最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

文字の大きさ
208 / 382
第9章 マサル共和国の建国

15 【農地造成】

しおりを挟む
<<ランス視点>>
街の移住者がひと段落したので、農地を作ることになった。

お父様の計画では、街は20,000人の人口を想定して作ったんだって。

まだ半分くらいしか移住していないから、当面は大丈夫だろうと思うんだ。

それに、いつまでも食糧を輸入に頼っていられないからね。


農地は、前と同じく山を崩して作ることにした。ただ水を流さなきゃいけないから、全部は崩さない。

中腹から段々になるように削っていくんだ。

1段当たり大体2キロメートル四方かな。

1段あれば3万人くらいの米は取れるらしい。

2毛作で麦も作るみたい。

当面は、半分づつしか使わないみたいだけどね。

それを3段作る。

1番上は米用の田んぼ。
お父様は、米をこの国の主食にしたいみたい。

備蓄にも優れているし、他国でも人気があるから、余ったら輸出も出来るからって。

2段目と1番下は、住居や畑の区画。
果樹園もここに造る。

もし場所が足りなくなったら、同じ要領で違う山を崩して造るんだ。


お父様と僕で、段々までは造成した。

今回削った土砂は、島の反対側の崖に落として、小さな砂浜にしている。

当面こちら側には来ないだろうけど、最終的には、リゾート?にしたいってお父様が言っていたよ。

リゾートってなんだろう?


段々になったら、ローバー先生が来てくれた。

山の調査を行い、それに合わせて、水の引き方と田んぼや住居区画等の設計を行う。

僕もローバー先生に教えてもらいながら、一緒にやらせてもらったんだ。

まずは水源の調査から。
湧水の場所をいくつか見つけて、そこにため池を作る。

そしてため池に作った水門から田んぼや住居区画に水路を引いた。

もちろん土魔法を使ったから、あっという間に出来上がったよ。

ローバー先生が、出来た水路を見て考え込んでいる。

「先生、何か問題でもありましたか?」

「ああランス君、大雨と日照りの時のことを考えていたんだ。

大雨に関しては山の反対側に大きな穴を掘っておいて、増水分をそちらに流せばなんとかなりそうだか、日照りの時にどうしたものかと思ってね。」

「じゃあ、周りの山にもため池をたくさん作っておいて、日照りで水が足りなくなったら、その山のため池と、この山のため池を転移魔法陣で繋いじゃいましょうか。」

お父様が、街を開発する時に、転移魔法陣を使って、山に作ったため池から上水施設に水を引き込んでいたのを思い出したんだよね。

「ふう、やっぱり君達親子には常識が通じないか。

いや、何事にも最初は必ずあるものだ。

今常識が…と言っていること自体が古い考えに囚われているのかもしれんな。

よし、その考えでいこう。」




さて、大まかに区画が決まったところで、住居の建設をしなきゃ。

もうすぐ第4陣がやって来るからね。

それまでに住む家は必要だもの。

住居区画に作る住居はテラスハウス風にした。

3階建てで1階が作業スペースとして土間になっている感じ。

お母様の意見を取り入れたんだよ。

1棟に10 軒で、計10 0棟。

とりあえず今回の移住者が入っても、少し余るくらいの件数にした。

もちろん、住居区画と街は転移門で繋ぐ。

こうしたら距離なんて関係ないから、農地側に住む人に不利益は無いと思うんだ。

お父様やお母様も見学に来てくれて、出来栄えを褒めてくれたよ。





住居を用意して、周りを整地していると、第4陣の皆さんがやって来た。

随行して来たスポックさんが、こちらにやって来た。

「ランス君、ご苦労様。
こちらの皆さんが、第4陣で来られた方達だよ。

皆さん、こちらがマサル様とリザベート様の御子息のランス君です。

この辺りの整地から家を建てるまで、ランス君が頑張ってくれたんですよ。」

「皆さん初めまして、ランスと言います。

これから大変だと思いますが、しっかりサポートさせて頂きますので、よろしくお願い致します。」

「「「ははあー。もったい無いお言葉。ランス様~、ランス様~」」」

「はあー、また始まったよ。

ランス君、気にしなくていいからね。

ここに来るまでにマサル様やリザベート様にもこんな感じで、大変だったんだよ。」

僕の前で土下座して平伏する皆さんを見て、スポックさんがため息をついていた。

それから30 分程土下座は続き、やっと頭を上げてくれた皆さんを連れて、田んぼや住居区画を案内した。

ひと通り案内を終え、皆さんはそれぞれ割り当てられた家に入っていった。

「ランス様、ちょっとよろしいでしょうか?」

移住者の何人かが、声を掛けてきた。

「はい、何かありましたか?」

僕は振り返って聞く。

あっこの人知ってる。学校で特別授業してくれたジョージさんだ。

「いや問題じゃないんです。

俺はジョージって言います。
俺達、いろんな国で土木工事を中心に様々な改革作業を手掛けてきたんですけどね、今回こちらに永住したいと思って移住してきたんです。

それで、ここの工事も手伝わせてもらえればと思って声を掛けさせてもらいました。」

「ジョージってあの『世界一の敏腕現場監督』のジョージ様ですか?」

たまたま来ていたカトウ運輸の職員が、驚きの声を上げる。

「そんなことを言われたこともありますが、本当にやめて下さいね。
そんな大そうなことは、してないんですから。」


「ジョージさん、ご無沙汰しています。
特別授業の時はお世話になりました。
移住者の中に居られたんですか?」

「ええ、覚えていて頂いて光栄です。
一応、ほとんどの国で改革がひと段落したんで、この国でお世話になろうかと。」

「それは僕も嬉しいです。

そうだ、お母様がお会いしたがっていましたから。

もう、お母様にお会いになられましたか?」

「ええ、着いてすぐに。」

「ランス様、ジョージ様達のチームは10数年にわたって、世界各地の工事現場を渡り歩いて、改革を推進して来られた最強チームですよ。

わたしの故郷も、ジョージ様のチームに入って頂き、急速に発展出来たのですから。

あの時は本当にありがとうございました。」

ジョージさん達、とっても恥ずかしそうです。

「で、ランス様、手伝ってもよろしいでしょうか?」

「是非お願いします。
一緒に素晴らしい農地にして行きましょう。

いろいろ教えて下さいね。」

こうして、ジョージさん達チームの加勢もあって、農地作りは順調に進んでいます。






しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命

yukataka
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~

中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」 唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。 人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。 目的は一つ。充実した人生を送ること。

異世界転生特典『絶対安全領域(マイホーム)』~家の中にいれば神すら無効化、一歩も出ずに世界最強になりました~

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が転生時に願ったのは、たった一つ。「誰にも邪魔されず、絶対に安全な家で引きこもりたい!」 その切実な願いを聞き入れた神は、ユニークスキル『絶対安全領域(マイホーム)』を授けてくれた。この家の中にいれば、神の干渉すら無効化する究極の無敵空間だ! 「これで理想の怠惰な生活が送れる!」と喜んだのも束の間、追われる王女様が俺の庭に逃げ込んできて……? 面倒だが仕方なく、庭いじりのついでに追手を撃退したら、なぜかここが「聖域」だと勘違いされ、獣人の娘やエルフの学者まで押しかけてきた! 俺は家から出ずに快適なスローライフを送りたいだけなのに! 知らぬ間に世界を救う、無自覚最強の引きこもりファンタジー、開幕!

処理中です...