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第14章 そして神になった
【アキラ君の行方5】
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<<アスカ教授視点>>
「あら、これは次元トンネルの古代魔方陣に似ているわね。」
マサルさんが壁に映し出した図柄を見て直感的に思ったわ。
わたしは次元トンネルの説明を続けた。
「次元トンネルとは文字通り、ふたつの次元を繋ぐ為に使う技術で、この時に両端に使う魔方陣に似ているのね。
今では次元移動は基本的に禁止されているから、使われることはほとんど無いはず。
特に普通に次元移動するだけだったら転移魔方陣を使った方が圧倒的に便利だしね。
だから、この魔方陣は大量の人や物資を次元間で移動させる時に使用されたんじゃないかっていうのが通説になっているの。
実際に古代遺跡から出土される魔方陣跡の多くがこの魔方陣。
でも不思議なことに、そのほとんどが受信側で送信側の魔方陣はほとんど見つかってないのよね。
だから次元を行き来していたと言うよりは、別の次元から一方的に何かを送っていたって考えられるわ。
でも残念ながら、送り側が何処だったのか分からないし、何を送っていたのかも分からないままなの。
そんな古代の魔方陣、魔方陣自体の解析はかなり進んでいて、基本的な機能はほぼ分かるようになってきたんだけど、根本的な考え方が、術式の組み方で当時と今では大きく違うところがたくさんあって、『何故こんなことしてるの?』っていうところが結構あるわね。
この次元トンネルの魔方陣もそうなの。
受信側はたくさん見つかっていて、送信側はほとんど見つかっていないんだけど、この魔方陣が対であったと断定したのは、魔方陣の種類を表す場所に記載されていた文字が同じだったから。
そして受信側だと断定したのは、魔方陣をくぐってからの術式が見受けられたからなの。
じゃあ送信側といえば、送信後に付き物の物質固定が描かれていたからそう判断されたんだよね。
でも、肝心の転送部分が受信側と一緒なの。
本当なら物質分解の魔方陣が必要なはずなんだけど、それが見当たらなかったんだ。
それに出土数がほとんど無いから、それ以上分析が進んでいないの。」
ここまで話してセットしておいたコーヒーメーカーからカップ3杯分を抽出して机の上に並べた。
「どうぞ、お口に合うか分からないけどね。」
「「いただきます。」」
濃い目のコーヒーに一息ついて、話しを続ける。
「この魔方陣は送信側みたいね。
ほら、この部分がこちらと違うでしょ。ここにはたぶん送信順の並び替え手順が描かれていると思うのよね。
でもさっきも言ったけど、並べ替えした後に物質を変換する術式がどこにも見当たらないのよ。」
深いため息をついているとマサルさんとユウコちゃんが目を見合わせて頷き合ってる。
「アスカ教授、これを見て下さい。」
マサルさんが、今投影されている魔方陣の映像の隣に別の映像を映す。
「これは?」
「これは魔方陣の中央付近の図柄の下に隠されていた図柄です。先程おっしゃっていた物質変換の魔方陣ってこれじゃないですか?」
その映像を見つめて記憶を辿る。受信側に描かれている物質変換の魔方陣に似ていなくもないが、少し違うような、でも鉱石から金属を生成する錬金魔方陣にこんな図柄があったかも。
「この映像しばらく借りていていい?他の研究者達にも見せて意見を聞きたいの。」
「ええ、ぜひよろしくお願いします。この媒体は既にコピーしてありますのでこちらを置いていきます。
ただ、この映像は犯罪が絡んでいる可能性が大きいので扱いについては十分に注意願います。」
「分かったわ。何か判明したらすぐに連絡するわね。」
その後軽く情報交換をしてマサルさん達は帰っていった。
残っていたコヒーを飲み干したわたしは早速研究者仲間に連絡を入れて今日の話しを伝えたわ。
珍しい次元トンネルの送信側が見つかったこともそうなんだけど、魔方陣の一部を2重にして描かれていることが分かったのは、これまでの研究者の常識を一変させるほどの大発見なのよね。
全ての古代魔方陣を調べ直す必要があるわ。
それからの数日間は大変だったわよ。
研究者伝手に話しを聞いた大勢の古代魔方陣研究者がわたしの研究室に押しかけて来たの。
そして様々な議論を戦わせながら嵐のように去っていく日々が続いたのよ。
全国の研究者のほとんどが来たんじゃないかしら。
学会で顔を見たことがある程度の偉い研究者の方々と親密になれたのは良かったけどね。
皆さん大変興奮して、この映像のコピーを望まれたわ。
だけどマサルさんとの約束があるから、丁重にお断りしたの。
その代わり、この研究所内にある資料室をいつでも開放して映像を見られるようにしたわ。
それとマサルさんと相談して公開して良い画像は配ることにしたので、連日の騒ぎは10日程でひと段落したかしらね。
「もしもし、ああアスカ君か、この前の映像を見せてもらったよ。わたしなりの調査結果が出たから、今からお話ししたいのだが、こちらに来れないかな?」
