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キスよりもその先へ…
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はぁ。
俺は盛大に溜め息をついた。いや、それは仕方がないことだろう。
時刻は午前1時。
ふと目が覚めた、その瞬間に咽かえるほどのフェロモンの香りにビックリした。自分の部屋からではなく、隣の、聖自身の部屋から香って来るのだ。
そう、あの男はこんな時間に予定外にも発情したのだ。
自分の部屋で落ち着くまで我慢をするか、それともこっちへ助けを求めてくるか、どっちだ?
そう思いながら俺はベッドから降り玄関の方へと向かう。
暫く壁に凭れて外の様子をジッと窺っていた。
が、30分経ってもくる気配がない。ということは自分でどうにかするのか?と思っていたが、
「…たい、がぁ…」
そんな小さな声とカリカリと扉を引っ掻く音がした。
「はぁ、ったく」
俺は溜め息をつき、扉を開ければ涙をためた聖が立ってた。扉を開けた瞬間にぶわって流れ込んでくる聖の強烈なフェロモンの香り。発情の暴走の時と変わらぬそれ。
「マジか」
そう呟いたのは許せ。
暴走してるわけではないが、それと同等の強いフェロモン。流石にキツイ。聖の腕を掴んで部屋の中に招き入れ、そのまま寝室のベッドまで連れて来てベッドの上に座らせ
「すぐ戻るから待ってろ」
大人しく待ってるように告げて俺は寝室を出た。
目的は自分と聖用の薬を取りに行くため。寝室には置いてないのだ。万が一落として割っても困るからな。
戸棚から自分用のを取り出し先に呑んだ。そして、聖用のを持って寝室に戻ればさっきよりも強くなったフェロモン。
まったく、この男は一体何を考えてたんだ?
感情に左右されるのはわかってるが、ここまで酷い時は俺に関することで何を考えてたんだ?
俺に関することを考えるときは大抵、発情が酷くなるのは悲しいことだが学習済みだ。
瓶の蓋を開け中身を口の中に含むと、待ってる間に半泣きしてる聖に奪うようにキスをして少しずつ飲ませていく。
そのまま触れるだけのキスを繰り返し、舌を絡めて咥内を好きなだけ犯すだけ犯して開放してやれば
「ん、ぁ、たい、がぁ」
トロンとしたふやけきった顔で俺に笑いながら抱き着いてくる。それを受け止めながら
「どうした?なんかあったのか?」
何があったのかを聞こうと思い声をかければ
「ん、た、がぁ、す、きぃ」
へらって笑いながら告げてくる。
この男の感情の変化は相変わらず急だな。
「で?どうして欲しんだ?」
何がして欲しいのか聞いてみれば
「ん、ぁ、キス、ぁ、して」
やっぱりな返事が返ってきた。
「キスだけじゃ止まらねぇからな俺は」
まぁ、気付いてるだろうけど、そう宣言だけはしとく。
「ん、ぁ、いいよぉ、ちゅぅ、いがい、も、して」
やっぱりな返事が返ってきた。
俺は聖の身体を抱き寄せ頬に手を添えて唇を重ねた。触れるだけのキスを何度も繰り返していく。
何度も唇を重ね合わせ、舌を絡めあう。聖が納得するまでキスを繰り返す。といっても発情中はキス魔だから納得しないんだけどな。
首筋に唇を寄せ、シャツの中に手を忍び込ませそっと撫でていけば
「んっ、ぁ」
小さく身じろぐ。嫌なわけじゃなくて、触れる場所によっては感じるのだ。だから小さく身体が震える。
聖の服を全部、脱がせれば俺も脱げと訴えてくるから同じように脱げば嬉しそうな、安心したような笑みを浮かべる。
後はもう、触れるだけも感じるようにして、その身を繋いだ。
「ん、ぁ、たぃ、がぁ、ん、ぁ、目ぇ、きれぇ、ぁ、ん、ぁ」
対面で受け入れてるから俺の顔がハッキリと見れるのと色の変わった眼を見て嬉しそうに笑う。俺が聖唯斗にさかっている証拠。聖はそれを見るのが嬉しいのと楽しみになってるのを最近になって気が付いた。
「ゆいが発情してるからな」
俺の両頬を包み込みマジマジと見てる聖に言ってやればふにゃんて嬉しそうに笑う。
