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結局はさ

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「結局はさ、委員長は~梅ちゃんを取るんだよねぇ」

さんざん、梅村とやりあってから鍋谷が諦めたように言う。


「どういうことだ?」
梅村は意味がわからんという。

「梅ちゃん鈍いよぉ~」
鍋谷たちがガックシと肩を落とした。


梅村自身、きっと本当にわかってないんだろう。


自分自身が誰よりも優先にされ優遇されている存在だと。


「もぉいい~。梅ちゃんには勝てないし~。俺たちも楽しんだから梅ちゃんの勝ち~!!」
なんて白旗を上げる。

「えっ?えっ?」
本当にわかってないようだな。


「梅村、勝者の特権だが来るか?」
梅村に向かって両手を広げてやれば?を頭一杯に浮かべたまま傍に来る。

「どうした?嬉しくないのか?」
両手を広げたままで聞けばオズオズと手を伸ばし俺の服を掴み胸に頭を寄せた。

「なんでだよ…」
勢いなく呟く言葉。

「それが梅村陽葵の特権だからだろ」
俺はそっと抱きしめてやりながら言えば

「だねぇ、梅ちゃんの我が儘に付き合ってられるのは委員長ぐらいだよぉ。羨ましぃなぁ~」
「ホントに、俺たちの我が儘も聞いてほしいです」
「ホントホント」

等と鍋谷たちが言い出せば


「それはダメだ!俺の我が儘を聞けるのは菊池しかいないからな!」
まるで牽制するように梅村が顔を上げて言う。

「だから梅ちゃんが来るときは返すけど~、梅ちゃんがいないときは俺たちに貸してねぇ~」
「それなら許す!」

どうやら、両者の間で和解が成立したようだ。



まぁ、俺にはどっちも大事にしたい存在なんだがな。


それは本人たちには言ってやらないがな。



Fin


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