44 / 52
第44話 オッサン齢53歳にしてマンチキンになる 3
しおりを挟む
やっぱり、俺の戦闘スタイルとゴーレムはそうとう相性が良い。
ボスゴーレムも難なく撃破する。
そして、41階に侵入した。
このフロアは熱帯地域みたいな雰囲気だった。
湿度が高く、木が生い茂ってる。
川らしきものも見えている。
「あ、向こうにモンスター居ますね」
ゲートに向かうルートから少し離れるが、川の方向にモンスターがいるらしい。
「あー、これは多分当たりっすね」
「とりあえず、このフロアがどんなモンスターか確認しようか」
「そっすね」
そう言って笹かまがスタスタと川の方向に歩いて行った。
ザヴァーン!
大きな音がして川からとんでもないサイズのワニが出て来た。
あれブロック出来るのか?
「あー、ビッグフットクロコダイルっすね、スタンさせるんでトドメよろしくっす」
そう言うと、笹かまは事も投げにワニをスタンさせた。
慌てて近づいてトドメをさす。
「当たりだって分かったんで、少し無理してボスまでどうっすか?」
「俺は構わないが…」
そう言って、俺たちの後ろについて来ている、バイトのメンバーを見る。
バイトどころか、レベルが上がると言ってもタダ働きみたいなもんだ。
階を降りる毎に安全地帯も狭くなって行くし、危険度も上がって行く。
その緊張感もあって目に見えて疲労するスピードが上がって居る。
今も、経験値が入るにも関わらず5m以内まで近づいて来たものは居ない。
疲れているせいか、この瞬間を全員休憩にあてていた。
「あー、こっちの目標が達成しないとアイツらのレベリングも出来ないんで、早い分には文句言えないと思うんすよ」
「言われてみればそれもそうだが…」
正直、人を率いるみたいな行為には慣れていない。
どうにも、煮え切らない態度しか取れない。
「剣崎さんさえ良いなら、大丈夫っす。
おーい!予定変更してこのままボスまで行くっすよー」
「…」
誰も返事しない。
あからさまに嫌そうな顔をして居る人もチラホラ見える。
うーん、コミュニケーションを取るとか苦手だしなぁ。
思ったより稼げなさそうだから、下に降りてボスに当たる数を増やさないと間に合わないまであり得る。
返事は無いが文句も言われてないので、ここは嫌そうな顔には気づかなかったふりをしよう。
42階はデカいトカゲだった。
「あー、あれバジリスクっすね、近づくと石化されるっす」
「どうするんだ?」
「弱点属性氷なんで、逢真さんのブリッツジャベリンで一撃っすよ」
「ん?ジャベリンに氷なんて無いだろう?」
「何言ってんすか、混合魔法でアイスブリッツ覚えたじゃないっすか、普通にジャベリンで撃てるっすよ」
「え!そうなの!じゃあ、千紗頼めるかい?」
「はーい!」
千紗が遠投スキルを使って長距離からのブリッツジャベリンを打ち込む。
離れすぎていて経験値にならないが、石化はやられると回復が大変なので安全策で行くことにした。
「本当に一撃だな」
「そら、武芸百般っつーチート持ちっすからね!マジやべーっすよアレ」
43階は頭が2つある大蛇だ。
「ツインスネークって名前っすけど、一般的にはレッサーヒュドラっすね」
「なんで一般的な名前と正式名称の2つあるんだ?」
「そら、ヘビ倒したって言うより、ヒュドラ倒したって言った方がカッコいいからっすよ」
「…え!本当にそれだけの理由なのか?」
「そっすよ、探索者は見栄っ張り多いっすから」
「ところでアレもブロック出来る自信ないんだが」
「アレもジャベリンでいった方が良いっすね、ちょっと厄介なんで雷で痺れさせて氷でトドメが良いっす」
「だ、そうだ、千紗よろしく頼む」
っていうか、雷って痺れるんだ。
それすら知らなかった。
44階は亀だ。
「ダイヤモンドタートルっすね、動かない、硬い、なんで剣崎さんの担当っすね。
反射だけ気をつけるっす」
「アイテムの影響でほとんど0に近いから大丈夫だろう」
「あーそれもそっすね」
そして、45階。
「…いや、確かにアレも爬虫類だけどな…いくらなんでもアレは無いだろう」
俺は、はるか先に居るモンスターを指差した。
はるか先に居てもなんだかすぐに分かるシルエット。
“ティラノサウルス”だ。
「あーでも、当たりモンスターっすよ、レアドロップは2個出るんすけど、牙100万、肉100万す」
「みー、アレ魅了いけるか?」
「うん、大丈夫」
「やるしか無いかぁ」
俺はため息をつきながらボスのいる方向へと歩き出した。
ボスゴーレムも難なく撃破する。
そして、41階に侵入した。
このフロアは熱帯地域みたいな雰囲気だった。
湿度が高く、木が生い茂ってる。
川らしきものも見えている。
「あ、向こうにモンスター居ますね」
ゲートに向かうルートから少し離れるが、川の方向にモンスターがいるらしい。
「あー、これは多分当たりっすね」
「とりあえず、このフロアがどんなモンスターか確認しようか」
「そっすね」
そう言って笹かまがスタスタと川の方向に歩いて行った。
ザヴァーン!
大きな音がして川からとんでもないサイズのワニが出て来た。
あれブロック出来るのか?
「あー、ビッグフットクロコダイルっすね、スタンさせるんでトドメよろしくっす」
そう言うと、笹かまは事も投げにワニをスタンさせた。
慌てて近づいてトドメをさす。
「当たりだって分かったんで、少し無理してボスまでどうっすか?」
「俺は構わないが…」
そう言って、俺たちの後ろについて来ている、バイトのメンバーを見る。
バイトどころか、レベルが上がると言ってもタダ働きみたいなもんだ。
階を降りる毎に安全地帯も狭くなって行くし、危険度も上がって行く。
その緊張感もあって目に見えて疲労するスピードが上がって居る。
今も、経験値が入るにも関わらず5m以内まで近づいて来たものは居ない。
疲れているせいか、この瞬間を全員休憩にあてていた。
「あー、こっちの目標が達成しないとアイツらのレベリングも出来ないんで、早い分には文句言えないと思うんすよ」
「言われてみればそれもそうだが…」
正直、人を率いるみたいな行為には慣れていない。
どうにも、煮え切らない態度しか取れない。
「剣崎さんさえ良いなら、大丈夫っす。
おーい!予定変更してこのままボスまで行くっすよー」
「…」
誰も返事しない。
あからさまに嫌そうな顔をして居る人もチラホラ見える。
うーん、コミュニケーションを取るとか苦手だしなぁ。
思ったより稼げなさそうだから、下に降りてボスに当たる数を増やさないと間に合わないまであり得る。
返事は無いが文句も言われてないので、ここは嫌そうな顔には気づかなかったふりをしよう。
42階はデカいトカゲだった。
「あー、あれバジリスクっすね、近づくと石化されるっす」
「どうするんだ?」
「弱点属性氷なんで、逢真さんのブリッツジャベリンで一撃っすよ」
「ん?ジャベリンに氷なんて無いだろう?」
「何言ってんすか、混合魔法でアイスブリッツ覚えたじゃないっすか、普通にジャベリンで撃てるっすよ」
「え!そうなの!じゃあ、千紗頼めるかい?」
「はーい!」
千紗が遠投スキルを使って長距離からのブリッツジャベリンを打ち込む。
離れすぎていて経験値にならないが、石化はやられると回復が大変なので安全策で行くことにした。
「本当に一撃だな」
「そら、武芸百般っつーチート持ちっすからね!マジやべーっすよアレ」
43階は頭が2つある大蛇だ。
「ツインスネークって名前っすけど、一般的にはレッサーヒュドラっすね」
「なんで一般的な名前と正式名称の2つあるんだ?」
「そら、ヘビ倒したって言うより、ヒュドラ倒したって言った方がカッコいいからっすよ」
「…え!本当にそれだけの理由なのか?」
「そっすよ、探索者は見栄っ張り多いっすから」
「ところでアレもブロック出来る自信ないんだが」
「アレもジャベリンでいった方が良いっすね、ちょっと厄介なんで雷で痺れさせて氷でトドメが良いっす」
「だ、そうだ、千紗よろしく頼む」
っていうか、雷って痺れるんだ。
それすら知らなかった。
44階は亀だ。
「ダイヤモンドタートルっすね、動かない、硬い、なんで剣崎さんの担当っすね。
反射だけ気をつけるっす」
「アイテムの影響でほとんど0に近いから大丈夫だろう」
「あーそれもそっすね」
そして、45階。
「…いや、確かにアレも爬虫類だけどな…いくらなんでもアレは無いだろう」
俺は、はるか先に居るモンスターを指差した。
はるか先に居てもなんだかすぐに分かるシルエット。
“ティラノサウルス”だ。
「あーでも、当たりモンスターっすよ、レアドロップは2個出るんすけど、牙100万、肉100万す」
「みー、アレ魅了いけるか?」
「うん、大丈夫」
「やるしか無いかぁ」
俺はため息をつきながらボスのいる方向へと歩き出した。
52
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