「っ、このバカ」
ホントに勘弁してくれ。そんな嬉しそうな顔して可愛い顔で笑われて煽られないわけがない。
「ぁ、や、ん、ぁ、たぃ、がぁ、ぁ、ん、ぁ、ぁ」
腰を掴んで下から勢い良く突き上げてやれば俺に抱き着き背に爪を立てる。
「ぁ、ぁ、ん、ぁ、たい、がぁ、ぁ、もぉ、ぁ、きちゃ、ぁ、ん、ぁ、なみ、ぁ、きちゃぅ、ぁ、ぁ」
抱き着く聖の肩に噛みつくように唇を寄せ舐めながら突き上げていれば、身体の奥からいつもの快楽の波が来ると訴える。いつになくキュウキュウと締め付けてくるから、そろそろかとは思っていたけど、相変わらず気持ちがいい。
「そのまま呑まれろ。いくらでもくれてやるから」
肩を抱きしめながら、潤んだその瞳を見ながら言ってやれば
「ん、ぁ、なか、ぁ、ほしぃ、ぁ、ぁ、たぃ、が、の、ぁ、ほしぃ、ぁ、ん、ぁ」
へにゃって嬉しそうに笑いながら訴えてくる。
「あぁ、今夜はくれてやるから、中で感じろ」
肩を抱いたまま腰を掴んで、逃げれないようにしながら突き上げていけば
「ぁ、ぁ、たぃ、がぁ、もぉ、ぁ、ダメっ、ぁ、ぁぁぁ、ぅん、ぁぁ」
「っ、くっ」
俺の背に幾つもの筋を作りながらその身体を痙攣させながらぎゅうと喰いちぎらん勢いで締め付けいった。俺も聖の中へと吐き出した。
「ん、ぁ、あっぃ、けど、ぁ、きも、ち、ぃぃ、ぁ、たい、が、の、きもち、ぃぃ、ね」
俺の身体に凭れながら自分の腹に手を当てて嬉しそうに言う。
「まだ、子作りはしねぇぞ」
そこだけはハッキリと言っておこう。まぁ、中に出してんだからなに言ってやがるって言われそうだがな。
「けちぃ」
なんて文句を言う。
「今はまだ作らねぇよ。もう少し先になったらな」
そんな聖にそう約束をしてやれば
「うん」
嬉しそうに笑う。俺はそんな聖にそっとキスをした。
本当は気がついてる。最近、聖が不安定になってるのを…
それはあいつが親に捨てられた日が近付いてきてるから…
だから、予定外の発情が起こる回数が増えてるのを俺は知っている。
聖自身が気が付いていない精神の不安定。
「ゆい、もう1回しようか?」
俺に凭れてる聖の耳元で囁くように聞けば
「んっ、して?大我、が、欲しよ、俺」
俺の首に腕を回し自分からキスをしてきた。俺はそのキスを受け止めながら聖の身体をそっと押し倒したのだった。
キスよりもその先へ…
2人の愛を確かめるために…
Fin
俺は盛大に溜め息をついた。いや、それは仕方がないことだろう。
時刻は午前1時。
ふと目が覚めた、その瞬間に咽かえるほどのフェロモンの香りにビックリした。自分の部屋からではなく、隣の、聖自身の部屋から香って来るのだ。
そう、あの男はこんな時間に予定外にも発情したのだ。
自分の部屋で落ち着くまで我慢をするか、それともこっちへ助けを求めてくるか、どっちだ?
そう思いながら俺はベッドから降り玄関の方へと向かう。
暫く壁に凭れて外の様子をジッと窺っていた。
が、30分経ってもくる気配がない。ということは自分でどうにかするのか?と思っていたが、
「…たい、がぁ…」
そんな小さな声とカリカリと扉を引っ掻く音がした。
「はぁ、ったく」
俺は溜め息をつき、扉を開ければ涙をためた聖が立ってた。扉を開けた瞬間にぶわって流れ込んでくる聖の強烈なフェロモンの香り。発情の暴走の時と変わらぬそれ。
「マジか」
そう呟いたのは許せ。
暴走してるわけではないが、それと同等の強いフェロモン。流石にキツイ。聖の腕を掴んで部屋の中に招き入れ、そのまま寝室のベッドまで連れて来てベッドの上に座らせ
「すぐ戻るから待ってろ」
大人しく待ってるように告げて俺は寝室を出た。
目的は自分と聖用の薬を取りに行くため。寝室には置いてないのだ。万が一落として割っても困るからな。
戸棚から自分用のを取り出し先に呑んだ。そして、聖用のを持って寝室に戻ればさっきよりも強くなったフェロモン。
まったく、この男は一体何を考えてたんだ?
感情に左右されるのはわかってるが、ここまで酷い時は俺に関することで何を考えてたんだ?
