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最終部 シンデレラボーイは、この『最強』を打ち砕く義務がある!
第6話 本日の天気は『晴れ』ときどき『チョコ』♪
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「寒ぃ……」
全裸で学校を徘徊した翌朝の午前8時前。
森実高校へと続く坂道を、他の生徒たちと混じってトロトロ歩きながら「ハァ……」と白い息を吐く。
今日は制服の下に重ね着して、さらにお気に入りのスカジャンまで羽織って着ているというのに、寒さが両手足から上ってきて、余計に身体を震わせてしまう。
「ふむっ……タマキンの縮み具合から察するに、今日は今年1番の冷え込みらしいな」
「うぅ~っ……どうしよう? ししょーが朝からエッチなコト言ってる……挨拶しづらいよぉ」
「んっ? おぉ、よこたん! おはろ~♪」
「あっ、良かった! 気づいてくれた。おはよー、ししょーっ! もうナニその挨拶?」
背後から聞き慣れた声に振り向くと、そこにはあからさまに『ホッ』とした表情を浮かべていた双子姫の妹君こと、古羊洋子が満面の笑みで俺を出迎えてくれた。
その見る者全てを癒さんばかりの笑みを前に、登校中の男子生徒たちが見惚れて躓いたり、草むらにダイブしたりと大変残念なコトになっているが、当の本人は気づいていない。
さすがは男子生徒の間だけで発行されている『お嫁さんにしたい女子生徒ランキング1位』なだけある。
よこたんは今日も今日とて、お胸のバイオ兵器をバルン♪ バルン♪ と弾ませながら、俺の隣に並んで歩き出す。
う~ん、今日も見事な富士山だ。
ほんと3分の1でいいから、どこぞの虚乳生徒会長に分けてあげたい位だ。って、アレ?
「ありり? 今日はよこたん1人? 芽衣はどうしたよ?」
「メイちゃんなら、今日は日直らしいから朝早くから出て行ったよ?」
「真面目だねぇ、アイツも。そんじゃま、とりあえず2人で行くか?」
「う、うんっ!」
ぷるん♪ と、その巨峰を揺らしつつ「えへへ……」とはにかんだ笑みを溢す、マイエンジェル☆よこたん。
チクショウ、可愛いじゃねぇか。
キスしてやろうかな?
「ところで、ししょー? 昨日は姿を見てないけど、何をしていたの?」
「あぁ、昨日は性欲が爆発した鷹野から俺の貞操を守るべく、パンツ1丁でずっと森実の町を駆け巡っていたわ」
「……ほんとナニをしてるの?」
心配して損しちゃった、とばかりに苦笑を浮かべるマイ☆エンジェル。
いやいや、苦笑を浮かべたいのは俺の方ですよ、お嬢さん?
昨日は俺の青春の1ページに新たなトラウマが植えつけられた瞬間だからね?
もう最近では同じ空間に半裸の男が居るだけで、お尻を隠しちゃうレベルでトラウマになってるからね?
と、言い募ろうとした矢先、よこたんが可愛く「こほんっ!」と空咳をしつつ、何かを思い出したように白々しく口をひらいた。
「あぁ~……そういえばさ、ししょー? もうすぐ2月だよね?」
「うん? おう、そうだな。それがどうしたよ?」
「ということは、ほらっ! もうすぐ黒っぽいというか、茶色っぽいアレの季節だよね?」
「???」
何の話だ?
黒っぽいというか、茶色っぽいアレ?
意味が分からず首を傾げていると、寒さのせいか頬を朱色に染めた爆乳わん娘が「もうっ!」と憤り始めた。
「ほんと鈍いんだから! だから! そのっ! ……し、ししょーは黒くて固いモノは好きですか!?」
「いや好きじゃねぇよ。ナニ言ってんだ、おまえ?」
おいおい?
よりにもよって、何でこの女は爽やかな早朝から、男のおティムティムの話なんかし出すんだ?
変態さんかな?
好きなワケないだろうがっ!
