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第10章 ダンジョン攻略
19 【セイルとハリー】
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<<リザベート視点>>
「ただいま、今帰ったよ。」
地下の転移魔法陣の部屋からマサルさんが少年を伴ってリビングに入って来た。
「リズ、紹介するよ。
ハリー様だ。
ダンジョンの最奥で、5000年前の古代遺跡を守っておられた、虎の神獣だよ。」
………
マサルさん、結構とんでもないことを呆気ないほどあっさりと話している。
まぁマサルさんか!
「ハリー様、わたしはマサルの妻でリザベートと申します。
本日は我が家にお越し頂きありがとうございます。」
「ほお、我の話しを聞いても平然としておるな。
確かにマリス様の匂いが微かにするが、なかなか豪胆な者だ。」
「お褒め頂きありがとうございます。
マサルさんの妻ですので。」
「ははははは、面白い。マサル殿、この家は大変気に入った。
しばらく世話になっても良いか?」
「部屋も用意させるので、いつまででも大丈夫ですよ。」
「すまぬな。リザベート殿、世話になる。
それとそなたと家族の者は我のことを『ハリー君』と呼んで構わぬ。
様では不自然だしな。」
「ありがとうございます。それではハリー君と呼ばせて頂きます。」
わたしは、ランスとイリヤを呼んでハリー様を紹介しました。
ハリー様は、ランスとイリヤを見た途端、2人の前にひざまづきます。
「おふたりには、マリス様と同等の神々しい神気を感じる。
おふたりは神様なのでしょうか?」
ランスもイリヤも戸惑っているみたい。
「ハリー様、ランスとイリヤは、マリス様以外にもゼウス様の加護を受けているのですよ。」
マサルさんの言葉を受けて、ハリー様は大きく肯かれています。
「なんと、ゼウス様の加護を!
ゼウス様の話しはマリス様から何度も聞いておる。
マリス様の大先輩で、アースというとんでもない世界を作ったそうだな。
だからこんなに神気が強いのか。」
「ええ、わたしもタカシさんも、そのアースの人間です。」
「なるほどな、だから社についても知っておったのだな。」
マサルさんと同郷の人が古代文明を作ったとか、考古学のモーリス先生が聞いたら卒倒しそう。
<<マサル視点>>
「ハリー様、夕食の用意が出来ましたので、こちらにお越し願えますか。」
夕食が出来たようだ。
俺はハリー様を伴って食堂に向かう。
食堂では、セイルが既に席に着いていた。
「おおっ、この気配はお主、ハリーじゃな。」
「セイル久しぶりだな。元気だったか?」
「ハリー、お前も元気そうで何より。
ところでお前、社を守ってたのではないのか?」
「おう、守っておった。
このマサル殿が社に来られるまでな。」
「マサル殿、よく社の場所が分かったのじゃな。
かなり深くに隠されていたはずじゃが?」
「セイル様のおられたダンジョンの65階層に社があったのです。」
「なんと、あのダンジョンにか!
どこに行ったのかも分からなくなって探していたのじゃが、灯台下暗しとは、このことじゃな。ははははは。
ところでマサル殿、早く食べようぞ。
腹が減ったのじゃ。」
「セイルは相変わらず食いしん坊だの。
しかし旨そうな匂いだ。
マサル殿、我はどこに座れば良い?」
「セイル様の横でお願いします。」
他の家族も席に着いたので、食事の挨拶をする。
「「「いただきます。」」」
「懐かしいな。タカシ殿もいつもこの挨拶をしてから食事しておられた。」
「そうじゃったな。
しかし、ここの料理はあの頃の料理とは、比べ物にならないほど旨いぞ。」
「こ、これは、美味い!」
ハリー様、箸が止まりません。
タカシさんがいた頃も食事は人間の姿で一緒に食べていたようで、用意したフォークとナイフではなく、箸を使っておられます。
セイル様とハリー様のおふたりで、ほとんどの皿を食べ尽くされ、料理長がフル回転で、調理をしている状態です。
「ふうー、満足した。
セイル、本当にここの食事は美味いな。
こんなに美味い物を食べたのは初めてだ。」
「そうであろう。我もこの食事を食べたら、他の物を食べるのが嫌になるのじゃ。」
「それに、タカシ殿が作ってくれた食事を思い出すぞ。
懐かしくて涙が出て来るわ。」
セイル様もハリー様も懐かしい味に感慨深そうだな。
まぁ、ここにいる間は、存分に楽しんで頂くことにしよう。
翌日、セイル様はいつも通りイリヤと一緒に薬草採取に行き、ハリー様は、ランスと一緒に新しい土地の造成について行かれた。
ふたりにとって、ランスとイリヤは特別な存在に映るようで、守護役をかって出てくれているようだ。
俺は、議会や執務の合間を縫って、料理長と新しい日本の料理の開発に励んでいる。
今日はお好み焼きとたこ焼きパーティーをする予定だ。
自宅でやる予定だったが、たまたまやって来たヤングさんと、グリルさんが興味を持ってしまい、結局、庁舎の中庭で、大々的に行うことになった。
準備に、カトウ運輸の女性社員や国際連合事務局の面々が、手伝ってくれている。
中庭に続々と集まって来る様子を見て、住民達まで集まって来た。
ランスやイリヤ、セイル様、ハリー様も加わって、突然始まった祭りは深夜まで続いたのだ。
セイル様もハリー様も住民に混じって大騒ぎしている。
すっかりこの街の住民として定着しそうで何よりだ。
「ただいま、今帰ったよ。」
地下の転移魔法陣の部屋からマサルさんが少年を伴ってリビングに入って来た。
「リズ、紹介するよ。
ハリー様だ。
ダンジョンの最奥で、5000年前の古代遺跡を守っておられた、虎の神獣だよ。」
………
マサルさん、結構とんでもないことを呆気ないほどあっさりと話している。
まぁマサルさんか!
