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32話
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神谷の禁止令が解除されて、1週間が過ぎた。聖と永尾に接触しないまま更に1週間が過ぎ、俺はある決断をするために風紀委員室に委員全員を集めた。
今日は神谷にとっては最後の日。最後の挨拶をしに来た。それと同時に俺自身も。
「今日は、みんなに集まってもらってすまない。今日はみんなに話がるのでよく聞いてもらいたい」
俺の言葉にみんなが頷く。
「本日付で、俺、神尾大我と神谷静哉の退任を決定する。よって、委員長には間宮慎治を副委員長には町元貴一を任命する。そして、満期終了まで、救護班総括には三条穣一に対応してもらうが、その後、救護班総括には鬼島丈也を任命する」
俺はみんなの前で自分たちの退任と新任の三人を紹介する。それを聞き、部屋の中がザワザワとする。
そう、これは俺たちの中では決まっていたことで、委員長、副委員長、総括の引き継ぎは既に終えている。ただ、役職のついていない他の委員たちには、満期前に退任するとは伝えていなかったのだ。
混乱を招かないためと、外部に情報をもらさないためである。
「神谷、最後の挨拶をしてくれるか?」
俺の言葉に頷き
「この1ヶ月半、みんなには僕自身のことで迷惑をかけて本当にごめんなさい。ものすごく助けてもらってこうして、僕のわがままも受け入れてもらってありがとうございます。本当に今までありがとうございました。後任の町元にはちゃんと教えてやれなくてごめん。でも、町元ならやれるって思うから頑張って欲しい。みんなも、新しい委員長たちを助けてあげてください」
自分の気持ちを口にして頭を下げた。
「三条、満期までまだ少しあるがお前も頼む」
俺は三条にも声をかけた。
「救護班、班長、班員共に色々と助けてもらってありがとう。お前たちが頑張ってくれたおかげで、俺は総括としてやってくることができた。本当にありがとう。後任の鬼島には俺の知識をキッチリ叩き込んであるので、鬼島を助けながら頑張っていて欲しいと思う。今までありがとう」
三条もみんなに頭を下げた。
神谷のときも、三条のときも部屋の中に拍手が起こる。
「間宮、町元、鬼島お前たちも挨拶をしてくれ」
新任の3人を指名すれば3人が顔を見合わせ小さく頷く。
「神尾委員長、俺たちの新任の挨拶は三条総括が退任するときにします。それに、委員長も副委員長も、退任はしてもまだ風紀委員としての席はあるので、お二人が他の先輩たちと辞められるときに改めて俺たちは挨拶させてもらいます」
間宮がそうはっきりという。他の2人もうんうんと頷いた。
この3人にとって決定事項なんだろう。
「わかった。3人がそれでいいなら俺は何も言わない。3人の意思を尊重する」
俺が言えば3人が頭を下げた。
「なら、最後は俺だな。今まで俺のわがままに付き合ってくれてありがとう。特に第2の性に関してのシステムを完成させるのにも俺個人の私情があったわけだし、それに反発することなく協力してくれて本当に助かった、ありがとう。ベータ組、三条総括率いる救護班。第2の性に関しては特に対応がよくて助けられた本当にありがとう。救護班が校医たちと連携して行動してくれたおかげで、覚醒した生徒たちが混乱することもなくやってこれた。本当にありがとう。オメガ組、神谷副委員長率いるケア班。被害者の心のケア、覚醒者の心のケアなどの対応は自分たちの経験も含め、被害者や、覚醒者の心に寄り添って対応してくれて助かった、ありがとう。ケア班が対応してくれたおかげで、自棄になったりとかする生徒もいなくて、本当に助かったありがとう。そして最後、アルファ組、お前たちは主に肉体労働系を担ってもらって本当に助かった、ありがとう。俺の代わりに錦城他、各班の班長の指示に従いよく動いてくれたありがとう。お前たち全員の協力があったおかげで、大きな事故も事件もなくここまでやってくることができた本当にありがとう。まだ、最後に大きなイベント先輩たちを送り出す卒業式が残っているが、気を抜かず今まで通り頑張って欲しいと思う。俺自身のわがままで、満期前に退任するが、俺も神谷同様に満期まではこの場所に席があるので、それまではよろしく頼む。そして、新しい委員長、副委員長、総括を助けていってやって欲しいと思う。本当に今までありがとう」
