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オープニング
オープニング
しおりを挟む時は金なり。
光陰矢のごとし。
タイム・ウェイツ・フォーノーワン。
こんな言葉があるように、今も昔も世界中のそこここで時間は大事にされているということに、私は改めて思い知らされた。身をもって実感した。
こうして日記を書くのも久しぶりかもしれないけれど、こうでもしなきゃ心の整理がままならないのだ。今日一日で色々なことが起こって私は今すごく混乱してる。
でも、これは地味な私がつい調子に乗ってしまったバチなのかも。重んじられてきた時間を軽んじてしまった、私への天罰。日陰者は日陰者らしく飛ばずに地面に隠れてるべきだったのかもしれない。
そんなマイナス思考が色んな疑問と一緒に次から次へと湧き出してくる。
彼は一体何者なんだろう、とか。
正体不明の謎の少女のことだとか。
それに……彼のあの言葉も。
『能力』を考えなしに使う私に、彼はこう言ったのだ。
下手をしたら、君の存在そのものが消えてしまう――――と。
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