【完結】白昼夢

九時せんり

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八百万の神

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神話の話を私は深く知りませんが天照大御神の話は知っていました。それと同時に日本には至る所に神様の子供がいるのだと漠然と考えさせられるようになりました。
家にいると妖精の声がしたのです。いえ、座敷わらしという方が日本では適切かもしれません。妖精たちは、私が買い物へ行くと私が出かける前に書き出した商品の名前を読み上げます。会計を待つとあれを買ってないこれは今日買うのか?と言う声がします。
そして最後におねだりをするのです。最近のおねだりはプリンでした。
神棚に供えるとキャッキャッと喜ぶ声がするのです。
妖精たちは食事の時、必ず言うことがありました。
「いただきますを言わないと泥棒さんなんだよ。命は天からの授かりものなんだから。」
この頃の私は彼に会うまで死にたくないと、その願いだけで生きるために食べていました。
魂が燃えるようにと言いますが私はとても身近に死を隠し持っていたのかもしれません。
彼と会えたら私の人生は始まるのではなく終わるのだ。
何故か漠然とそう感じられました。
そうして私達家族は神奈川へと引っ越しました。
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