俺はみんなに深々と頭を下げる。
「こちらこそありがとうございました。委員長、副委員長、まだ早いですが総括、お疲れさまでした」
そんな労いの言葉と拍手が俺たちに届いた。
「よし、話はこれで終わりだ。各自、各々の持ち場に戻ってくれ」
俺のこの言葉でみんなが移動をしていく。俺は溜め息をつき
「神谷もう少しだけ待っててくれ」
神谷に声をかけると
「大丈夫です。委員長の最後の仕事をしてください」
小さく笑いながら言ってくれた。
「間宮、頼みがあるんだがいいか?」
俺からの最後の頼みだ。
「はい、大丈夫です」
間宮はすぐに返事をくれた。
「明日、生徒会室に挨拶をしに行くときに伝言を頼みたい」
「伝言ですか?」
俺の言葉に不思議そうな顔をする。
「あぁ、聖生徒会長には生徒会が終わったら校医2人の所へ来て欲しいと、永尾副会長にはこの手紙を渡して欲しい」
間宮に聖への伝言と永尾への手紙を渡す。
「わかりました。ですが、お2人はどうしたと聞かれた場合どう返事をすればいいのでしょうか」
手紙を受け取った間宮の言葉に
「そんなの簡単だ。神尾は校医2人による1週間の面会謝絶、神谷も1週間は面会禁止と伝えればいい」
「おい、三条…」
三条がそんなことを言い出した。
「わかりました。そう伝えます」
「ちょっと待て間宮。真に受けるなって」
三条の言葉にあっさり返事をする間宮に慌てるが
「悪いな神尾。これは本当に校医2人から救護班総括である俺への伝言なんだ。すべて終わったら神尾は1週間の面会謝絶で誰にも会わせない。神谷も同様に1週間は面会禁止にすると、風紀と生徒会顧問2人の同意の元での決定事項だ」
三条はあっさり言ってのける。
ってかあの人たちはいつの間に…。
俺の知らない所で顧問同士がコソコソと話し合ったんだろうな…。
本当に…。
今日は神谷にとっては最後の日。最後の挨拶をしに来た。それと同時に俺自身も。
「今日は、みんなに集まってもらってすまない。今日はみんなに話がるのでよく聞いてもらいたい」
俺の言葉にみんなが頷く。
「本日付で、俺、神尾大我と神谷静哉の退任を決定する。よって、委員長には間宮慎治を副委員長には町元貴一を任命する。そして、満期終了まで、救護班総括には三条穣一に対応してもらうが、その後、救護班総括には鬼島丈也を任命する」
俺はみんなの前で自分たちの退任と新任の三人を紹介する。それを聞き、部屋の中がザワザワとする。
そう、これは俺たちの中では決まっていたことで、委員長、副委員長、総括の引き継ぎは既に終えている。ただ、役職のついていない他の委員たちには、満期前に退任するとは伝えていなかったのだ。
混乱を招かないためと、外部に情報をもらさないためである。
「神谷、最後の挨拶をしてくれるか?」
俺の言葉に頷き
「この1ヶ月半、みんなには僕自身のことで迷惑をかけて本当にごめんなさい。ものすごく助けてもらってこうして、僕のわがままも受け入れてもらってありがとうございます。本当に今までありがとうございました。後任の町元にはちゃんと教えてやれなくてごめん。でも、町元ならやれるって思うから頑張って欲しい。みんなも、新しい委員長たちを助けてあげてください」
自分の気持ちを口にして頭を下げた。
「三条、満期までまだ少しあるがお前も頼む」
俺は三条にも声をかけた。
「救護班、班長、班員共に色々と助けてもらってありがとう。お前たちが頑張ってくれたおかげで、俺は総括としてやってくることができた。本当にありがとう。後任の鬼島には俺の知識をキッチリ叩き込んであるので、鬼島を助けながら頑張っていて欲しいと思う。今までありがとう」
三条もみんなに頭を下げた。
神谷のときも、三条のときも部屋の中に拍手が起こる。
