34 / 171
結局はさ
しおりを挟む
「結局はさ、委員長は~梅ちゃんを取るんだよねぇ」
さんざん、梅村とやりあってから鍋谷が諦めたように言う。
「どういうことだ?」
梅村は意味がわからんという。
「梅ちゃん鈍いよぉ~」
鍋谷たちがガックシと肩を落とした。
梅村自身、きっと本当にわかってないんだろう。
自分自身が誰よりも優先にされ優遇されている存在だと。
「もぉいい~。梅ちゃんには勝てないし~。俺たちも楽しんだから梅ちゃんの勝ち~!!」
なんて白旗を上げる。
「えっ?えっ?」
本当にわかってないようだな。
「梅村、勝者の特権だが来るか?」
梅村に向かって両手を広げてやれば?を頭一杯に浮かべたまま傍に来る。
「どうした?嬉しくないのか?」
両手を広げたままで聞けばオズオズと手を伸ばし俺の服を掴み胸に頭を寄せた。
「なんでだよ…」
勢いなく呟く言葉。
「それが梅村陽葵の特権だからだろ」
俺はそっと抱きしめてやりながら言えば
「だねぇ、梅ちゃんの我が儘に付き合ってられるのは委員長ぐらいだよぉ。羨ましぃなぁ~」
「ホントに、俺たちの我が儘も聞いてほしいです」
「ホントホント」
等と鍋谷たちが言い出せば
「それはダメだ!俺の我が儘を聞けるのは菊池しかいないからな!」
まるで牽制するように梅村が顔を上げて言う。
「だから梅ちゃんが来るときは返すけど~、梅ちゃんがいないときは俺たちに貸してねぇ~」
「それなら許す!」
どうやら、両者の間で和解が成立したようだ。
まぁ、俺にはどっちも大事にしたい存在なんだがな。
それは本人たちには言ってやらないがな。
Fin
さんざん、梅村とやりあってから鍋谷が諦めたように言う。
「どういうことだ?」
梅村は意味がわからんという。
「梅ちゃん鈍いよぉ~」
鍋谷たちがガックシと肩を落とした。
梅村自身、きっと本当にわかってないんだろう。
自分自身が誰よりも優先にされ優遇されている存在だと。
「もぉいい~。梅ちゃんには勝てないし~。俺たちも楽しんだから梅ちゃんの勝ち~!!」
なんて白旗を上げる。
「えっ?えっ?」
本当にわかってないようだな。
「梅村、勝者の特権だが来るか?」
梅村に向かって両手を広げてやれば?を頭一杯に浮かべたまま傍に来る。
「どうした?嬉しくないのか?」
両手を広げたままで聞けばオズオズと手を伸ばし俺の服を掴み胸に頭を寄せた。
「なんでだよ…」
勢いなく呟く言葉。
「それが梅村陽葵の特権だからだろ」
俺はそっと抱きしめてやりながら言えば
「だねぇ、梅ちゃんの我が儘に付き合ってられるのは委員長ぐらいだよぉ。羨ましぃなぁ~」
「ホントに、俺たちの我が儘も聞いてほしいです」
「ホントホント」
等と鍋谷たちが言い出せば
「それはダメだ!俺の我が儘を聞けるのは菊池しかいないからな!」
まるで牽制するように梅村が顔を上げて言う。
「だから梅ちゃんが来るときは返すけど~、梅ちゃんがいないときは俺たちに貸してねぇ~」
「それなら許す!」
どうやら、両者の間で和解が成立したようだ。
まぁ、俺にはどっちも大事にしたい存在なんだがな。
それは本人たちには言ってやらないがな。
Fin
10
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる