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箱庭
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いつからここにいるのか分からない。
開かない扉、窓から見えるだけの空。
ある日目が覚めたら、僕らはそこに居た。
増えたり減ったりしながら毎日が過ぎていく。
増える時は、空いたベッドに突然現れ。
減る時は…
「ぎゃああああ!ちくしょおおお…」
響き渡る悲鳴が終わりの合図。
「ぼくの勝ち…いただきます」
勝者が敗者を食べる。
それがこの家での生活。
さっきまで友達だった仲間を殺して食べる。
その繰り返しが、僕らの人生だった。
いつから始まったのか、誰も知らない…だってみんな死んでいくから。
勝たないと食べられないから、みんな明日まで生きているために殺し合う。
ここでの食糧は、今、目の前にいる、友達。
「良かったね、今日も食べられて」
血まみれの口を、同じように血まみれの手で拭う友達。
「うん。昨日は横取りされたから腹ペコで危なかったよ」
僕も血まみれになりながら笑う。
「これで明日も起きられるかな」
「おはようって言えるといいね」
僕らは、一番仲のいい友達。
でも、最近は新入りが少ないんだ。
いつの間にか一番の古株になった僕には分かる…数が減っていることが。
ベッドに空きが目立つようになって来たし、その分生き残りの強さも上がっている。
困ったなあ…明日は誰を食べよう。
僕は着替えて自分のベッドに向かいながら、チラリと友達の顔を見る。
ああ…おいしそうだなあ…
開かない扉、窓から見えるだけの空。
ある日目が覚めたら、僕らはそこに居た。
増えたり減ったりしながら毎日が過ぎていく。
増える時は、空いたベッドに突然現れ。
減る時は…
「ぎゃああああ!ちくしょおおお…」
響き渡る悲鳴が終わりの合図。
「ぼくの勝ち…いただきます」
勝者が敗者を食べる。
それがこの家での生活。
さっきまで友達だった仲間を殺して食べる。
その繰り返しが、僕らの人生だった。
いつから始まったのか、誰も知らない…だってみんな死んでいくから。
勝たないと食べられないから、みんな明日まで生きているために殺し合う。
ここでの食糧は、今、目の前にいる、友達。
「良かったね、今日も食べられて」
血まみれの口を、同じように血まみれの手で拭う友達。
「うん。昨日は横取りされたから腹ペコで危なかったよ」
僕も血まみれになりながら笑う。
「これで明日も起きられるかな」
「おはようって言えるといいね」
僕らは、一番仲のいい友達。
でも、最近は新入りが少ないんだ。
いつの間にか一番の古株になった僕には分かる…数が減っていることが。
ベッドに空きが目立つようになって来たし、その分生き残りの強さも上がっている。
困ったなあ…明日は誰を食べよう。
僕は着替えて自分のベッドに向かいながら、チラリと友達の顔を見る。
ああ…おいしそうだなあ…
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