異世界に召喚されたおっさん、実は最強の癒しキャラでした
鈴木竜一
ファンタジー
健康マニアのサラリーマン宮原優志は行きつけの健康ランドにあるサウナで汗を流している最中、勇者召喚の儀に巻き込まれて異世界へと飛ばされてしまう。飛ばされた先の世界で勇者になるのかと思いきや、スキルなしの上に最底辺のステータスだったという理由で、優志は自身を召喚したポンコツ女性神官リウィルと共に城を追い出されてしまった。
しかし、実はこっそり持っていた《癒しの極意》というスキルが真の力を発揮する時、世界は大きな変革の炎に包まれる……はず。
魔王? ドラゴン? そんなことよりサウナ入ってフルーツ牛乳飲んで健康になろうぜ!
【「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」1巻発売中です! こちらもよろしく!】
※作者の他作品ですが、「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」がこのたび書籍化いたします。発売は3月下旬予定。そちらもよろしくお願いします。

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

兄貴がイケメンすぎる件
みららぐ
恋愛
義理の兄貴とワケあって二人暮らしをしている主人公の世奈。
しかしその兄貴がイケメンすぎるせいで、何人彼氏が出来ても兄貴に会わせた直後にその都度彼氏にフラれてしまうという事態を繰り返していた。
しかしそんな時、クラス替えの際に世奈は一人の男子生徒、翔太に一目惚れをされてしまう。
「僕と付き合って!」
そしてこれを皮切りに、ずっと冷たかった幼なじみの健からも告白を受ける。
「俺とアイツ、どっちが好きなの?」
兄貴に会わせばまた離れるかもしれない、だけど人より堂々とした性格を持つ翔太か。
それとも、兄貴のことを唯一知っているけど、なかなか素直になれない健か。
世奈が恋人として選ぶのは……どっち?
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる