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それは突然です。
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「はっ?」
突然、菊池に言われた言葉に間抜けな声が出た。
「だから、来週から1週間、入院するって話だ」
もう一度、同じことを口にする。
「え?どういうこと?」
意味が分からない。
「背中の傷の治療の為だ。前々から決まってたことで、日程がやっと決まったんだ」
溜め息交じりに言われる。傷の為といわれて目の前が真っ暗になった。
「この6年間定期的に治療してたんだよ。背中の傷が一番酷かったからな。で、今回が最後の治療だ」
ちゃんと説明をされてはたと気が付いた。
「聞いてないんですが?」
治療を続けてるなんて聞いてないし、何回も治療してるのも知らない。
「言ってねぇからな。大体お前の記憶が戻ったのは最近だし」
あっさりと言われた。
確かに俺の記憶が戻ったのは最近だけどさ…。
桐渓の時、傷が酷くて病院行ったじゃん。なんでそん時に教えてくれねぇんだよ。
ブスってしてるのに気が付いたのか
「そうむくれんな。傷のことをお前が気にするのをわかってるから言わなかったんだよ」
俺に言わなかった理由を教えてくれる。
「本当にそれで最後なのか?」
もう治療しなくてもいいのだろうか?すぐに血が出なくなるんだろうか?
どんな治療するかわからないし、どうなるのかもわからない。
「あぁ、今回で本当に最後だ。今回のが終われば多少、強い衝撃を受けてもすぐに血が出ることはなくなる」
俺が考えていたことがわかるのか、そう説明してくれる。
「ならいい。戻ってくるまでおとなしく待ってる」
俺は菊池の制服を掴んで俯いた。
「おう、ちゃんと待ってろ。1週間したらちゃんと戻ってくる」
俺の肩を抱き頭を撫でていく大きな手。
「絶対だからな」
俺は制服を握る手に力を込めた。
「あぁ」
菊池の短い返事と共に俺の身体は菊池の腕の中に抱きしめられた。
俺にとっては知らないことばかりだけど、菊池が言うなら大人しく待ってよう。
治療を終えて戻ってくる菊池を…。
Fin
突然、菊池に言われた言葉に間抜けな声が出た。
「だから、来週から1週間、入院するって話だ」
もう一度、同じことを口にする。
「え?どういうこと?」
意味が分からない。
「背中の傷の治療の為だ。前々から決まってたことで、日程がやっと決まったんだ」
溜め息交じりに言われる。傷の為といわれて目の前が真っ暗になった。
「この6年間定期的に治療してたんだよ。背中の傷が一番酷かったからな。で、今回が最後の治療だ」
ちゃんと説明をされてはたと気が付いた。
「聞いてないんですが?」
治療を続けてるなんて聞いてないし、何回も治療してるのも知らない。
「言ってねぇからな。大体お前の記憶が戻ったのは最近だし」
あっさりと言われた。
確かに俺の記憶が戻ったのは最近だけどさ…。
桐渓の時、傷が酷くて病院行ったじゃん。なんでそん時に教えてくれねぇんだよ。
ブスってしてるのに気が付いたのか
「そうむくれんな。傷のことをお前が気にするのをわかってるから言わなかったんだよ」
俺に言わなかった理由を教えてくれる。
「本当にそれで最後なのか?」
もう治療しなくてもいいのだろうか?すぐに血が出なくなるんだろうか?
どんな治療するかわからないし、どうなるのかもわからない。
「あぁ、今回で本当に最後だ。今回のが終われば多少、強い衝撃を受けてもすぐに血が出ることはなくなる」
俺が考えていたことがわかるのか、そう説明してくれる。
「ならいい。戻ってくるまでおとなしく待ってる」
俺は菊池の制服を掴んで俯いた。
「おう、ちゃんと待ってろ。1週間したらちゃんと戻ってくる」
俺の肩を抱き頭を撫でていく大きな手。
「絶対だからな」
俺は制服を握る手に力を込めた。
「あぁ」
菊池の短い返事と共に俺の身体は菊池の腕の中に抱きしめられた。
俺にとっては知らないことばかりだけど、菊池が言うなら大人しく待ってよう。
治療を終えて戻ってくる菊池を…。
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