魔王様との生活は……

はじまり

日常

　今日も晴天で心地よい風が吹いていた。
　
　だから、こんなことになるなんて思ってもいなかった。
　

　俺はいつもと変わらない日常を送っていた。

　朝起きてご飯を食べたり、勉強したり、ケンカしたりと……まぁ不良だが俺なりの日常を過ごしていた。

　そして、いつものようにケンカをした。

　そのケンカをたまたま警官に見つかってしまった。

　常習犯ということもあり長々と説教をされた。
　
　親のいない俺は引き取る人がいないので国の方で補助してもらっている。

　補助してもらったら帰って寝る……そんな日々だった……。

　なのに……。今日は城に呼び出された。

　俺自身も驚いていると同時に追い出されるのでは？と頭に浮かんでくる。

　しかし、違ったようだ……。真剣で少し、怖い顔で話しているのは王様だ。

　「すまない。どうしても、君じゃないとダメなんだ。分かってくれるかね？」

　そんな風に淡々と言ってくる王様。

　「ふぅー。内容によってじゃないの？」

　「内容だね……。魔王様は知っているよね？」

　どこか悲しそうに話す王様だった。

　「知ってるよ！」

　「魔王様から人質を要求された。そこで君の名が上がったんだ。なってはくれないかね？」

　「魔王様ね……。（笑）いいよ、いいよ！」

　「明日、午後6時にここに来てくれ。」

　「うん、わかったよ！」