最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

文字の大きさ
232 / 382
第10章 ダンジョン攻略

19 【セイルとハリー】

しおりを挟む
<<リザベート視点>>
「ただいま、今帰ったよ。」

地下の転移魔法陣の部屋からマサルさんが少年を伴ってリビングに入って来た。

「リズ、紹介するよ。
ハリー様だ。

ダンジョンの最奥で、5000年前の古代遺跡を守っておられた、虎の神獣だよ。」

………

マサルさん、結構とんでもないことを呆気ないほどあっさりと話している。

まぁマサルさんか!

「ハリー様、わたしはマサルの妻でリザベートと申します。

本日は我が家にお越し頂きありがとうございます。」

「ほお、我の話しを聞いても平然としておるな。

確かにマリス様の匂いが微かにするが、なかなか豪胆な者だ。」

「お褒め頂きありがとうございます。
マサルさんの妻ですので。」

「ははははは、面白い。マサル殿、この家は大変気に入った。

しばらく世話になっても良いか?」

「部屋も用意させるので、いつまででも大丈夫ですよ。」

「すまぬな。リザベート殿、世話になる。
それとそなたと家族の者は我のことを『ハリー君』と呼んで構わぬ。

様では不自然だしな。」

「ありがとうございます。それではハリー君と呼ばせて頂きます。」

わたしは、ランスとイリヤを呼んでハリー様を紹介しました。

ハリー様は、ランスとイリヤを見た途端、2人の前にひざまづきます。

「おふたりには、マリス様と同等の神々しい神気を感じる。

おふたりは神様なのでしょうか?」

ランスもイリヤも戸惑っているみたい。

「ハリー様、ランスとイリヤは、マリス様以外にもゼウス様の加護を受けているのですよ。」

マサルさんの言葉を受けて、ハリー様は大きく肯かれています。

「なんと、ゼウス様の加護を!

ゼウス様の話しはマリス様から何度も聞いておる。

マリス様の大先輩で、アースというとんでもない世界を作ったそうだな。

だからこんなに神気が強いのか。」

「ええ、わたしもタカシさんも、そのアースの人間です。」

「なるほどな、だから社についても知っておったのだな。」

マサルさんと同郷の人が古代文明を作ったとか、考古学のモーリス先生が聞いたら卒倒しそう。




<<マサル視点>>
「ハリー様、夕食の用意が出来ましたので、こちらにお越し願えますか。」

夕食が出来たようだ。

俺はハリー様を伴って食堂に向かう。

食堂では、セイルが既に席に着いていた。

「おおっ、この気配はお主、ハリーじゃな。」

「セイル久しぶりだな。元気だったか?」

「ハリー、お前も元気そうで何より。

ところでお前、社を守ってたのではないのか?」

「おう、守っておった。

このマサル殿が社に来られるまでな。」

「マサル殿、よく社の場所が分かったのじゃな。

かなり深くに隠されていたはずじゃが?」

「セイル様のおられたダンジョンの65階層に社があったのです。」

「なんと、あのダンジョンにか!

どこに行ったのかも分からなくなって探していたのじゃが、灯台下暗しとは、このことじゃな。ははははは。

ところでマサル殿、早く食べようぞ。
腹が減ったのじゃ。」

「セイルは相変わらず食いしん坊だの。

しかし旨そうな匂いだ。

マサル殿、我はどこに座れば良い?」
 
「セイル様の横でお願いします。」

他の家族も席に着いたので、食事の挨拶をする。

「「「いただきます。」」」

「懐かしいな。タカシ殿もいつもこの挨拶をしてから食事しておられた。」

「そうじゃったな。

しかし、ここの料理はあの頃の料理とは、比べ物にならないほど旨いぞ。」

「こ、これは、美味い!」

ハリー様、箸が止まりません。

タカシさんがいた頃も食事は人間の姿で一緒に食べていたようで、用意したフォークとナイフではなく、箸を使っておられます。

セイル様とハリー様のおふたりで、ほとんどの皿を食べ尽くされ、料理長がフル回転で、調理をしている状態です。

「ふうー、満足した。
セイル、本当にここの食事は美味いな。

こんなに美味い物を食べたのは初めてだ。」

「そうであろう。我もこの食事を食べたら、他の物を食べるのが嫌になるのじゃ。」

「それに、タカシ殿が作ってくれた食事を思い出すぞ。

懐かしくて涙が出て来るわ。」

セイル様もハリー様も懐かしい味に感慨深そうだな。

まぁ、ここにいる間は、存分に楽しんで頂くことにしよう。




翌日、セイル様はいつも通りイリヤと一緒に薬草採取に行き、ハリー様は、ランスと一緒に新しい土地の造成について行かれた。

ふたりにとって、ランスとイリヤは特別な存在に映るようで、守護役をかって出てくれているようだ。

俺は、議会や執務の合間を縫って、料理長と新しい日本の料理の開発に励んでいる。

今日はお好み焼きとたこ焼きパーティーをする予定だ。

自宅でやる予定だったが、たまたまやって来たヤングさんと、グリルさんが興味を持ってしまい、結局、庁舎の中庭で、大々的に行うことになった。

準備に、カトウ運輸の女性社員や国際連合事務局の面々が、手伝ってくれている。

中庭に続々と集まって来る様子を見て、住民達まで集まって来た。

ランスやイリヤ、セイル様、ハリー様も加わって、突然始まった祭りは深夜まで続いたのだ。

セイル様もハリー様も住民に混じって大騒ぎしている。

すっかりこの街の住民として定着しそうで何よりだ。

しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命

yukataka
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

処理中です...