考古学の第一人者で学会の重鎮でもあるシュパード教授から連絡が入ったのはマサルさん達が来てからちょうど1カ月後のことだったの。
「あら、これは次元トンネルの古代魔方陣に似ているわね。」
マサルさんが壁に映し出した図柄を見て直感的に思ったわ。
わたしは次元トンネルの説明を続けた。
「次元トンネルとは文字通り、ふたつの次元を繋ぐ為に使う技術で、この時に両端に使う魔方陣に似ているのね。
今では次元移動は基本的に禁止されているから、使われることはほとんど無いはず。
特に普通に次元移動するだけだったら転移魔方陣を使った方が圧倒的に便利だしね。
だから、この魔方陣は大量の人や物資を次元間で移動させる時に使用されたんじゃないかっていうのが通説になっているの。
実際に古代遺跡から出土される魔方陣跡の多くがこの魔方陣。
でも不思議なことに、そのほとんどが受信側で送信側の魔方陣はほとんど見つかってないのよね。
だから次元を行き来していたと言うよりは、別の次元から一方的に何かを送っていたって考えられるわ。
でも残念ながら、送り側が何処だったのか分からないし、何を送っていたのかも分からないままなの。
そんな古代の魔方陣、魔方陣自体の解析はかなり進んでいて、基本的な機能はほぼ分かるようになってきたんだけど、根本的な考え方が、術式の組み方で当時と今では大きく違うところがたくさんあって、『何故こんなことしてるの?』っていうところが結構あるわね。
この次元トンネルの魔方陣もそうなの。
受信側はたくさん見つかっていて、送信側はほとんど見つかっていないんだけど、この魔方陣が対であったと断定したのは、魔方陣の種類を表す場所に記載されていた文字が同じだったから。
そして受信側だと断定したのは、魔方陣をくぐってからの術式が見受けられたからなの。
じゃあ送信側といえば、送信後に付き物の物質固定が描かれていたからそう判断されたんだよね。
でも、肝心の転送部分が受信側と一緒なの。
本当なら物質分解の魔方陣が必要なはずなんだけど、それが見当たらなかったんだ。
それに出土数がほとんど無いから、それ以上分析が進んでいないの。」
ここまで話してセットしておいたコーヒーメーカーからカップ3杯分を抽出して机の上に並べた。
「どうぞ、お口に合うか分からないけどね。」
「「いただきます。」」
濃い目のコーヒーに一息ついて、話しを続ける。
「この魔方陣は送信側みたいね。
ほら、この部分がこちらと違うでしょ。ここにはたぶん送信順の並び替え手順が描かれていると思うのよね。
でもさっきも言ったけど、並べ替えした後に物質を変換する術式がどこにも見当たらないのよ。」
深いため息をついているとマサルさんとユウコちゃんが目を見合わせて頷き合ってる。
「アスカ教授、これを見て下さい。」
マサルさんが、今投影されている魔方陣の映像の隣に別の映像を映す。
「これは?」
「これは魔方陣の中央付近の図柄の下に隠されていた図柄です。先程おっしゃっていた物質変換の魔方陣ってこれじゃないですか?」
その映像を見つめて記憶を辿る。受信側に描かれている物質変換の魔方陣に似ていなくもないが、少し違うような、でも鉱石から金属を生成する錬金魔方陣にこんな図柄があったかも。
「この映像しばらく借りていていい?他の研究者達にも見せて意見を聞きたいの。」
「ええ、ぜひよろしくお願いします。この媒体は既にコピーしてありますのでこちらを置いていきます。
ただ、この映像は犯罪が絡んでいる可能性が大きいので扱いについては十分に注意願います。」
「分かったわ。何か判明したらすぐに連絡するわね。」
その後軽く情報交換をしてマサルさん達は帰っていった。
残っていたコヒーを飲み干したわたしは早速研究者仲間に連絡を入れて今日の話しを伝えたわ。
珍しい次元トンネルの送信側が見つかったこともそうなんだけど、魔方陣の一部を2重にして描かれていることが分かったのは、これまでの研究者の常識を一変させるほどの大発見なのよね。
全ての古代魔方陣を調べ直す必要があるわ。
それからの数日間は大変だったわよ。
研究者伝手に話しを聞いた大勢の古代魔方陣研究者がわたしの研究室に押しかけて来たの。
そして様々な議論を戦わせながら嵐のように去っていく日々が続いたのよ。
全国の研究者のほとんどが来たんじゃないかしら。
学会で顔を見たことがある程度の偉い研究者の方々と親密になれたのは良かったけどね。
皆さん大変興奮して、この映像のコピーを望まれたわ。
だけどマサルさんとの約束があるから、丁重にお断りしたの。
その代わり、この研究所内にある資料室をいつでも開放して映像を見られるようにしたわ。
それとマサルさんと相談して公開して良い画像は配ることにしたので、連日の騒ぎは10日程でひと段落したかしらね。
「もしもし、ああアスカ君か、この前の映像を見せてもらったよ。わたしなりの調査結果が出たから、今からお話ししたいのだが、こちらに来れないかな?」
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