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4章 アフターケア
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それから三人はさらにジェームズの部屋をあさってみたが、パスワードの手がかりになるようなものは、やはり見つからなかった。
「……では、こうしましょう、清川さん。このパソコンを一晩、僕に預けてもらえませんか。専用のソフトでパスワードを解析してみます」
「そんなことができるんですか。ぜひお願いします」
小百合の返事は早かった。うさんくさい男のうさんくさいお仕事内容に疑問を感じないのだろうか。
その後、ウロマはふらりとキッチンのほうに行った。灯美もあわてて後を追ったが、特に変わったところはなさそうだった。よく掃除が行き届いたきれいな台所で、調味料の棚にはハーブやスパイスなどがたくさん並んでいた。また、流しの下にはツナやチキンスープの缶詰が置いてあり、冷蔵庫の隣には、マカダミアナッツの空き缶が山積みになっていた。
「ジミーの主食だったんです、これ」
「マカダミアナッツが?」
「ええ。ジミーは糖質制限をしていたんです。だから、ご飯やパンの代わりにこれを食べていたんです」
「あ、それ知ってます、私! 糖質制限ってダイエットにいいんですよね?」
自分に興味のある話題になったので、すかさず口をはさむ灯美だった。
「つまり、ヒロセさんはダイエットをしていたってことですよね? あ、もしかして、それがうまくいかなくて、悩んでいたのかも――」
「いえ、別に彼は減量をしていたわけではないんです」
と、またしても小百合は名探偵灯美の推理を否定した。即座に。
「ジミーの糖質制限は、あくまで健康のためだって言っていました」
「そもそも太ってないですよねえ、ヒロセさんは。灯美さんも、彼の写真は見たでしょう? ダイエットが必要な体型に見えましたか、彼が?」
「い、いえ、そんなふうには……」
またしても歯軋りする灯美であった。なぜこの男は人の推理が空振りに終わったところですかさず追い討ちしてくるのか。
「でも先生、健康のためにご飯やパンを食べないってあるんですか?」
「ありますよ。欧米では比較的よく知られた健康法です。ケトジェニックといってね。まあ、それが本当に健康によいのかは、学者の間でも意見が分かれるところですけどね」
「ふうん? 海外ではそうなんですね……」
世界の広さをちょっと実感した灯美であった。
その後、三人はキッチンを出てリビングを見て回った。そこも、変わったところは特にないようだった。リビングの中央の壁際に薄型の大きなテレビが置かれていて、その前にローテーブルとソファのセット、横にはビデオテープやDVDなどを収納した棚があった。
「これはヒロセさんのコレクションですか?」
「ええ。元はジミーのおじいさんのものだったらしいんです。彼が大学に入学してすぐにおじいさんが亡くなったので、形見分けで譲り受けたそうなんです」
「アメリカからわざわざ送ってもらったんですか?」
「はい。ジミーも子供のころ、この作品をよく見ていて好きだったそうなので。お葬式の日に、彼の大学時代の友達だったという人と話をしましたが、学生時代にも、よくこれを日本の友達と見ていたそうです」
「ほほう。なかなか目利きの方たちですね。古い作品だというのに」
ウロマはふと、収納棚のガラス戸を開け、中からビデオテープをひとつ取り出した。日本の古いアニメ作品のようだった。制作されたのは平成初期だ。パッケージにはメインキャラクターと思しき三人の人物のイラストと、ロボットが描かれている。
「先生、それって、ロボットアニメですか?」
「厳密には違いますね。この作品のロボットは、あくまで主人公の変身装置と乗り物に過ぎません。これはヒーローに変身した主人公が、ロボットの背中の上に乗って、ランスを振り回して戦う作品なのです。つまり、ジャンルとしてはヒーローモノになります」
「く、詳しいんですね……」
「まあ、有名な作品ですからね。一般常識のようなものです。それに、僕としてはこれよりも、初代のシリーズのほうが好きですね。アフロ頭の宇宙人の同僚キャラが実にいい味を出していました。人気がなかったのか、半年で打ち切りエンドだったのが本当に残念です。テコ入れのように途中から登場したマスコットキャラが全然かわいくなかったのが、敗因だったんでしょうかねえ」
「いや、そこまで説明しなくていいです」
なにこの人、急に古いアニメのことペラペラ話しはじめちゃって。きもい。
「ジミーが亡くなった日の朝、口論のきっかけになったのはそのビデオテープの一つなんです。私には価値がよくわからないんですけど、やっぱりすごく貴重なものなんでしょうか?」
「いえ、そこまでは。ここにあるのはレンタル落ちのVHSだと思われますが、ヒット作品なので、市場に出回っている数も多いですし、後になってDVDやブルーレイのセットも発売されましたからね。一つ踏んづけてダメにしたところで、それが自殺の動機にはならないと思いますよ。どんなマニアでもね」
「そ、そうですか……」
小百合も若干、ウロマの謎の知識に引き気味のようだ。
