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ごめんなさい

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鍋谷と二村の言葉を聞いてから梅村が黙り込んだ。


自分が壊れる原因を知って、俺がそれに係わってるのを思い出して責任を感じたんだろう。


鍋谷に言われた惚れてるということと、依存しているということも梅村を悩ませる要因だろう。

「委員長~どうしよう。梅ちゃんが落ち込んじゃった」
「どうしましょう」
鍋谷と二村が不安げに言ってくる。


「大丈夫だ、後でちゃんと梅村とは話し合うから」
梅村の様子を見ながら二人に言えば少しだけホッとした顔になる。


梅村自身が向き合わなきゃいけない問題だし、最終的には答えを出さなきゃいけない問題でもある。

周りの俺たちがとやかく言う問題じゃない。

梅村の気持ちは梅村にしかわからないんだからな。


桐渓が逮捕されて授業も通常に戻り普通にしてはいるが、こやって風紀に入り浸り俺の傍にいるのは梅村自身がまだ落ち着きを取り戻していないからだし、悩んでるのもわかってる。

だから俺もあえて何も言わないで、梅村の好きなようにしていたんだが…。


鍋谷も二村も梅村のことが心配だったし、あの現場を見ていたからこその言葉だ。この二人は小学の時も全部見ていたからな。

「梅村、そろそろ戻らないと生徒会の連中が心配するぞ」
考え込んでる梅村に声をかければ
「ごめん」
小さく謝る。


しょうがねぇなぁ…


俺は内心溜め息をつき立ち上がると、いつの間にか部屋の隅っこでいじけてる梅村の傍に行き後ろから抱き締めた。


「帰ったらちゃんと全部聞いてやるから、今はいつもの梅村陽葵に戻れや。じゃねぇと他のヤツが心配して干渉してくるぞ」
梅村にしか聞こえないように言えば
「なんでだよ、干渉するなよ」
などと言い出す。

「ならいつものお前に戻れ。帰ったら俺が干渉しまくってやるから」
「なんでだよ!」
俺の言葉にいつものように言い返してきた。
「生徒会室まで送るぞ」
そんな梅村を立たせ生徒会室まで送ると言えば

「…ごめん…」
小さく呟いた。

だが俺は敢てそれに返事することなく梅村を連れて部屋を出た。


「…侑くん…ごめんね…」
生徒会室に送る途中で梅村が立ち止まりいう。
「俺は今、ここでそれを聞くつもりはない。部屋に帰ってからゆっくり聞いてやるから、謝るな」
お前からの謝罪が欲しいわけじゃない。



俺は俺の意思でお前を守ってたんだからな。後悔なんかしてない。


だから謝るな。


それ以上、梅村は何も言ってこなくなった。


俺は梅村を生徒会室に送り届け深い溜め息をついた。


帰ってからの話し合いが大変そうだ。


Fin
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