こちとら昨日の今日でお尻を掘られてかけて1等賞しかけたトラウマが、まだ癒えてねぇんだぞ?
俺は抗議のつもりで湿った視線をマイ☆エンジェルに向けてやったが、何故かマイ☆エンジェルは肩を落としてガッカリしていた。
「あぅぅ……そっか。好きじゃないんだ……。な、なんで好きじゃないの?」
「いや『なんで』も何も、俺、ノンケだし」
「???」
「えっ? なんでそんな『意味の分からない』って顔するの?」
俺としては、この上なく分かりやすく説明したつもりなんだけど?
よこたんは不可解そうな顔をしながら、
「じゃ、じゃあじゃあ! あ、甘いモノは……好き? 嫌い?」
「甘い? いや、甘いモノは大好きだけど?」
そう俺が口にした瞬間、よこたんは「そっか……」と口元に手を当てながら「つまり生なら大丈夫ってことなのかな?」とモゴモゴ呟き、確認するように俺の顔を上目使いで見上げながら、
「生がいいの、ししょー?」
「生ぁ? まぁ……可能であるならば、生がいいかなぁ」
エロマンガだとゴムを着けない方が気持ちいいってヒロインがよく口にしているし、とりあえず生だよね! ……居酒屋かな?
それにしても、今日の爆乳わん娘は一体どうしたのだろうか?
こんなに衆人観衆が居る中、急に意味不明な下ネタをぶっこんでくるなんて……欲求不満なのかな?
「な、生ならいいんだね? わかった! ボク、頑張るね!」
「お、おぅ? 頑張れ?」
何が『わかった!』のかよく分からんが、満足気なマイ☆エンジェルを見ていると、コッチまで気分が良くなってくるので、何も言わないでおいた。
それから俺たちは他愛もない雑談を繰り返しながら、昇降口で別れた。
「さぁ、今日も1日ガンバルぞい!」
1人気合を入れ直しつつ、俺は2年A組の教室のドアを開けると。
――そこには涙目でお尻を浮かせたまま、半ケツ状態で床に転がっているアマゾンがいた。
全裸で学校を徘徊した翌朝の午前8時前。
森実高校へと続く坂道を、他の生徒たちと混じってトロトロ歩きながら「ハァ……」と白い息を吐く。
今日は制服の下に重ね着して、さらにお気に入りのスカジャンまで羽織って着ているというのに、寒さが両手足から上ってきて、余計に身体を震わせてしまう。
「ふむっ……タマキンの縮み具合から察するに、今日は今年1番の冷え込みらしいな」
「うぅ~っ……どうしよう? ししょーが朝からエッチなコト言ってる……挨拶しづらいよぉ」
「んっ? おぉ、よこたん! おはろ~♪」
「あっ、良かった! 気づいてくれた。おはよー、ししょーっ! もうナニその挨拶?」
背後から聞き慣れた声に振り向くと、そこにはあからさまに『ホッ』とした表情を浮かべていた双子姫の妹君こと、古羊洋子が満面の笑みで俺を出迎えてくれた。
その見る者全てを癒さんばかりの笑みを前に、登校中の男子生徒たちが見惚れて躓いたり、草むらにダイブしたりと大変残念なコトになっているが、当の本人は気づいていない。
さすがは男子生徒の間だけで発行されている『お嫁さんにしたい女子生徒ランキング1位』なだけある。
よこたんは今日も今日とて、お胸のバイオ兵器をバルン♪ バルン♪ と弾ませながら、俺の隣に並んで歩き出す。
う~ん、今日も見事な富士山だ。
ほんと3分の1でいいから、どこぞの虚乳生徒会長に分けてあげたい位だ。って、アレ?
「ありり? 今日はよこたん1人? 芽衣はどうしたよ?」
「メイちゃんなら、今日は日直らしいから朝早くから出て行ったよ?」
「真面目だねぇ、アイツも。そんじゃま、とりあえず2人で行くか?」
「う、うんっ!」
ぷるん♪ と、その巨峰を揺らしつつ「えへへ……」とはにかんだ笑みを溢す、マイエンジェル☆よこたん。
チクショウ、可愛いじゃねぇか。
キスしてやろうかな?