「ところで、清川さんは、ヒロセさんと一緒にこれを鑑賞されたことはないのですか? ここにはVHSだけではなく、DVD版もブルーレイ版もそろっているようですが」
「実は、ジミーがここでくつろいでいるときに、私のほうから一緒に見ようと言った事があったのです。ずっと飾ってあるものなので、どういう内容なのか気になって。でも、そのときはダメだって断られてしまいました。絵が今のアニメと違って雑だから見れたものじゃないって言われて」
「まあ、確かに、作画は非常に不安定な作品でしたね。毎回、キャラクターの顔が違うと言われたほどです。総集編もしょっちゅうでした」
と、軽く笑いながらウロマは説明した。
その後、三人は小百合の部屋や洗面所など、さらに家中を見て回ったが、ジェームズの死因の手がかりになるようなものは何も見つけられなかった。
「清川さん、もう一度確認しておきたいのですが、ヒロセさんは亡くなった日の前日は、お仕事で家にいなかったのですね?」
「はい。ジミーが帰ってきたのは明け方でした」
家の中をうろうろしながら、小百合はウロマに答えた。
「明け方? 確かその日は日曜日だったと聞きましたが、そんな日に明け方までお仕事されていたのですか?」
「そのころは、ジミーの仕事はすごく忙しかったらしいのです。だから、休日出勤はザラで、仕事から帰ってくる時間もまちまちでした。もちろん、休日出勤のあとは、しっかり代休をもらっていましたし、亡くなった日も、休みだったはずなのですが……」
「なるほど。それは大変な生活ですね」
やがて、ウロマは灯美とともに小百合の家を出た。ジェームズのノートパソコンを調べて、また明日来る、と小百合に伝えて。
「先生、もう手がかりはそれしかなさそうですけど、本当に一晩でパスワードを割り出せるんですか?」
帰り道、灯美はウロマにたずねた。彼はノートパソコンが入ったナイロン製のかばんを持っている。
「手がかりがこれしかなさそう? いったい何を言ってるんですか、灯美さん?」
ウロマは灯美ににやりと笑って答えた。
「二人の家を調べて、僕にはもうほとんど原因がわかったようなものに思えましたけどね」
「え、どこが?」
「あれとかこれとかそれとか」
「わかんないですよ、そんな言い方!」
そもそも、人の部屋からお菓子をパクって、アニメの無駄知識披露していただけだろう、この男は。
「だいたい、もう原因がわかってるなら、なんでわざわざヒロセさんのノートパソコンを持ち帰って調べるんですか? 今すぐ清川さんに話してあげればいいじゃないですか」
「それはできない話なんですよねえ、これが」
「だから、どういう意味なんですか?」
「まあ、詳しくは明日お話しますよ」
結局、その日はそれ以上のことは何も教えてもらえなかった。
「……では、こうしましょう、清川さん。このパソコンを一晩、僕に預けてもらえませんか。専用のソフトでパスワードを解析してみます」
「そんなことができるんですか。ぜひお願いします」
小百合の返事は早かった。うさんくさい男のうさんくさいお仕事内容に疑問を感じないのだろうか。
その後、ウロマはふらりとキッチンのほうに行った。灯美もあわてて後を追ったが、特に変わったところはなさそうだった。よく掃除が行き届いたきれいな台所で、調味料の棚にはハーブやスパイスなどがたくさん並んでいた。また、流しの下にはツナやチキンスープの缶詰が置いてあり、冷蔵庫の隣には、マカダミアナッツの空き缶が山積みになっていた。
「ジミーの主食だったんです、これ」
「マカダミアナッツが?」
「ええ。ジミーは糖質制限をしていたんです。だから、ご飯やパンの代わりにこれを食べていたんです」
「あ、それ知ってます、私! 糖質制限ってダイエットにいいんですよね?」
自分に興味のある話題になったので、すかさず口をはさむ灯美だった。
「つまり、ヒロセさんはダイエットをしていたってことですよね? あ、もしかして、それがうまくいかなくて、悩んでいたのかも――」
「いえ、別に彼は減量をしていたわけではないんです」
と、またしても小百合は名探偵灯美の推理を否定した。即座に。
「ジミーの糖質制限は、あくまで健康のためだって言っていました」
「そもそも太ってないですよねえ、ヒロセさんは。灯美さんも、彼の写真は見たでしょう? ダイエットが必要な体型に見えましたか、彼が?」
「い、いえ、そんなふうには……」
またしても歯軋りする灯美であった。なぜこの男は人の推理が空振りに終わったところですかさず追い討ちしてくるのか。
「でも先生、健康のためにご飯やパンを食べないってあるんですか?」
「ありますよ。欧米では比較的よく知られた健康法です。ケトジェニックといってね。まあ、それが本当に健康によいのかは、学者の間でも意見が分かれるところですけどね」
「ふうん? 海外ではそうなんですね……」
世界の広さをちょっと実感した灯美であった。
その後、三人はキッチンを出てリビングを見て回った。そこも、変わったところは特にないようだった。リビングの中央の壁際に薄型の大きなテレビが置かれていて、その前にローテーブルとソファのセット、横にはビデオテープやDVDなどを収納した棚があった。