「ハリー様、わたしはマサルの妻でリザベートと申します。
本日は我が家にお越し頂きありがとうございます。」
「ほお、我の話しを聞いても平然としておるな。
確かにマリス様の匂いが微かにするが、なかなか豪胆な者だ。」
「お褒め頂きありがとうございます。
マサルさんの妻ですので。」
「ははははは、面白い。マサル殿、この家は大変気に入った。
しばらく世話になっても良いか?」
「部屋も用意させるので、いつまででも大丈夫ですよ。」
「すまぬな。リザベート殿、世話になる。
それとそなたと家族の者は我のことを『ハリー君』と呼んで構わぬ。
様では不自然だしな。」
「ありがとうございます。それではハリー君と呼ばせて頂きます。」
わたしは、ランスとイリヤを呼んでハリー様を紹介しました。
ハリー様は、ランスとイリヤを見た途端、2人の前にひざまづきます。
「おふたりには、マリス様と同等の神々しい神気を感じる。
おふたりは神様なのでしょうか?」
ランスもイリヤも戸惑っているみたい。
「ハリー様、ランスとイリヤは、マリス様以外にもゼウス様の加護を受けているのですよ。」
マサルさんの言葉を受けて、ハリー様は大きく肯かれています。
「なんと、ゼウス様の加護を!
ゼウス様の話しはマリス様から何度も聞いておる。
マリス様の大先輩で、アースというとんでもない世界を作ったそうだな。
だからこんなに神気が強いのか。」
「ええ、わたしもタカシさんも、そのアースの人間です。」
「なるほどな、だから社についても知っておったのだな。」
マサルさんと同郷の人が古代文明を作ったとか、考古学のモーリス先生が聞いたら卒倒しそう。
<<マサル視点>>
「ハリー様、夕食の用意が出来ましたので、こちらにお越し願えますか。」
夕食が出来たようだ。
俺はハリー様を伴って食堂に向かう。
食堂では、セイルが既に席に着いていた。
「おおっ、この気配はお主、ハリーじゃな。」
「セイル久しぶりだな。元気だったか?」
「ハリー、お前も元気そうで何より。
ところでお前、社を守ってたのではないのか?」
「おう、守っておった。
このマサル殿が社に来られるまでな。」
「マサル殿、よく社の場所が分かったのじゃな。
かなり深くに隠されていたはずじゃが?」
「セイル様のおられたダンジョンの65階層に社があったのです。」
「なんと、あのダンジョンにか!
どこに行ったのかも分からなくなって探していたのじゃが、灯台下暗しとは、このことじゃな。ははははは。
ところでマサル殿、早く食べようぞ。
腹が減ったのじゃ。」
「セイルは相変わらず食いしん坊だの。
しかし旨そうな匂いだ。
マサル殿、我はどこに座れば良い?」
「セイル様の横でお願いします。」
他の家族も席に着いたので、食事の挨拶をする。
「「「いただきます。」」」
「懐かしいな。タカシ殿もいつもこの挨拶をしてから食事しておられた。」
「そうじゃったな。
しかし、ここの料理はあの頃の料理とは、比べ物にならないほど旨いぞ。」
「こ、これは、美味い!」
ハリー様、箸が止まりません。
タカシさんがいた頃も食事は人間の姿で一緒に食べていたようで、用意したフォークとナイフではなく、箸を使っておられます。
セイル様とハリー様のおふたりで、ほとんどの皿を食べ尽くされ、料理長がフル回転で、調理をしている状態です。
「ふうー、満足した。
セイル、本当にここの食事は美味いな。
こんなに美味い物を食べたのは初めてだ。」
「そうであろう。我もこの食事を食べたら、他の物を食べるのが嫌になるのじゃ。」
「それに、タカシ殿が作ってくれた食事を思い出すぞ。
懐かしくて涙が出て来るわ。」
セイル様もハリー様も懐かしい味に感慨深そうだな。
まぁ、ここにいる間は、存分に楽しんで頂くことにしよう。
翌日、セイル様はいつも通りイリヤと一緒に薬草採取に行き、ハリー様は、ランスと一緒に新しい土地の造成について行かれた。
ふたりにとって、ランスとイリヤは特別な存在に映るようで、守護役をかって出てくれているようだ。
俺は、議会や執務の合間を縫って、料理長と新しい日本の料理の開発に励んでいる。
今日はお好み焼きとたこ焼きパーティーをする予定だ。
自宅でやる予定だったが、たまたまやって来たヤングさんと、グリルさんが興味を持ってしまい、結局、庁舎の中庭で、大々的に行うことになった。
準備に、カトウ運輸の女性社員や国際連合事務局の面々が、手伝ってくれている。
中庭に続々と集まって来る様子を見て、住民達まで集まって来た。
ランスやイリヤ、セイル様、ハリー様も加わって、突然始まった祭りは深夜まで続いたのだ。
セイル様もハリー様も住民に混じって大騒ぎしている。
すっかりこの街の住民として定着しそうで何よりだ。
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