最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

文字の大きさ
94 / 382
第4章 リザベートの結婚狂想曲

15 【もどかしい恋の行方1】

しおりを挟む
<<リザベート視点>>

「ハァ~、またため息が出ちゃった。」

日々、視察やら講演会やらで忙しくしています。

そんな中、今日も結婚式の招待状を頂きました。

今月に入って何回目だろう。

アカデミー時代の友人や仕事を通して知り合った方々からです。

忙しくって、全部は行けませんが、出来るだけ出席するようにしています。

だって大切な人達なのですもの。

ネームバリューを狙って招待してくる、よく知らない方からのものもありますが、祝辞だけで満足してもらえるらしいので、紙に認めて送ってもらうことにしています。
もちろん、わたしの書いたサンプルで代筆してもらうのですよ。

全部書いていたら、これが仕事になってしまうくらいあるのです。

何故そんなに結婚式が多いのかって?

そんなの決まっているじゃないですか。
お義母様とマサルさんのせいです。

婚活パーティーなんて余計なことを考えるから、王都は今結婚ラッシュです。

そのおかげで様々な効果がでており、ネクター王やクラークおじ様、お義父様、お義母様、そしてヤングさんなんかも、大喜びです。

効果の一例です。

・結婚式により、貴族の貯蓄が市井に回る。
・貴族同士がその豪華さを競い合い、もっとお金が回る。
・大商人達も、真似をして、更にお金が回る。
・派閥を超えた結婚が増え、派閥が弱体化してきている。
・結婚を機に家督を継ぐのが流行り、一気に若い貴族が増えて、風通しが良くなった。

ざっとこんな感じです。

わたしも、領主や領主夫人の友人が増え、仕事がはかどるようになったので、悪いことではなかったと思っています。が、心中は複雑ですよ!
この気持ちわかってくれますか。

結婚式に参加すると、マサルさんによく会います。

マサルさんは主にカトウ運輸絡みが多そうです。

会っても席が遠くて話しが出来ないことの方が多いのが少し残念です。

マサルさんとは、ほぼ毎日トランシーバーで話しをしていますが、やっぱり会って甘えたいじゃないですか。

マサルさんがお見合いしたことも聞きました。

商会の都合だとはわかっていても、やっぱり心穏やかではありません。

マサルさんってば、わたしの気持ちわかってくれているのか不安になります。

初めて会ったのが、25歳と14歳だったから、今でもマサルさんの中では、わたしは子供のままなのかも知れませんね。

もう20歳なんですけどね!!



<<マサル視点>>

自分で蒔いた種とはいえ、毎日毎日、結婚式に参列するのは、正直疲れる。

特に、見たこともない人達の式に参列して、主賓扱いされるのは本当に困る。

ヤングさんが嬉々として俺のスケジュールを埋めているのを見ると、殺意すら覚えてしまう。

殺さないけどね。でもそういう時ってあるよね。

例えば、昼を抜いてまで急ぎの仕事に追われている時に、隣で彼女と呑みに行く約束をしてるやつとか。

話しはそれたが、とにかく忙しい。

今日は、ターバ領の代官のライス君とシルビアさんの結婚式に来ている。

珍しくリズと同じテーブルになった。

ライス君とシルビアさんは、リズの先輩でハーバラ村の改革の時に学生として手伝いに来てくれていた。

卒業後、ライス君はターバ領の代官としていち早く自領の改革に着手し、カトウ運輸の出荷センター設置についても、ナーラ領に続いて国内2番目という早さだった。
ライス君の頑張りもあり、ターバ領は飛躍的に発展した。


2人はすぐに結婚するかと思っていたのだけど、ライス君があちらこちらから招聘され、技術指導に奔走していたこともあり、今になったわけだ。

久しぶりに会ったリズは、だいぶ大人びていて、ちょっとドキッとした。

いつまでも子供扱いは出来なさそうだ。

リズの気持ちには気付いてる。
それが命を助けられた吊り橋効果なのか、本当の愛情なのかはわからない。

俺自身も異世界人がこの世界に子孫を残して良いのかの迷いがある。

どちらにせよ、リズの年齢も考えたら猶予はあまり無いだろう。

「マサルさんどうしたの?」

リズの呼び掛けに我に返る。

「いや、ちょっと考え事をしていた。」

「また余計なことを考えていたでしょう。

マサルさんが何か考えると、いつもわたしが被害を被るんだからね。」

「あぁ、婚活パーティーの件か。
あれは悪かった。俺もこんなことになるなんて思っていなかったんだ。」
「そうだよね。でもマサルさんのやることって、いつも神懸かっているわよね。
やっぱり、マリス様の加護じゃないの?」

「わからないけど、案外そうだったりして。
あの女神様、よくこちらを覗いている見たいだしな。」

《誰がいつも覗いているって!
わたしがいつも暇みたいじゃない。》

頭の中にマリス様の声が響く。

《やっぱり暇なんだ。》

《失礼な。たまたま覗いたら、マサルさんが、失礼なことを考えていただけでしょう!》

《わかりました。そういうことにしておきます。

ところで何か用ですか?》

《そうそう、ちょっと困ったことがあってね。
相談したいなぁって。》

《もうすぐ俺の挨拶があるので、後でも大丈夫ですか?》

《わかったわ。時間が出来たら呼び掛けてね。
じゃあね。》
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命

yukataka
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!

yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。 しかしそれは神のミスによるものだった。 神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。 そして橘 涼太に提案をする。 『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。 橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。 しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。 さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。 これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。

処理中です...