最期の日 〜もうひとつの愛〜


 “好きは凶器に、愛は弱みに。明日、世界が消えてなくなるなら……ただその胸で眠りたい”


 壊れる事のない超高性能ロイド──人間の生み出した怪物は侵略戦争を起こし、今まさに人間に取って代わろうとしていた。

 人々は、奪われ、虐げられ、苦しみ喘ぎ死んでいくしかない。

 “屈辱を人間に”

 人間の都合で生み出され、弄ばれたあげく壊され無残に捨てられる──合言葉にはロイドの憎しみが込められている。

 燃える街、尽きていく命、略奪、裏切り、不信……涙も流れない絶望を包み込む一人の男。

「守ってやる。お前を一人にはしないから」

そして……もう一人。

「どうぞ、ご勝手に」

突き放す男、女は離れていく背中をいつまでも見つめている。

これは愛の物語。

残酷な戦場に──花は咲くのか。




☆この物語は「あなたはだあれ? 」の特別編ですが、本編未読の方でも読んで頂けるよう過去の関係性なども説明しつつ書いています。もちろん、本編既読の方はぜひ。

※注意
そこまでリアルではありませんが、戦争、暴行、性的描写、希死念慮、裏切りなどの描写があります。つらくなる方はお控えください。
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