「これはヒロセさんのコレクションですか?」
「ええ。元はジミーのおじいさんのものだったらしいんです。彼が大学に入学してすぐにおじいさんが亡くなったので、形見分けで譲り受けたそうなんです」
「アメリカからわざわざ送ってもらったんですか?」
「はい。ジミーも子供のころ、この作品をよく見ていて好きだったそうなので。お葬式の日に、彼の大学時代の友達だったという人と話をしましたが、学生時代にも、よくこれを日本の友達と見ていたそうです」
「ほほう。なかなか目利きの方たちですね。古い作品だというのに」
ウロマはふと、収納棚のガラス戸を開け、中からビデオテープをひとつ取り出した。日本の古いアニメ作品のようだった。制作されたのは平成初期だ。パッケージにはメインキャラクターと思しき三人の人物のイラストと、ロボットが描かれている。
「先生、それって、ロボットアニメですか?」
「厳密には違いますね。この作品のロボットは、あくまで主人公の変身装置と乗り物に過ぎません。これはヒーローに変身した主人公が、ロボットの背中の上に乗って、ランスを振り回して戦う作品なのです。つまり、ジャンルとしてはヒーローモノになります」
「く、詳しいんですね……」
「まあ、有名な作品ですからね。一般常識のようなものです。それに、僕としてはこれよりも、初代のシリーズのほうが好きですね。アフロ頭の宇宙人の同僚キャラが実にいい味を出していました。人気がなかったのか、半年で打ち切りエンドだったのが本当に残念です。テコ入れのように途中から登場したマスコットキャラが全然かわいくなかったのが、敗因だったんでしょうかねえ」
「いや、そこまで説明しなくていいです」
なにこの人、急に古いアニメのことペラペラ話しはじめちゃって。きもい。
「ジミーが亡くなった日の朝、口論のきっかけになったのはそのビデオテープの一つなんです。私には価値がよくわからないんですけど、やっぱりすごく貴重なものなんでしょうか?」
「いえ、そこまでは。ここにあるのはレンタル落ちのVHSだと思われますが、ヒット作品なので、市場に出回っている数も多いですし、後になってDVDやブルーレイのセットも発売されましたからね。一つ踏んづけてダメにしたところで、それが自殺の動機にはならないと思いますよ。どんなマニアでもね」
「そ、そうですか……」
小百合も若干、ウロマの謎の知識に引き気味のようだ。
「ところで、清川さんは、ヒロセさんと一緒にこれを鑑賞されたことはないのですか? ここにはVHSだけではなく、DVD版もブルーレイ版もそろっているようですが」
「実は、ジミーがここでくつろいでいるときに、私のほうから一緒に見ようと言った事があったのです。ずっと飾ってあるものなので、どういう内容なのか気になって。でも、そのときはダメだって断られてしまいました。絵が今のアニメと違って雑だから見れたものじゃないって言われて」
「まあ、確かに、作画は非常に不安定な作品でしたね。毎回、キャラクターの顔が違うと言われたほどです。総集編もしょっちゅうでした」
と、軽く笑いながらウロマは説明した。
その後、三人は小百合の部屋や洗面所など、さらに家中を見て回ったが、ジェームズの死因の手がかりになるようなものは何も見つけられなかった。
「清川さん、もう一度確認しておきたいのですが、ヒロセさんは亡くなった日の前日は、お仕事で家にいなかったのですね?」
「はい。ジミーが帰ってきたのは明け方でした」
家の中をうろうろしながら、小百合はウロマに答えた。
「明け方? 確かその日は日曜日だったと聞きましたが、そんな日に明け方までお仕事されていたのですか?」
「そのころは、ジミーの仕事はすごく忙しかったらしいのです。だから、休日出勤はザラで、仕事から帰ってくる時間もまちまちでした。もちろん、休日出勤のあとは、しっかり代休をもらっていましたし、亡くなった日も、休みだったはずなのですが……」
「なるほど。それは大変な生活ですね」
やがて、ウロマは灯美とともに小百合の家を出た。ジェームズのノートパソコンを調べて、また明日来る、と小百合に伝えて。
「先生、もう手がかりはそれしかなさそうですけど、本当に一晩でパスワードを割り出せるんですか?」
帰り道、灯美はウロマにたずねた。彼はノートパソコンが入ったナイロン製のかばんを持っている。
「手がかりがこれしかなさそう? いったい何を言ってるんですか、灯美さん?」
ウロマは灯美ににやりと笑って答えた。
「二人の家を調べて、僕にはもうほとんど原因がわかったようなものに思えましたけどね」
「え、どこが?」
「あれとかこれとかそれとか」
「わかんないですよ、そんな言い方!」
そもそも、人の部屋からお菓子をパクって、アニメの無駄知識披露していただけだろう、この男は。
「だいたい、もう原因がわかってるなら、なんでわざわざヒロセさんのノートパソコンを持ち帰って調べるんですか? 今すぐ清川さんに話してあげればいいじゃないですか」
「それはできない話なんですよねえ、これが」
「だから、どういう意味なんですか?」
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