「間宮、町元、鬼島お前たちも挨拶をしてくれ」
新任の3人を指名すれば3人が顔を見合わせ小さく頷く。
「神尾委員長、俺たちの新任の挨拶は三条総括が退任するときにします。それに、委員長も副委員長も、退任はしてもまだ風紀委員としての席はあるので、お二人が他の先輩たちと辞められるときに改めて俺たちは挨拶させてもらいます」
間宮がそうはっきりという。他の2人もうんうんと頷いた。
この3人にとって決定事項なんだろう。
「わかった。3人がそれでいいなら俺は何も言わない。3人の意思を尊重する」
俺が言えば3人が頭を下げた。
「なら、最後は俺だな。今まで俺のわがままに付き合ってくれてありがとう。特に第2の性に関してのシステムを完成させるのにも俺個人の私情があったわけだし、それに反発することなく協力してくれて本当に助かった、ありがとう。ベータ組、三条総括率いる救護班。第2の性に関しては特に対応がよくて助けられた本当にありがとう。救護班が校医たちと連携して行動してくれたおかげで、覚醒した生徒たちが混乱することもなくやってこれた。本当にありがとう。オメガ組、神谷副委員長率いるケア班。被害者の心のケア、覚醒者の心のケアなどの対応は自分たちの経験も含め、被害者や、覚醒者の心に寄り添って対応してくれて助かった、ありがとう。ケア班が対応してくれたおかげで、自棄になったりとかする生徒もいなくて、本当に助かったありがとう。そして最後、アルファ組、お前たちは主に肉体労働系を担ってもらって本当に助かった、ありがとう。俺の代わりに錦城他、各班の班長の指示に従いよく動いてくれたありがとう。お前たち全員の協力があったおかげで、大きな事故も事件もなくここまでやってくることができた本当にありがとう。まだ、最後に大きなイベント先輩たちを送り出す卒業式が残っているが、気を抜かず今まで通り頑張って欲しいと思う。俺自身のわがままで、満期前に退任するが、俺も神谷同様に満期まではこの場所に席があるので、それまではよろしく頼む。そして、新しい委員長、副委員長、総括を助けていってやって欲しいと思う。本当に今までありがとう」
俺はみんなに深々と頭を下げる。
「こちらこそありがとうございました。委員長、副委員長、まだ早いですが総括、お疲れさまでした」
そんな労いの言葉と拍手が俺たちに届いた。
「よし、話はこれで終わりだ。各自、各々の持ち場に戻ってくれ」
俺のこの言葉でみんなが移動をしていく。俺は溜め息をつき
「神谷もう少しだけ待っててくれ」
神谷に声をかけると
「大丈夫です。委員長の最後の仕事をしてください」
小さく笑いながら言ってくれた。
「間宮、頼みがあるんだがいいか?」
俺からの最後の頼みだ。
「はい、大丈夫です」
間宮はすぐに返事をくれた。
「明日、生徒会室に挨拶をしに行くときに伝言を頼みたい」
「伝言ですか?」
俺の言葉に不思議そうな顔をする。
「あぁ、聖生徒会長には生徒会が終わったら校医2人の所へ来て欲しいと、永尾副会長にはこの手紙を渡して欲しい」
間宮に聖への伝言と永尾への手紙を渡す。
「わかりました。ですが、お2人はどうしたと聞かれた場合どう返事をすればいいのでしょうか」
手紙を受け取った間宮の言葉に
「そんなの簡単だ。神尾は校医2人による1週間の面会謝絶、神谷も1週間は面会禁止と伝えればいい」
「おい、三条…」
三条がそんなことを言い出した。
「わかりました。そう伝えます」
「ちょっと待て間宮。真に受けるなって」
三条の言葉にあっさり返事をする間宮に慌てるが
「悪いな神尾。これは本当に校医2人から救護班総括である俺への伝言なんだ。すべて終わったら神尾は1週間の面会謝絶で誰にも会わせない。神谷も同様に1週間は面会禁止にすると、風紀と生徒会顧問2人の同意の元での決定事項だ」
三条はあっさり言ってのける。
ってかあの人たちはいつの間に…。
俺の知らない所で顧問同士がコソコソと話し合ったんだろうな…。
本当に…。
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