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料理もできる後輩
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カーテンの隙間から漏れる日差しがまぶしい。
朝だ。
昨日どうしたんだっけ。
そうだ、のみすぎたんだった。
日差しを遮るべく持ち上げた、
腕さえ重たい
でも、たぶんまだ眠れる。
今日は土曜日だ。
土曜の午前中が、2番目に好きだな。
そう思いながら、寝返りをうつ。
『あぁ、起きました?』
『!!……なんで?』
『覚えてないですか?』
思い出そうと、頭を働かせるけど、頭痛がする。
二日酔いだ。
ところで君は
寝起きなのに……なんか眩しいね。
そう思ったことは言わないけれど。
とりあえず、状況報告が必要だ。
私はベットに正座する。
『送ってくれたんだよね?ありがとぅ。』
酔っぱらってすみませんと言うように、ペコリと頭をさげた。
かわいい後輩も、ベットにあぐらをかいた。
いえいえ、とんでもない、というように。
『送るだけのつもりだったんですけど……。』
『うんうん』
それなのに?どうしたかな?
『先輩が、寂しいよぅって。』
『………ほぅ』
『帰らないで?って』
『う……そ。』
『泣いてましたよ?』
『それは、さすがに、うそだよねぇ?』
かわいい後輩は、楽しそうに続ける。
でも、私は覚えていないのだ。
あながち嘘ともいい切れない。
そして、彼は覚えているのだ。一部始終を。
ふと、彼のスウェットに、目が行く。
『それ…』
『あぁ、先輩が出してくれました。』
男性用ですね?
彼氏のだったら、すみません。
まったくすみませんっていう顔ではないけど。
一応首はすくめた。
『あ、大丈夫。』
私は言う。
元彼氏のだから、大丈夫。と。
なにやってるんだろ。私。視線をおとすと、剥げたネイルの指先が見えた。
いやになる。
最高の土曜日、(午前中)なのに。。。
『先輩。』
『はい?』
呼ばれて顔をあげると、
かわいい後輩の、不細工な顔が視界に飛び込む。
『ふふっ』
もぅまたそれ。
『笑った。』
元気だして。
私の頭に、ポンポンと触れた。
私のかわいい後輩は、
気遣いもできるのだ。
なんてできた後輩なんだろう。
気を取り直して、顔をあげる。
『朝ごはんにしようか。』
『はい。』
寝室をでるとき、気がついた。私着替えてある。
『まさかだけど、着替えさせてくれたの?』
『いいぇ、先輩が自分でやってましたよ。』
お風呂にも入ってたし。
そう、よかった。
それをきいてホッとした。
のもつかの間。
リビングに入ると、昨日の服が脱ぎ散らかしてあり、絶句する。
『以外としっかりしてましたよ。酔ってても。』
落ち込む私の顔をのぞきこんで、彼が言う。
『そうかなぁ…』
穴があったら、入りたいって、こうゆうときに使うんじゃないかな。。。
両手で顔をおおう。
『先輩。』
『……はぁい。』
『スープ飲めますか?』
『飲めますが……』
なぜあるの?
作ってくれたの?
『はい。』
僕、結構料理すき。
というと手際よく準備を始める。
勝手にすみません、台所使ってしまって。
などと私にいいながら。
料理もできちゃうの?
私、君に教えられること何もないんじゃないかな?って思っちゃうよ。
かわいい後輩に、
座っててと言われて、
おとなしく席につく。
食器これつかってもいいですか?
