腐女子 異界で悶絶する【改訂版】

お付き合い編 最終章４ R－１８ ５P有りかも

　


　「おれを忘れるなよ……愛してる。カナ」

　あれ、やばい、この声！

　知ってるよ、もちろん……。

　案の上、麗しの美形王子フェリスが後ろから抱きついてきた。

　ええ、半身裸ではないですか？ 
　うわー、強烈に色っぽい。

　でも、待て。他にも視線を感じた……。

　えっと思って、足元みたら、ヴァンがベットに肘をつけて、こちらをニマニマ見てくるではないか？

　あれあれ……どうなってんだ。
　ヴァンもなんだか、ラフな格好をしている。

　「カナ、今日、みんなと婚約したよね～」
　「あ、はい……そうなりますね」
　「ということさぁー、今日から、実はベットみんなと一緒でもオッケーになりました！！」

　忍がちょっとはしゃぎながら、アナウンスする。

　ええええ？？？？

　「まあね、最初からは無理かもしれないけど……そうね、徐々に慣らさないとね。みんなとのセックス」

　どう返答していいかわからないでいると、ヴァンが口を挟む。

　「そうだ。カナ。お前はいつも夜は忍と一緒だ。俺たちの身にもなってみろ。お前に触れない夜が永遠に続くんだ。かなりきつい」

　今度は後ろから抱きしめられながら、フェリスが話す。

　「そうだよ。カナ。どんだけ、俺たちを苦しめるんだ。もう、忍が来ていいと許可をくれたんだ。しかも、お前は俺たちの婚約者だ。俺たちも夜、お前を守り愛する権利があるし……」

　ひょえーーーーっ。

　確かにみんな大好き。
　愛している。
　結婚したいぐらい大好きになってしまった。
　だが、あのデロデロを一気にこの人たちから、受ける余裕が私にはあるだろうか？？？？

　そんな中、浴室のドアがバッと開いて、上半身裸のケヴィンが入ってくる。

「あれ？ みんな。もしかして、もう始めちゃったの？ おれを抜きに？？」

　カナが驚いて、

「え、ケヴィンまで！　え、なに……始めていない！ 始めていない！」と連呼する。
「あの、でもこのベット小さいし、みんなで寝られないよ。無理だし……」とボソッと言ってしまった。

　イケなかった。そんな言葉。

　フェリスがその言葉を待っていましたと言って、私を持ち上げる。
　そして、隣に続くドアを開ける。
　ちょっと待って。いつの間にこんなドア？？

　そのドアを開いて驚いた。
　今の部屋の倍以上あるところに、キングサイズのベットが４つ置いてある！
　修学旅行？とか思うレベルではない。
　なにせゴージャスな四柱式ベットが４台並んでいるのだ。

　「あ、、あのこれは？？？」
　「まあ、寝相が悪そうなヴァンを考えてだな……一応、ベット４つ用意してみた」

　まじ！
　あ、あの工事！ もしかして、これを見越していたか！？

　「まあ、もしかしら、これから４人でカナのこと愛しちゃうかもしれないし……一応、用意しておいた」

　ああああっっと声がでない。

　考えてみた。
　あのプロポーズの時……うれしくて『はい』って言っちゃったけど、４人まとめてベットインとは考えていなかった。

　「あ、あのーーーやっぱりあの婚約は……考え」
と言った瞬間、フェリスに唇を奪われる。

　「カナ。遅いよ。それ……もうみんなカナの婚約者だ」

　そして、その唇が離れた瞬間、ヴァン、ケヴィンと次々に唇を奪われる。なぜか忍だけは、ソファに座りながら、ニコニコと私たちを見守っている。３人の男たちがその巨大キングベットに私を下ろし始めた。

　え……ちょっと……待ってくれ……。

　そんな心の声とは全く反対に状況は進んで行く。