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で、結局は消毒は?

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看病してもらって、発熱してから2日で回復した。

回復したって言っても熱が下がって普通に起きれるようになったってぐらいなんだけど。


自分がこんなにもダメージ受けてるとは思わなかった。


「何を不貞腐ってんだよ」
ベッドの上で座ってる俺に菊池がそんなことを言ってくる。


本当はわかってんだろうが!


「なんでそんなに普通なんだよお前…」
だから余計にそれが気に入らない。


「お前に怒っても仕方ねぇだろう。現行犯で犯人は捕まえてるし、処罰だってしてある」
溜め息をつきながら言われた。

「…俺のケアは?…」


俺のケアはしないんですかね?


そういう意味で聞けば

「して欲しいのか?」
なんて反対に聞かれてムッとした。

「もう、いい」
だから俺はもう一度、不貞腐って布団の中に潜った。いつも通り、ここが菊池の部屋だというのを忘れて…。

「お前は…。自分の体調がよくねぇことわかってんだろうが」
呆れながら言われる言葉。

「わかってるよ!だけどなんかあるだろうが!」
自分があんなことで熱出してるのが悪いのはわかってる。だけど、もっと言い方とかあるじゃん。

「あのなぁ、俺だって色々我慢してんだよ。お前も我慢しろや」
その言葉に

「我慢って?」
つい聞いちゃったよ。

「だから、病人襲うほどバカじゃねぇって言っただろうが」
また呆れながら言われた。


どうやら、俺の頭はちゃんと機能してないらしい。普段なら考えればわかるようなことも今の俺は聞かないとわからないらしい。


「やっと普通に起きれるようになったんだから、明日まで我慢しやがれ」
なんて言いながら頭をぐしゃりと撫でていく大きな手。

「ぜってぇだからな」
その大きな手を掴んでいえば
「わかってるよ」
って言われて、なんとなく安心した。


「ほら、大人しく横になれ」
また、ベッドに座ってる俺に寝ろと言うから、大人しくいうことを聞いた。


結局、今日も俺は菊池に抱きしめられて朝まで寝ることになった。


明日になったらもっと調子が良くなるといいんだけどなぁ。


Fin

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