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ムーン大陸で大冒険

何があったのでしょうか

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翌日、俺はミーアと共に巨大な森に行った。

鬱蒼とした木々の間にある鉄筋コンクリート造の廃墟ビル。

5棟のうち1番手前の1棟は昨日調査した。

いちおう瓦礫以外の物は全て収納しておく。

収納された物は1000種類を超えているけど大したことはない。

ドンドン入れていく。

昨日の日記みたいなのもあるから、慎重に修復しながらの作業になるので、結構時間が掛かった。

その間、ミーアは暇そうにしていたけど、途中で何か獲物でも見つけたのか、日記の彼女達がジャングルと呼んでいたであろう少し木々が密集したエリアの中へと入って行った。

まだこの辺りは魔力が奪われないみたいだな。

収納作業は淡々と進み、今3棟目に来ている。

どのビルもだいたい同じようなものしか無かった。

まぁオフィスビルだし、当たり前といや当たり前かな。

中には部屋を倉庫にしていた場所もあり、大量の文房具や缶詰、面白いところではスノボとかもあった。

もちろん全て朽ちていたけど、収納の再生機能でバッチリ新品に早変わり。

紙だった残骸も修復しながら収納する。

ほとんどが経理関係の帳簿みたい。

さすがに2032年で手書きの日記をつけている人は他にはいなかった。

パソコンも大量にあったが、思っているほどでも無かったのは、モバイル化とウェアラブル化が進んだせいだろうか。

ということは、ウェアラブル機器を探せばいなくなった人達を探せるかもしれないな。


一通り収納を終えて、地下室に降りる。

このビルも3階で倒れているんだけど、先の2棟とは違って地下があったんだ。

地下は地下道と繋がっていて、そこには地下街があった。

ただ地下街も両隣りの2ビル分、つまり5棟分しか無くてその先は土砂で埋まっていた。地下街にある店は比較的原形を保っているが、さすがに並べられている商品は風化していた。

でもお店だけあって様々な分野の品揃えは良さそうだ。

片っ端から収納していく。

洋服屋、電気屋、洋菓子に和菓子、その他にも20店舗くらいは並んでいるようだ。

全ての商品を取り込んで真ん中のビルに戻って来た。

「おや、あれはなんだろう?」

階段のすぐ横にある休憩スペースの床に見慣れない模様が描かれている。

結構大きいな。幅5メートルくらいか。

これも風化していてよく見えないが、何重かの円と細かな文様らしきものが見てとれた。

「なんだろう、これ?」

俺は少し考えていたが、分かりそうもないから、面倒くさくなってとりあえず収納した。



ピカー!!



その模様から地下街全体を覆い隠すくらいの光りが溢れ、数秒後真っ暗になったのだ。



>>>>>>>>>>>>>

森の中で獣の匂いがしたんだ。



最近あんまり動いていなかったから、ちょっとプニプニしてきたかも。

乙女としてはあってはならないことだよね。

だってヒロシの料理美味いんだぜ。

特にあのハンバーグってやつ。

ただの獣肉なのに臭みも無いし味もバッチリ。

あんなの出されたら10個くらい一気に食べちゃうよ。

昨日も「食べ過ぎだ」ってヒロシに怒られたけどね。

美味しいものは仕方がないよね。

今日は運動がてらヒロシと一緒にこの森に来たんだけど、廃墟の中に入ったままヒロシが出てこないんだ。

様子を見に行ったら、いろんなところを調べてた。

何やってるのか聞いたら、「前に住んでた世界の遺跡みたいなんだ。」だって。

ヒロシは興味あるかもだけど、わたしは興味無し。

ひたすら暇なんだ。

そこへ獣の匂いだろ。

そりゃ狩りに行くべきだよね。

「ヒロシ、ちょっと狩りに行ってくるな。」

「ミーア、あまり遠くは駄目だぞ!

また魔力を吸われたら危ないからな!」

「分かったよー。近場だけにしとくよ。」

僕は獣の匂いを追いかけて少し茂みの多いところを進んでいった。

中に入って行くと何か金属のような物がところどころに散らばっている。

興味も無いから気にしないよ。

もしかしたらお宝かもだけど、こんなところで宝を拾ってもね。

「あっ、いた!」

大きな猪がいた。

あの大きさ、ちょっとやばいかも。

別のにしようっと。

こそっーと方向を変えようと猪をチラ見したら、えぇっ!こっち見てるよ。
てゆうかガン見じゃん。

ニコッってとりあえず愛想を振り撒いておくが、そんなの猪に分かるはずがない。

「ブヒー!!」

猪は大きく吠えるとまっしぐらに向かって来る。

「やばー」

くるっと振り返るとそのまま一目さんに走り出す。

時折り後ろを振り向いては魔法をぶっ放し、猪が怯んだ隙に距離を稼ぐ。

こんなことを5回くらい繰り返したことでようやく猪が斃れたんだ。

「ふうー、やっとだ。
で、ここどこだ?」


目の前にはでっかい神殿があり、不気味な存在感を漂わせていたんだ。

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