俺に関することを考えるときは大抵、発情が酷くなるのは悲しいことだが学習済みだ。
瓶の蓋を開け中身を口の中に含むと、待ってる間に半泣きしてる聖に奪うようにキスをして少しずつ飲ませていく。
そのまま触れるだけのキスを繰り返し、舌を絡めて咥内を好きなだけ犯すだけ犯して開放してやれば
「ん、ぁ、たい、がぁ」
トロンとしたふやけきった顔で俺に笑いながら抱き着いてくる。それを受け止めながら
「どうした?なんかあったのか?」
何があったのかを聞こうと思い声をかければ
「ん、た、がぁ、す、きぃ」
へらって笑いながら告げてくる。
この男の感情の変化は相変わらず急だな。
「で?どうして欲しんだ?」
何がして欲しいのか聞いてみれば
「ん、ぁ、キス、ぁ、して」
やっぱりな返事が返ってきた。
「キスだけじゃ止まらねぇからな俺は」
まぁ、気付いてるだろうけど、そう宣言だけはしとく。
「ん、ぁ、いいよぉ、ちゅぅ、いがい、も、して」
やっぱりな返事が返ってきた。
俺は聖の身体を抱き寄せ頬に手を添えて唇を重ねた。触れるだけのキスを何度も繰り返していく。
何度も唇を重ね合わせ、舌を絡めあう。聖が納得するまでキスを繰り返す。といっても発情中はキス魔だから納得しないんだけどな。
首筋に唇を寄せ、シャツの中に手を忍び込ませそっと撫でていけば
「んっ、ぁ」
小さく身じろぐ。嫌なわけじゃなくて、触れる場所によっては感じるのだ。だから小さく身体が震える。
聖の服を全部、脱がせれば俺も脱げと訴えてくるから同じように脱げば嬉しそうな、安心したような笑みを浮かべる。
後はもう、触れるだけも感じるようにして、その身を繋いだ。
「ん、ぁ、たぃ、がぁ、ん、ぁ、目ぇ、きれぇ、ぁ、ん、ぁ」
対面で受け入れてるから俺の顔がハッキリと見れるのと色の変わった眼を見て嬉しそうに笑う。俺が聖唯斗にさかっている証拠。聖はそれを見るのが嬉しいのと楽しみになってるのを最近になって気が付いた。
「ゆいが発情してるからな」
俺の両頬を包み込みマジマジと見てる聖に言ってやればふにゃんて嬉しそうに笑う。
「っ、このバカ」
ホントに勘弁してくれ。そんな嬉しそうな顔して可愛い顔で笑われて煽られないわけがない。
「ぁ、や、ん、ぁ、たぃ、がぁ、ぁ、ん、ぁ、ぁ」
腰を掴んで下から勢い良く突き上げてやれば俺に抱き着き背に爪を立てる。
「ぁ、ぁ、ん、ぁ、たい、がぁ、ぁ、もぉ、ぁ、きちゃ、ぁ、ん、ぁ、なみ、ぁ、きちゃぅ、ぁ、ぁ」
抱き着く聖の肩に噛みつくように唇を寄せ舐めながら突き上げていれば、身体の奥からいつもの快楽の波が来ると訴える。いつになくキュウキュウと締め付けてくるから、そろそろかとは思っていたけど、相変わらず気持ちがいい。
「そのまま呑まれろ。いくらでもくれてやるから」
肩を抱きしめながら、潤んだその瞳を見ながら言ってやれば
「ん、ぁ、なか、ぁ、ほしぃ、ぁ、ぁ、たぃ、が、の、ぁ、ほしぃ、ぁ、ん、ぁ」
へにゃって嬉しそうに笑いながら訴えてくる。
「あぁ、今夜はくれてやるから、中で感じろ」
肩を抱いたまま腰を掴んで、逃げれないようにしながら突き上げていけば
「ぁ、ぁ、たぃ、がぁ、もぉ、ぁ、ダメっ、ぁ、ぁぁぁ、ぅん、ぁぁ」
「っ、くっ」
俺の背に幾つもの筋を作りながらその身体を痙攣させながらぎゅうと喰いちぎらん勢いで締め付けいった。俺も聖の中へと吐き出した。
「ん、ぁ、あっぃ、けど、ぁ、きも、ち、ぃぃ、ぁ、たい、が、の、きもち、ぃぃ、ね」
俺の身体に凭れながら自分の腹に手を当てて嬉しそうに言う。
「まだ、子作りはしねぇぞ」
そこだけはハッキリと言っておこう。まぁ、中に出してんだからなに言ってやがるって言われそうだがな。
「けちぃ」
なんて文句を言う。
「今はまだ作らねぇよ。もう少し先になったらな」
そんな聖にそう約束をしてやれば
「うん」
嬉しそうに笑う。俺はそんな聖にそっとキスをした。
本当は気がついてる。最近、聖が不安定になってるのを…
それはあいつが親に捨てられた日が近付いてきてるから…
だから、予定外の発情が起こる回数が増えてるのを俺は知っている。
聖自身が気が付いていない精神の不安定。
「ゆい、もう1回しようか?」
俺に凭れてる聖の耳元で囁くように聞けば
「んっ、して?大我、が、欲しよ、俺」
俺の首に腕を回し自分からキスをしてきた。俺はそのキスを受け止めながら聖の身体をそっと押し倒したのだった。
キスよりもその先へ…
2人の愛を確かめるために…
Fin
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