魔王様との生活は……

魔王様と非日常

家庭教師さん！

　朝は、起こすために使った魔法とはいっても怒らせて業務に行ってしまった。まぁ、ちょっとぐらいは……悪いと思うけど俺なりに頑張っただけなのにとも思ってしまう。

　朝食を一人で食べ終えた後は、勉強をしなくてはならなかった。

　『トン、トン、トン』

　一人きりの部屋に響く音。

　「失礼します。友希様、勉強する時間です。友希様に教える先生を連れてきました。」

　ルイが言った後ろにはルイと同じぐらいの身長の男性がいた。

　「はじめまして、友希様。」

　男性の声はイケボだと思う……俺的に。

　「は、はじめまして。友希です。」

　一応、自己紹介すると男性はニコリと微笑んでいる。

　「では、私は失礼します。」

　そう言って、ルイは出て行ってしまった。

　「…………。」

　「…………。」

　どちらも黙ってしまった。

　「ぁ、あのー。私の名前はテリー・アルフィーと言います。よろしくお願いします。」

　ご丁寧な挨拶をしている。

　「うん、よろしく。アルフィーでいい？」

　「はい、アルフィーで大丈夫です！」

　キラキラした目で話すアルフィー。

　「勉強って何すればいいの？」

　アルフィーは少し考えてこう言った。

　「主に魔法、作法、一般的な学力ですね。」

　さらっと言っているが、俺は勉強が好きではない！まず、やりたくない。さて、どうやって逃げるかなぁ？

　「あっ！後、魔王様から逃げたら……生きていられると思うな！だそうです。」

　……逃げられないじゃん。はぁー。やるしかないのか。

　「わかった、逃げないよ。」

　「そう言ってもらえて良かったです！では、早速やりましょう！」

　「うん、何から？」

　不安も少しあるので聞いてみる。

　「そうですね。えっとー魔法からいきましょう！」

　やばい……一番の難関にあたってしまった感じがするような……。

　「お願いしますー」

　メガネをクイッと上げると家庭教師モードになった。

　「では、魔法についての説明からいきますね。まぁ、ゆっくりやりましょうね。」

　ニコニコ微笑みながら言うアルフィー。

　「うん、がんばるよー！」