パンもありました。
等々、よく動く彼をぼんやりと眺める。
自分の家に人がいるのは苦手だと思っていたけど。
相手によるんだなぁ。
今までの彼におもいを巡らせる。
そういえば、朝から料理をする人はいなかった。
『どうぞ~』
ランチョンマットにスープとパンが置かれる。
『いただきまぁす。』
スープは、すごくおいしかった。
五臓六腑に染み渡るって思ったけど、お年寄りみたいだから、言うのはやめた。
ふと向かいをみると、
スープを頬張る、かわいい後輩がいる。
汁が飛んでなくなりそうなくらい
ふぅーふぅーと冷ましている。
私のかわいい後輩は、
ものすごく猫舌みたい。
しばらく眺めていると、目があい
自然と見つめあう形になった。
後輩ははっとすると、
パパパッと両手で顔をかくした。
『…すみません。』
『え、どうした?』
『変顔するの忘れてました。』
『………朝からイケメン(笑)。』
私のかわいい後輩は、
土曜日の朝もイケメンなのだった。
朝だ。
昨日どうしたんだっけ。
そうだ、のみすぎたんだった。
日差しを遮るべく持ち上げた、
腕さえ重たい
でも、たぶんまだ眠れる。
今日は土曜日だ。
土曜の午前中が、2番目に好きだな。
そう思いながら、寝返りをうつ。
『あぁ、起きました?』
『!!……なんで?』
『覚えてないですか?』
思い出そうと、頭を働かせるけど、頭痛がする。
二日酔いだ。
ところで君は
寝起きなのに……なんか眩しいね。
そう思ったことは言わないけれど。
とりあえず、状況報告が必要だ。
私はベットに正座する。
『送ってくれたんだよね?ありがとぅ。』
酔っぱらってすみませんと言うように、ペコリと頭をさげた。
かわいい後輩も、ベットにあぐらをかいた。
いえいえ、とんでもない、というように。
『送るだけのつもりだったんですけど……。』
『うんうん』
それなのに?どうしたかな?
『先輩が、寂しいよぅって。』
『………ほぅ』
『帰らないで?って』
『う……そ。』
『泣いてましたよ?』
『それは、さすがに、うそだよねぇ?』
かわいい後輩は、楽しそうに続ける。
でも、私は覚えていないのだ。
あながち嘘ともいい切れない。
そして、彼は覚えているのだ。一部始終を。
ふと、彼のスウェットに、目が行く。
『それ…』
『あぁ、先輩が出してくれました。』
男性用ですね?
彼氏のだったら、すみません。
まったくすみませんっていう顔ではないけど。
一応首はすくめた。
『あ、大丈夫。』
私は言う。
元彼氏のだから、大丈夫。と。
なにやってるんだろ。私。視線をおとすと、剥げたネイルの指先が見えた。
いやになる。
最高の土曜日、(午前中)なのに。。。
『先輩。』
『はい?』
呼ばれて顔をあげると、
かわいい後輩の、不細工な顔が視界に飛び込む。
『ふふっ』
もぅまたそれ。
『笑った。』
元気だして。
私の頭に、ポンポンと触れた。
私のかわいい後輩は、
気遣いもできるのだ。
なんてできた後輩なんだろう。
気を取り直して、顔をあげる。
『朝ごはんにしようか。』
『はい。』
寝室をでるとき、気がついた。私着替えてある。
『まさかだけど、着替えさせてくれたの?』
『いいぇ、先輩が自分でやってましたよ。』
お風呂にも入ってたし。
そう、よかった。
それをきいてホッとした。
のもつかの間。
リビングに入ると、昨日の服が脱ぎ散らかしてあり、絶句する。
『以外としっかりしてましたよ。酔ってても。』
落ち込む私の顔をのぞきこんで、彼が言う。
『そうかなぁ…』
穴があったら、入りたいって、こうゆうときに使うんじゃないかな。。。
両手で顔をおおう。
『先輩。』
『……はぁい。』
『スープ飲めますか?』
『飲めますが……』
なぜあるの?
作ってくれたの?
『はい。』
僕、結構料理すき。
というと手際よく準備を始める。
勝手にすみません、台所使ってしまって。
などと私にいいながら。
料理もできちゃうの?
私、君に教えられること何もないんじゃないかな?って思っちゃうよ。
かわいい後輩に、
座っててと言われて、
おとなしく席につく。
食器これつかってもいいですか?
パンもありました。
等々、よく動く彼をぼんやりと眺める。
自分の家に人がいるのは苦手だと思っていたけど。
相手によるんだなぁ。
今までの彼におもいを巡らせる。
そういえば、朝から料理をする人はいなかった。
『どうぞ~』
ランチョンマットにスープとパンが置かれる。
『いただきまぁす。』
スープは、すごくおいしかった。
五臓六腑に染み渡るって思ったけど、お年寄りみたいだから、言うのはやめた。
ふと向かいをみると、
スープを頬張る、かわいい後輩がいる。
汁が飛んでなくなりそうなくらい
ふぅーふぅーと冷ましている。
私のかわいい後輩は、
ものすごく猫舌みたい。
しばらく眺めていると、目があい
自然と見つめあう形になった。
後輩ははっとすると、
パパパッと両手で顔をかくした。
『…すみません。』
『え、どうした?』
『変顔するの忘れてました。』
『………朝からイケメン(笑)。』
私のかわいい後輩は、
土曜日の朝もイケメンなのだった。
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