「ところで、ししょー? 昨日は姿を見てないけど、何をしていたの?」
「あぁ、昨日は性欲が爆発した鷹野から俺の貞操を守るべく、パンツ1丁でずっと森実の町を駆け巡っていたわ」
「……ほんとナニをしてるの?」
心配して損しちゃった、とばかりに苦笑を浮かべるマイ☆エンジェル。
いやいや、苦笑を浮かべたいのは俺の方ですよ、お嬢さん?
昨日は俺の青春の1ページに新たなトラウマが植えつけられた瞬間だからね?
もう最近では同じ空間に半裸の男が居るだけで、お尻を隠しちゃうレベルでトラウマになってるからね?
と、言い募ろうとした矢先、よこたんが可愛く「こほんっ!」と空咳をしつつ、何かを思い出したように白々しく口をひらいた。
「あぁ~……そういえばさ、ししょー? もうすぐ2月だよね?」
「うん? おう、そうだな。それがどうしたよ?」
「ということは、ほらっ! もうすぐ黒っぽいというか、茶色っぽいアレの季節だよね?」
「???」
何の話だ?
黒っぽいというか、茶色っぽいアレ?
意味が分からず首を傾げていると、寒さのせいか頬を朱色に染めた爆乳わん娘が「もうっ!」と憤り始めた。
「ほんと鈍いんだから! だから! そのっ! ……し、ししょーは黒くて固いモノは好きですか!?」
「いや好きじゃねぇよ。ナニ言ってんだ、おまえ?」
おいおい?
よりにもよって、何でこの女は爽やかな早朝から、男のおティムティムの話なんかし出すんだ?
変態さんかな?
好きなワケないだろうがっ!
こちとら昨日の今日でお尻を掘られてかけて1等賞しかけたトラウマが、まだ癒えてねぇんだぞ?
俺は抗議のつもりで湿った視線をマイ☆エンジェルに向けてやったが、何故かマイ☆エンジェルは肩を落としてガッカリしていた。
「あぅぅ……そっか。好きじゃないんだ……。な、なんで好きじゃないの?」
「いや『なんで』も何も、俺、ノンケだし」
「???」
「えっ? なんでそんな『意味の分からない』って顔するの?」
俺としては、この上なく分かりやすく説明したつもりなんだけど?
よこたんは不可解そうな顔をしながら、
「じゃ、じゃあじゃあ! あ、甘いモノは……好き? 嫌い?」
「甘い? いや、甘いモノは大好きだけど?」
そう俺が口にした瞬間、よこたんは「そっか……」と口元に手を当てながら「つまり生なら大丈夫ってことなのかな?」とモゴモゴ呟き、確認するように俺の顔を上目使いで見上げながら、
「生がいいの、ししょー?」
「生ぁ? まぁ……可能であるならば、生がいいかなぁ」
エロマンガだとゴムを着けない方が気持ちいいってヒロインがよく口にしているし、とりあえず生だよね! ……居酒屋かな?
それにしても、今日の爆乳わん娘は一体どうしたのだろうか?
こんなに衆人観衆が居る中、急に意味不明な下ネタをぶっこんでくるなんて……欲求不満なのかな?
「な、生ならいいんだね? わかった! ボク、頑張るね!」
「お、おぅ? 頑張れ?」
何が『わかった!』のかよく分からんが、満足気なマイ☆エンジェルを見ていると、コッチまで気分が良くなってくるので、何も言わないでおいた。
それから俺たちは他愛もない雑談を繰り返しながら、昇降口で別れた。
「さぁ、今日も1日ガンバルぞい!」
1人気合を入れ直しつつ、俺は2年A組の教室のドアを開けると。
――そこには涙目でお尻を浮かせたまま、半ケツ状態で床に転がっているアマゾンがいた。
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