
「どっかの誰かさんは自分の感情のままに俺に殴りかかってくるからあの二人はそれを止めてるんだ。俺が機嫌悪いのも気にせずにお前が殴りかかるから」
確かに俺は自分の感情任せに菊池に殴りかかってる。菊池の機嫌とか気にしてない。
「えっと…それってやっぱりまずいのか?」
それってヤバイことなんだろうか?
「まぁ、よかねぇわ。あいつらが止める理由は機嫌の悪い俺がお前を壊さねぇためだよ」
「えっ?」
その言葉にえって思った。
俺を壊すって?
「壊すって…どういう意味で?」
それってどういう意味での壊すなんだろうか?
「そのまんまだ。病院送りですめばいいけどな。その命さえ亡くなるかもな」
その言葉にサーッと血の気が引いた。
「ってことは、あいつらが止めてるのはマジで俺を守るためってことなのか?」
そんなの聞いてねぇんだけど?
「そういうことだ。お前より風紀でいる時間が長いからな、ヤバイ時とヤバくない時の判断はあいつらの方が上だ。まぁ、実際にお前を傷つけることはしねぇけど、そういう危険なリスクもあるってことだ」
菊池の言葉に小さく頷いた。
イヤ、この男を怒らすと大変なことになるのは身に染みてわかってるからいい。
記憶のないときにこれまた散々やらかしたからな俺。
「まぁ、後は会長と委員長がやりあってたら流石に止めるだろ。他の生徒に示しがつかねぇからな」
溜め息交じりの言葉に
「あっ…確かに」
納得した俺だった。
確かに生徒会長と風紀委員長が殴り合ってたら他のやつに示しがつかないな。
「そう言うことだから今度からは言動には注意しろや。今度こそ本気で立てなくなるようにしちまうぞ」
そう言いながら腕の中に引き寄せ首筋を舐め噛まれる。
「っ、ゆぅ、じ」
驚いて声を上げれば
「陽葵は俺にどれだけ惚れられてるかってのを自覚しろ。お前が俺に依存してるように俺はお前に執着してんだからよ」
じっと目を見ながら言われる言葉。
何となくわかってはいたけど、改めて言葉で言われると恥ずかしい。
「はずっ、そんな素振り見せねぇくせに!」
恥ずかしくてそう叫んだら
「言わなくてもわかってんだろうがお前。じゃなきゃ、6年も離れてる間もあいつらに守らせてねぇよ」
なんて、とんでもない言葉を落としやがる。
「くそぉ」
悔しくて、でも嬉しくて、俺は侑司の胸に顔を埋めた。
結局、俺はこの男がくれる愛情から抜け出せないのだ。
くそぉ、どんだけ溺れさせれば気が済むんだこいつは!!!
Fin
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